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社会貢献活動

東芝グループは、持続可能な社会の実現に向けて、事業活動に加えて社会貢献活動にも積極的に取り組むことで、さまざまな社会課題の解決に寄与します。多くの東芝グループ従業員が自発的に社会貢献活動を行い、地域に貢献するとともに、自己を成長させていけるよう、社会貢献活動に取り組むための情報の提供や機会の創出を進めていきます。

2024年度の主な成果

  • 社会貢献プログラム数 966件

社会貢献基本方針

東芝グループは、東芝グループ経営理念である「人と、地球の、明日のために。」を具体化した社会貢献基本方針を定めています。
社会貢献基本方針に明示した5つの活動分野は、いずれも東芝グループが重要と考える社会課題に関連したものです。東芝グループは、事業活動と、事業で培った知見やリソースを活用した社会貢献活動を両輪として、社会課題の解決、SDGsの達成、そして持続可能な社会の構築に貢献していきます。
実践にあたっては、NPO、NGOなどのステークホルダーとの定期的な対話により、成果や事業への影響などを把握しながら、活動方針などを都度審議、決定しています。


東芝グループ社会貢献基本方針


  1. 東芝グループ経営理念、東芝グループ行動基準、東芝グループサステナビリティ基本方針に基づき、積極的に社会貢献に努めます。
  2. 自然環境保護、科学技術教育、スポーツ・文化振興、社会福祉、国際親善の分野を中心に社会貢献活動を実施します。

東芝グループにおける社会貢献活動の位置づけ

社会貢献の推進体制

東芝グループでは、社会貢献基本方針に基づき、東芝の経営企画部 サステナビリティ推進担当と本社スタフ部門や主要グループ会社などが連携して計画、実行しています。
災害復興支援やNPO・NGOなどへの寄付については、社内規定に基づき適法性と適正性を審査したうえで実施しています。

社会貢献活動推進体制(東芝グループ)


従業員の社会貢献活動とその支援


2024年度に社会貢献活動に参加した東芝グループの従業員はのべ113,890人でした。
より多くの従業員が社会貢献活動を通じて社会とつながりをもち、社会課題の解決に貢献することができるよう、東芝では従業員の社会貢献活動を支援しています。

社会貢献活動への支出額分野別内訳

社会貢献活動への支出額分野別内訳(2024年度)

東芝グループ ボランティア・デイズ

東芝グループでは、各社でボランティア活動を推進していますが、2014年度からは東芝グループ全社の取り組みとして、毎年、国連が定める国際ボランティアデーである12月5日の前後に「東芝グループ ボランティア・デイズ」を実施しています。これは、東芝グループの全員が一斉に参加し、個々の力では成し得ない大きな貢献を社会に果たすことを目的とした活動です。
2024年度は、グローバルで162件の活動に約6.4万人の従業員が参加し、各拠点で清掃活動やフードドライブ、社員食堂での災害地復興支援特別メニューの提供など、それぞれの地域の課題をふまえた独自の社会貢献活動を行いました。また、多くの従業員がこの期間に献血や寄付など自主的な社会貢献活動を実施しました。さらに、川崎市幸区の小向事業所の近隣の幼稚園にて、園児約200人を対象に、従業員によるクリスマス演奏会を開催しました。この演奏会は、2017年に東芝小向事業所80周年記念及び、CSR月間の取り組みの一つとして始め、2024年度で6回目の開催となります。

フードドライブの実施

献血の実施

クリスマス演奏会の開催

科学技術教育


アメリカとカナダの子どもたちを対象とした科学技術コンテスト


アメリカとカナダの、幼稚園から12年生(高校3年生)までの生徒を対象とした科学技術コンテスト「エクスプロラビジョン・アウォード(EVA)」を、1992年から全米科学教師協会(NSTA)との協働で実施しています。
EVAは、次世代を担う子どもたちが現在の科学技術を基に10年以上先の新しい技術を想像する、夢のある科学技術コンテストです。北米における日本企業の科学教育支援活動として長い歴史をもち、2024年で32回を迎え、これまでに延べ約44万人の子どもたちが参加しています。2024年はアメリカ及びカナダ各地から2,000以上のチーム、約6,000人を超える応募があり、6月には表彰イベントが行われました。表彰式に参加した島田CEOはスピーチで「何事も90%に達することは簡単だが、最後の10%にたどり着くことが難しい。将来どんな問題を解決したいかを考え、情熱をもって、諦めないで頑張ってほしい」と受賞者を激励しました。

