東芝グループでは「環境未来ビジョン2050」達成に向け、バリューチェーン全体における長期的な温室効果ガス削減目標を設定し、取り組みを進めています。また、短期的には「環境アクションプラン」において、年度ごとの目標値を設定しています。
これらの目標達成に向けて、国内外の事業所・工場においては、省エネルギー機器への代替や省エネルギー施策の推進により、使用エネルギー効率の改善を図っています。また、化石燃料由来のエネルギー代替も進めており、オンサイトやオフサイトPPA※を含めた再生可能エネルギーの利用拡大を推進しています。
- Power Purchase Agreement(電力購入契約)の略。電力需要家が発電事業者から電力を購入する契約形態。
省エネルギー及び温室効果ガス排出量削減施策の推進
事業所・工場において、エネルギー使用量の削減と効率向上のための省エネルギー施策を推進しています。
具体的には、エネルギー消費の大きい設備を中心とした高効率設備への更新や運転条件の見直しに加え、生産性向上によるエネルギー効率の改善を進めています。また、製造プロセスや製造設備におけるエネルギー消費の見える化・分析を通じて熱ロスを削減するなど、拠点ごとの特性に応じた改善活動を推進しています。
更に、PFCs(パーフルオロカーボン類)を使用する半導体事業においては、回収装置・除害装置を設置して、地球温暖化係数の高いガスの排出削減にも取り組んでいます。
これらの取り組みにより、事業所・工場から排出される温室効果ガス排出量の削減を進めています。
<トピックス>東芝GXエンジニアリングの製造現場展開
東芝では、自社の製造現場で培った知見を活かし、工場向けの省エネルギー・カーボンニュートラル推進支援サービス「GXエンジニアリング」を開発・展開しています。GXエンジニアリングは、自社グループの事業所・工場にも横断的に導入しており、「Step1」から「Step4」までの4つのステップを通じて、各拠点の実態に即した省エネルギー活動の推進を支援しています。
Step1・2では、独自ツールを活用した「グリーン診断」を実施しています。人材、設備、運用方法など多面的な観点から現場確認やヒアリングを行い、各拠点の省エネルギー・カーボンニュートラルに関する取り組み状況を診断します。拠点ごとに異なるエネルギー使用の特徴や運用上の課題、改善余地を抽出し、それぞれに適した取り組みの方向性を明らかにします。
Step3・4では、診断結果に基づいて拠点ごとの課題を整理し、省エネルギー効果や実現性を踏まえながら、拠点状況に応じた最適な省エネルギー施策の立案・実行を支援しています。工場インフラ設備の省エネ施策のみならず、加熱炉などに対し省エネルギー効果の大きい製造プロセスの改善施策を支援します。
これらの活動を通じて、各拠点が取り組むべき課題を明確化するとともに、現場の理解と納得感を醸成しながら、自社グループ全体の省エネルギー・カーボンニュートラル活動の着実な推進につなげています。
再生可能エネルギーの導入拡大
国内外の拠点において再生可能エネルギーの導入拡大を推進し、温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいます。現在、東芝グループが導入する再生可能エネルギーは、総電力使用量の68%※1を占めています。
2025年度には、国内外12拠点※2において使用電力の100%再生可能エネルギー化を実現しました。今後も事業所・工場への再生可能エネルギーの導入を積極的に推進し、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
- GHGプロトコル「Scope 2 ガイダンス」に準拠したマーケット基準により算定。
- 管理対象範囲ベースで算定。
インターナルカーボンプライシング制度の導入
東芝グループは、事業活動により排出される温室効果ガス(Scope1・2)の削減に向けて、2022年度にインターナルカーボンプライシング(ICP、企業内炭素価格)制度を導入しました。温室効果ガス排出削減を目的とした設備投資が、将来事業に与える影響を経済価値換算し、それを投資の意思決定に利用することで、カーボンニュートラル化に向けた社内意識の醸成と行動変容を促進しています。
なお、ICPは、IEA(国際エネルギー機関)が毎年公表する温室効果ガス排出コストの将来見通しを基に国別に設定し、定期的に見直すことで運用の強化を図っています。
- 東芝グループ内炭素価格(ICP):<日本>18,074円/t-CO2(2026年度) ※ICPは国別に設定
- 対象:温室効果ガス排出削減を目的とした設備投資
- 適用方法:対象となる設備投資に対し、ICPを適用して温室効果ガスの削減量を「見なしの利益」として加味したものを、投資判断の材料として用いる

