地球環境にやさしい水力発電
水力は環境にやさしい自然エネルギー
水の持つエネルギーを使って発電する「水力発電」は、環境にやさしい再生可能エネルギーです。地球の自然サイクルに組み込まれクリーンなエネルギーを提供します。
水力発電の特徴
水力発電は、出力単位(kW)当たりのCO2の排出量が少ないほかに、次のような特徴があります。
- 水車も発電機も効率が非常に高い(最高効率点では総合約90%)
- 始動・停止時間が早い(始動から定格出力まで3~5分間)
- 急速な負荷変動に追随できる(1分間程度で無負荷から定格出力まで変えられる)
- 火力や原子力発電と比べて、設備が簡単で、運転・保守が容易である
- 運転費用が安い
揚水発電所の特徴
昼間
太陽光の余剰電力により下池から上池へ水を汲み上げ、水の位置エネルギーとして電気を蓄える
夕方~早朝
太陽が沈む夕方や日の出前の太陽光発電量の急変前後に、上池から下池への水を落として発電し、需給を調整
揚水発電所は、以下に示す運転パターンにより、主に電力の需給バランスを調整する役割を担っています。
- 昼間には、太陽光発電などによる余剰電力を利用して、下池から上池へ水を汲み上げます。
- 夕方から夜間にかけて太陽光発電量が減少し、電力系統が不安定になりやすい時間帯には、上池から下池へ水を落とすことで発電を行います。
このように、揚水発電所は巨大な蓄電池のように機能し、電力需要のピーク時に迅速かつ安定した電力供給を行います。再生可能エネルギーの導入拡大を支えるとともに、電力系統の安定化や効率的な運用において、極めて重要な役割を果たしています。
実績、技術で世界のトップレベルにある東芝の水力発電
地形的な条件から日本でもっとも普及している「フランシス水車」の分野においては、その発電効率で世界のトップレベルにあります。変動するピークロードに対応するための「揚水発電」の分野でも、高落差化・大容量化・可変速化のトレンドの中で、東芝は実績や技術レベルの面で、世界のトップクラスです。また、海外の水力発電プラントにおいては、水車や発電機など主要な機器を設計、製作し納入するのみではなく、発電所として必要な多くの機器を納入し、調達・据付から試験調整までトータルなエンジニアリングサービスを提供しています。