【2024年の優勝校】

  • 幼稚園~小学校3年生の部
    Allergen Detector(子どもの衣服に装着して食物アレルギーを検出する装置)
    ST. Thomas the Apostile Catholic School – Miami, Florida
  • 小学校4~6年生の部
    PLASTIVORE TRASHCAN(バクテリア酵素タブレットでプラスチックを細断、酸化、分解する装置)
    Lester C.Noecker School – Roseland, New Jersey
  • 中学校1~3年生の部
    Pediabots(小児外科手術のためのマイクロロボット技術の活用)
    Next Generation School – Champaign, Illinois
  • 高校1~3年生の部
  • N4NO(Nanocarriers for Neuroprosthetic Optimization、ミセルを用いた脳脊髄液経由のアプローチ)
    North Carolina School of Science and Mathematics – Durham, North Carolina

第32回EVA受賞者

連邦議会上下両院にてプロジェクトを発表する受賞者

アイデアを披露する受賞者メンバー


子ども向け環境教育プログラム


NPO法人 企業教育研究会と協働し、2017年より小学生向けの科学教育プログラムを東京近郊や製造拠点が立地する地域の小学校、全国のイベント会場などで実施しています。
2024年度は豊前・加賀・岩手・大分の各拠点の若手従業員が講師となり、「半導体出前授業」を実施しました。トランジスタ工作やIC搭載模型の実演を通じて、半導体の仕組みや社会への貢献について楽しく学んでいただきました。また、川崎市内の小学校では「エネルギー出前授業」を実施し、各種発電の仕組みを紹介する実験等を通じて、エネルギーの未来について考えていただく機会を提供しました。

半導体を使った信号機回路の作成
((株)ジャパンセミコンダクター岩手事業所)


小学生向けサイバーセキュリティ教材


私たちの身近に潜むサイバーリスクの脅威とそれを防ぐサイバーセキュリティの重要性に関する啓発活動の一環として、サイバーセキュリティについて楽しく学べる学習ドリル「うんこドリル サイバーセキュリティ supported by TOSHIBA」を(株)文響社と共同で制作しました。


奨学金


東芝グループは、各国の学生や研究室に奨学金を支給し、次世代を担う人材の育成に貢献しています。また、各地の事業場では、地域からの要請に応じて、施設の見学や実習、数週間のインターンシップを受け入れています。
ベトナムでは、2005年よりベトナム国家大学ハノイ校・ホーチミン校の学生を対象に、毎年総額約300万円の奨学金を授与しています。なお、両大学からの卒業生が当社現地法人の東芝ソフトウェア開発ベトナム社に入社し、活躍しています。


インターンシップ


東芝 DX・デザイン&コミュニケーション部 デザイン部門

学生の皆様に自己の可能性や将来のキャリア形成への気づきを得ていただく機会として、インターンシップを年に数回開催しています。2024年夏は『実務体験型』のインターンシップを本社オフィスで開催しました。チームでのプロジェクト推進、クライアントとのコミュニケーション、マーケティングや企画部門とのかかわりなど、実際のビジネスにおけるデザイン業務についてデザイン部門のメンバーや参加された学生の皆さんと交流しながら実習していただきました。

インターンシップ成果発表会の様子

自然環境保護


生物多様性保全への取り組み


東芝グループは、生物多様性の保全に貢献することを目標に7つのGBFターゲット達成に貢献する活動を拠点単位で策定し、事業所内外において従業員参加型による取り組みを推進しています。

