ITER向け世界最大級トロイダル磁場コイル初号機の完成について
~次世代のエネルギーPJへの参画によりカーボンニュートラルの実現へ貢献~ニュースリリース
原子力
受注・納入
東芝エネルギーシステムズ株式会社
この度、当社が、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構より受託し製造している、核融合実験炉イーター(以下、ITER)向けの世界最大級(高さ:16.5m、幅:9m、総重量:約300トン)のトロイダル磁場コイル初号機が完成しました。
ITERは、将来のエネルギー源の一つとして期待される核融合エネルギーの科学的、技術的な実現可能性を実証することを目的として、日本、欧州、米国、ロシア、中国、韓国、インドの7極が参画し、フランス サン・ポール・レ・デュランスで建設が進められている熱核融合実験炉です。熱核融合発電は、原子核を核融合反応させることで発生した熱を利用し発電させます。太陽の内部と同様の核融合反応を利用するために、「地上の太陽」とも呼ばれる夢のエネルギーです。熱核融合発電は、原子核の融合により、高レベル放射性廃棄物を発生させず、また、CO2を発生させない次世代の発電システムであり、地球温暖化の抑制へ貢献できるエネルギーとして期待されています。
トロイダル磁場コイルは、ITERでは18基が用いられます。当社は、世界最大級トロイダル磁場コイル4基とコイル容器6基の製作を担当しています。当社は、長年培った大型エネルギー機器の製造技術や知見を用いて、今回のトロイダル磁場コイル初号機の製作を皮切りに、2025年のITER運転開始に向けて協力していきます。当社は、最先端のエネルギー技術の研究開発により、カーボンニュートラルの実現へ貢献していきます。
完成したトロイダル磁場コイル初号機(写真)
核融合実験炉ITERトロイダル磁場コイル完成式典(写真)
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