経済産業省の「令和6年度産業標準化事業表彰」を受賞
~日本企業の競争力を高める国際標準化活動が評価され、経済産業大臣表彰を受賞~
2024年11月01日
株式会社東芝
東芝エネルギーシステムズ株式会社
経済産業省による「令和6年度産業標準化事業表彰」において、東芝エネルギーシステムズ株式会社の上原 京一※と、株式会社東芝の佐久間 正剛が「経済産業大臣表彰」を受賞し、10月8日に表彰式が行われました。
産業標準化事業表彰は、国際標準化機構(ISO)や国際電気標準会議(IEC)における国際標準策定、国内規格(JIS)策定や適合性評価活動といった、標準化活動に優れた功績を有する個人や組織が表彰されるものです。今年度は、内閣総理大臣表彰1名、経済産業大臣表彰17名、4組織、イノベーション・環境局長表彰28名が選出されました。
受賞者と功績概要
■ 経済産業大臣表彰
東芝エネルギーシステムズ株式会社 グリッド・ソリューション事業部 電力変電技術部
主幹(シニアエキスパート) 上原 京一※
上原は、IECの技術諮問委員会の一つである ACTAD(送電及び配電諮問委員会)の国際議長として、各規格の一貫性を図るためのガイドの策定、SMB(標準管理評議会)への審議事項の報告・勧告や規格化の提言活動、ACTAD傘下の専門委員会の協調活動の推進などに尽力しました。また、IECの専門委員会TC122(UHV(Ultra High Voltage 超々高電圧)交流送電システムの規格策定)の国際幹事補に加え、CIGRE(国際大電力システム会議(※1))ではUHV変電所の技術要件WG(作業グループ)や現地試験技術WGの国際幹事などの要職を歴任し、IECとCIGREの協調を図りながら、整合の取れた国際規格開発に貢献しました。
UHV送電技術は日本の多くのメーカーが連携して研究開発を行った経緯があります。一連の標準化活動において、この日本の研究開発結果を国際標準に適合させることにも尽力し、市場における日本企業の競争力の確保にも大きく貢献しました。
株式会社東芝 技術企画部 技術管理企画室
フェロー 佐久間 正剛
佐久間は、IECの専門委員会TC 100(AV・マルチメディアシステムおよび機器)にて国際幹事補、そして傘下のテクニカルエリアTA 1(音声・映像・データサービス・コンテンツ用端末) の役員としてTC 100の運営効率化に尽力するとともに、今後新たな社会インフラの一角をなすことが期待されるVR(仮想現実)やハプティクス(触覚技術)などマルチメディアの新分野における規格開発のコーディネートに貢献しました。さらに、専門委員会TC 57(電力システム管理及び関連する情報交換)においても、佐久間が開発を主導した蓄電システムの情報モデルがIEC61850-7-420第二版(電力ユーティリティオートメーションの通信ネットワーク及びシステム-基本通信構造-分散エネルギー源論理ノード)の一部となり、電力系統安定化の重要な手段として普及が進む系統向け蓄電システムの普及・利活用促進に貢献しました。
今後も当社グループは経営方針に合致した国際標準化活動を積極的に推進するとともに、日本の産業界に貢献してまいります。
- CIGRE: 電力システムに関する専門知識を共同で開発・共有する目的で1921年にフランス・パリで設立された民間の非営利団体
- 所属・役職などは2024年4月時点のものです。
左:佐久間 正剛、右:上原 京一