ナビゲーションをスキップする

環境コンプライアンス

環境リスクコンプライアンスへの対応

東芝グループでは、事業活動及び製品・サービスに関する環境管理業務において、遵法管理の徹底を進めています。
コーポレートスタフ部門は、環境関連遵法管理に関する全社方針・規程の立案・策定を行い、各グループ会社はその方針・規程に沿って、自社事業部門・拠点が遵守すべき遵法管理項目を設定し、業務を推進しています。
更にコーポレートスタフ部門は、社内環境監査の場を使い、定期的に主要グループ会社・事業部・拠点による環境方針の設定状況や、関連法令や規程の管理状況についてきめ細かな確認を行っています。それにより、潜在的な環境リスクの洗い出しを行い、環境事故や法令違反の未然防止につなげています。
なお、特に重大な環境リスク案件については、法務部担当執行役を委員長とする「リスク・コンプライアンス委員会」で予防策の審議を行い、関係者が連携して防止策を講じるとともに、関係各所の再点検、再発防止策の検討を行います。
環境リスクの管理、遵法については、全社環境教育や環境監査員資格認定教育、東芝グループ地球環境会議などの機会をとらえ、最新の法規制動向、グループ内で起こった事故事例、各グループ会社・事業部・拠点に対する監査結果などを共有し、遵法に対する意識向上を図っています。

事業活動におけるリスク・コンプライアンス対応


コンプライアンス対応


PCB(ポリ塩化ビフェニル)含有機器の管理と環境債務

PCB特別措置法の施行により、PCB廃棄物の保管業者は2027年3月末までにPCB廃棄物を適正に処分することが義務づけられました。東芝グループは、2024年及び2025年の各3月31日現在において、全国の事業所で保管・管理されていたPCBを含んだ製品及び設備の処理に関するPCB無害化処理委託費用として、環境負債を計上しています。
PCBが含有されている機器等については、PCB使用機器の製造が中止になった1972年以降、廃棄物処理法やPCB特別措置法に基づいて適正に保管・管理・届出を行っています。所定の保管基準に加え、防液堤や二重容器の設置などで万全を期して保管しています。

対応方針

  PCB廃棄物(汚染確定保管物) 使用中PCB機器
低濃度 認定施設での処分を進める 変圧器:保守時に油の分析を実施。PCB混入の場合は機器更新、処分計画を策定する
コンデンサ:封じ切り機器のため、事業活動に支障が生じないよう段階的に機器更新を計画する。PCB混入の場合は処分計画を策定する
  PCB廃棄物(汚染確定保管物) 使用中PCB機器
低濃度 認定施設での処分を進める 変圧器:保守時に油の分析を実施。PCB混入の場合は機器更新、処分計画を策定する
コンデンサ:封じ切り機器のため、事業活動に支障が生じないよう段階的に機器更新を計画する。PCB混入の場合は処分計画を策定する

オゾン層破壊物質の管理

オゾン層破壊物質の特定フロンは、工場に設置しているエアコンなどの冷媒として保有しており、その廃棄は法律に則って適切に処理を行っています。2024年度の特定フロン保有量は、118トンでした。2024年度のフロン漏えい量については、フロン排出抑制法に定められたフロン類算定漏えい量に関してCO2換算で801t-CO2となりました。


汚染の浄化/汚染の未然防止・リスク低減


土壌・地下水の浄化

東芝グループでは、事業場などにおける土壌・地下水汚染の現状を把握し、浄化に取り組んでいます。また、化学物質による汚染の未然防止とリスク低減のため、環境関連設備の安全対策も進めています。一斉調査で汚染が確認された拠点において、VOC(揮発性有機化合物)による汚染のモニタリングや、主に揚水工法による地下水中のVOCの回収・浄化などを行っています。揚水工法による浄化は高濃度部を中心に実施していますが、浄化の進行により濃度が低下した場合は相対的に高濃度となった部分の揚水を強化するなどの施策を進めています。
2024年度は、(株)東芝 小向事業所において新棟建設にともない一時停止していた透過性浄化壁浄化システム(活性炭)の再開や、北芝電機(株)において東日本大震災の影響により停止していた揚水による浄化の再開などにより、前年度比約20%増加の120kgのVOCを回収しました。

化学物質の排出管理

東芝グループでは、管理ランクに基づいた化学物質の管理を行うとともに、特に、大気・水域などの環境への化学物質の排出については、法律で求められる基準より厳しい自主管理値を設定し、拠点ごとに遵守しています。

環境構造物指針への準拠

東芝グループでは、土壌・地下水等への汚染の未然防止やリスク低減を目的とした「環境構造物指針」を独自のガイドラインとして定めています。この指針は、排水処理施設や薬品保管庫などの環境関連施設において、薬品や廃液などの漏出による地下浸透や水域への流出を防止するため、防液堤や受皿などの設置を求めるものです。定期的に各施設の準拠状況の確認と継続的な改善を進めています。

環境アセスメント(環境影響事前評価)の実施

東芝グループでは、事業の新規立地・再配置、売却、撤退、設備投資、新規原材料・薬品の使用などにともなう潜在的な環境影響を事前に評価するため、法令や条例などの遵守事項を確認し、気候変動や生態系の観点で環境に影響を及ぼす可能性を把握することで、汚染の未然防止やリスク回避に努めています。

製品・サービスにおけるリスク・コンプライアンス対応

東芝グループでは、製品・サービスに関する環境関連の規制・要求事項に基づいて開発・設計から出荷までの工程を管理するとともに、取引先様のご協力を得ながら、コンプライアンスの徹底を進めています。特に化学物質については、世界各国の政策・規制の最新動向を収集・評価し、東芝グループの化学物質管理に反映させています。

法令違反の状況

2024年度は2件の法令違反が発生しました。主な内容は以下の通りです。すべてに関し、原因究明と再発防止策を実施しています。

<主な違反内容> 
・高濃度PCB含有機器の発見 
・土壌汚染対策法における届出範囲外の工事実施