第54回市村賞「市村地球環境学術賞 貢献賞」を受賞

~日本型風車ウエイクモデルの開発により、地球温暖化防止へ貢献~

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2022年03月17日

九州大学
東芝エネルギーシステムズ株式会社
日立造船株式会社

 この度、九州大学、東芝エネルギーシステムズ株式会社(以下、東芝エネルギーシステムズ㈱)、日立造船株式会社(以下、日立造船㈱)による共同研究「洋上風力発電所の採算性および耐久性の評価に資する日本型風車ウエイクモデルの開発」が、公益財団法人市村清新技術財団から第54回市村地球環境学術賞 貢献賞を受賞しましたのでお知らせします。

 市村地球環境学術賞は、地球温暖化防止に関する産業分野における、CO2の排出削減を中心とした技術開発において、世界的水準を有し、新たな産業分野の拡大に貢献し、産業・社会の発展に先導的な役割を果たし、効果が期待される技術について表彰されます。

受賞内容


名称:洋上風力発電所の採算性および耐久性の評価に資する日本型風車ウエイクモデルの開発

 

(1)   受賞者

九州大学 応用力学研究所 准教授 内田 孝紀

東芝エネルギーシステムズ(株) エネルギーシステム技術開発センター シニアマネジャー 谷山 賀浩

日立造船(株) 機械・インフラ事業本部 機械・電気グループ長 吉田 忠相

 

(2)技術の概要

 日本版大規模洋上ウィンドファームの実現には、大学と複数の企業が産学連携スキームで一丸となり、スピード感をもって風車ウエイク研究を遂行することが重要との判断から、九州大学 内田准教授の声掛けの下、九州大学応用力学研究所、東芝エネルギーシステムズ(株)、日立造船(株)の3者の共同研究が2018年4月からスタートしました。共同研究の成果として、風力事業者が使い易い新しい「CFDポーラスディスク・ウエイクモデル」の開発を成功させました。具体的には、モデルの予測精度を定量的に検証するため、風車模型を用いた風洞実験に加えて、日立造船(株)が運営する秋田県雄物川風力発電所に設置された大型商用風車(2MW級)の実測データとの比較を行いました。鉛直ライダー等による最新のリモートセンシング技術による風車ウエイクの実スケール気流場計測を実施し、信頼性の高い検証データベースを構築し、実環境下における本モデルの予測精度の検証を行い、ウエイクモデルの有効性が定量的に実証されました。国内の風力発電業務でのユニークな本取り組みによる一連の研究成果は、2021年4月9日(金)に国際ジャーナル「energies」にも掲載され、カバーデザインにも選定されました。

 

 九州大学、東芝エネルギーシステムズ(株)、日立造船(株)は、これからも地球温暖化防止へ貢献していきます。

ウエイクモデル開発に関する図


本研究で開発に成功した「CFDポーラスディスク・ウエイクモデル」を デンマークの大規模洋上ウィンドファーム(風車80基)に適用した事例

「大規模洋上ウィンドファームのバンカビリティ(融資適格性)評価に資する汎用的使用を目的とした新しい風車ウエイクモデルの開発に成功」については、こちらをご覧ください。

https://www.toshiba-energy.com/info/info2020_0619.htm

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