  • GBF(Global Biodiversity Framework)とは、 2022年12月に開催された国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で策定された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」。7つのターゲットとは、ネイチャーポジティブを実現するための2030年ターゲットのなかの「ターゲット3:30by30」、「ターゲット4:種・遺伝子の保全」、「ターゲット6:外来種対策」、「ターゲット7:汚染防止・削減」、「ターゲット8:気候変動対策」、「ターゲット11:自然の調整機能の活用」、「ターゲット12:緑地親水空間の確保」を指し、東芝グループの国内外約60拠点で貢献をめざすもの。

地域社会への貢献

東芝グループはグローバルで事業を展開しており、事業場のある地域を中心とした雇用創出や納税、現地調達を含む最適地調達活動の推進など、事業活動を通じて地域社会の発展に貢献しています。同時に、清掃や植林といった地域の環境に貢献する活動や、福祉にかかわる活動を推進し、周辺地域との交流を通じた貢献にも取り組んでいます。


フィリピンで工場近隣地域の医療に貢献


東芝情報機器フィリピン社では、2006年から近隣の貧困地域に医師・歯科医師、看護師と多数のボランティア従業員からなるチームを派遣し、地域住民へ医療診断、歯科診断、医薬品を無料で提供しています。2020年は新型コロナウイルス感染症の影響により活動できませんでしたが、2021年は医療・歯科ミッション活動の代わりにCOVID-19予防キットを地元バランガイのコミュニティ・フロントライナーへ提供し、物資を増強しました。2022年から医師・歯科医師の派遣を再開し、2023年は看護師と多数のボランティア従業員も含めた86人の医療チームにより、近隣住民517人に診察や抜歯を行いました。2024年は2つの市の住民783人に対して、医師による医療相談、医薬品、老眼鏡を無料で提供しました。

無料の医療提供 血圧測定(左)、無料の老眼鏡の配布(右)
(東芝情報機器フィリピン社)


社内販売会による地域貢献


東芝グループでは、2004年から障がいのある方の経済的自立・社会参加支援を目的として昼休みに社内販売会を開催しています。
小向事業所では、2024年度も例年どおり近隣の地域活動支援センターでつくられた商品を販売しました。また、被災地復興応援を目的として各地の特産品の販売も実施しました。

地域活動支援センターでつくられた商品

その他の活動については「取り組み事例」をご参照ください。


周辺地域のより良い環境づくり


東芝グループ各社では、各事業拠点のより良い環境づくりに努めています。2024年度は、国内外の事業拠点で従業員による周辺地域の清掃を281回実施し、のべ参加者人数は約2万人でした。また、近隣緑地整備や地域のイベントへの参加などによる近隣住民の方々との交流や地元自治体との連携を通して、地域との良好な関係を築いています。

国際親善、スポーツ・文化振興


次世代を担うアジアのリーダーの育成プログラム


2014年度以来、東芝国際交流財団はアスジャ・インターナショナルと共同で、ASEAN(東南アジア諸国連合)と日本の高校生を対象に次世代人材育成プログラム「Toshiba Youth Club Asia(TYCA)」を開催しています。2024年度は、2024年12月21日から28日にかけて、日本およびASEAN 5カ国(インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、ブルネイ)の高校生を招き、交流プログラムを実施しました。今回は基本テーマに「サーキュラー・エコノミーの実践」を取り上げ、関連施設の視察や、同領域の第一人者によるワークショップを実施。国連の中核機関の一つである国連開発計画(United Nations Development Program)幹部の講義も行い、地球規模の視点から、2030年の近未来にめざすべき方向や、各個人、及び各チームの行動計画を提言としてまとめ、生徒の皆さんに発表していただきました。

TYCA参加者の皆さん


スポーツ振興


スポーツを通じた青少年の健全な育成と、トップアスリートの活躍により夢と希望を感じていただくことをめざし、スポーツの振興に取り組んでいます。東芝スポーツのチームによる社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。

災害復興支援

世界各地で事業を営む企業として、東芝グループは自然災害の発生に際し、被災地の復興に貢献していきたいと考えています。地域特性や被害状況に応じて適した方法を検討し、現金寄付、自社製品の提供、NGOとの協働のほか、従業員も募金やボランティア活動に取り組んでいます。