東芝グループは、業界団体、行政、国際機関、NGO・NPOなどサステナビリティ推進関連団体やイニシアティブへの積極的な参加や連携を進めています。
東芝グループが参加・支持している主なサステナビリティ推進関連団体・イニシアティブ
- 東芝グループが参加・支持している主なCSR関連団体・イニシアティブ
国連グローバル・コンパクトへの参加
東芝は2004年1月、国連が提唱する「人権・労働・環境」についての普遍的原則である「国連グローバル・コンパクト」に参加しました。「国連グローバル・コンパクト」は、国連のコフィー・アナン事務総長(当時)が1999年に世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で提唱した、企業による自主行動原則です。企業が事業を推進していくうえで人権、労働、環境、腐敗防止に関して、国際的に認められた規範を遵守し、社会的責任を果たしていくことが、世界の持続的発展につながっていくと考えています。
年に1度COP Advanced levelを提出し、国連グローバル・コンパクトの10原則に向けての進展状況を明らかにしています。
2004年 当時の社長 岡村 正が
「国連グローバル・コンパクト」に署名
認証書
「国連グローバル・コンパクト」の10原則
人権
原則1 企業は、国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重すべきである
原則2 企業は、自らが人権侵害に加担しないよう確保すべきである
労働
原則3 企業は、結社の自由と団体交渉の実効的な承認を支持すべきである
原則4 企業は、あらゆる形態の強制労働の撤廃を支持すべきである
原則5 企業は、児童労働の実効的な廃止を支持すべきである
原則6 企業は、雇用と職業における差別の撤廃を支持すべきである
環境
原則7 企業は、環境上の課題に対する予防原則的アプローチを支持すべきである
原則8 企業は、環境に関するより大きな責任を率先して引き受けるべきである
原則9 企業は、環境に優しい技術の開発と普及を奨励すべきである
腐敗防止
原則10 企業は、強要と贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗の防止に取り組むべきである
注)日本語訳:国際連合広報センター
BSR(サステナビリティを専門とする国際的な非営利団体)への参加
BSR(Business for Social Responsibility)は、1992年に米国で発足したサステナビリティを専門とする国際的な非営利団体です。グローバルに活動する250以上の団体や企業が参加しており、東芝は2003年に加入しました。以降、BSRが主催する人権分科会やセミナーに参加して人権への理解を深め、東芝グループでの取り組みに活かしています。
RBA(責任ある企業同盟)への参加
RBA(Responsible Business Alliance:責任ある企業同盟)は、2004年にEICC(Electronic Industry Citizenship Coalition)として設立された、グローバルサプライチェーンにおける責任ある企業行動を推進する世界最大の業界連合で、電子機器、小売、自動車、玩具業界などの企業225社(2022年12月現在)が参加しています。東芝は2011年6月に参加し、自社グループ及びサプライチェーンにおいてグルーバルスタンダードに沿った取り組みを進めています。
JP-MIRAI(責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム)への参加
一般社団法人JP-MIRAI(責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム)は、日本国内の外国人労働者の権利を守り、労働環境・生活環境を改善することにより、責任をもって外国人労働者を受け入れ、包摂的な経済成長と持続的な社会の実現をめざす団体です。東芝は2023年の加入後、同プラットフォームを通じて外国人労働者に関する課題を理解し、労働者の人権を尊重する取り組みを推進しています。
JaCER(ビジネスと人権対話救済機構)への加盟
一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)は、「国連 ビジネスと人権に関する指導原則」に準拠した「対話救済プラットフォーム」を提供し、専門的な立場から会員企業に対する通報や会員企業による苦情処理の支援・推進をめざす組織です。苦情処理メカニズムの正当性を担保し、実効性・効率性の向上を図ることで、対話・救済の促進をめざします。東芝グループは2022年10月よりJaCERの正会員となり、このプラットフォームを活用して人権に関する通報・相談に適切に対処しています。
CBCC(公益社団法人 企業市民協議会)への参加
CBCC(Council for Better Corporate Citizenship:公益社団法人 企業市民協議会)は、1989年に一般社団法人 日本経済団体連合会により設立された団体で、日本企業が進出先の現地コミュニティから「よき企業市民」として受け入れられるための支援活動や、近年はCSRの推進並びにその実践支援を行っている団体です。東芝は団体設立当初に加入し、現在は企画部会委員として活動に参画しています。
STSフォーラムへの参加
STSフォーラム(Science and Technology in Society Forum)は、科学技術を適切に発展させていくことを目的に、科学者、政策立案者、ビジネスリーダー、ジャーナリストらが一堂に会し、科学技術と社会に関する課題を人類共通のものとして議論、意見交換するプラットフォームです。東芝は同フォーラムに2004年から参加し、ボードメンバー及びカウンシルメンバーとしてフォーラムの活動の方向づけに積極的に関与しています。年次総会への出席のほか、世界各地で開催される科学技術対話会にも参加しています。2023年10月に開催された年次総会(第20回STSフォーラム)では“ビジネスのための科学技術(Science and Technology for Business)”をテーマとしたセッションに執行役が登壇し、カーボンニュートラルの達成やサーキュラーエコノミーの実現に向けた東芝グループの取り組みを紹介しました。その際、新たな技術が社会実装される段階では社会や顧客と横断的に対話を進めることが重要であると訴え、科学技術の役割についても超電導モータやQ-STARの実例を交えながら述べました。
SBT(Science Based Targets)「ネットゼロ目標」認定の取得
東芝グループは、2024年3月にSBT(Science Based Targets)イニシアティブから「ネットゼロ目標」の認定※1を取得しました。本認定は、当社が「東芝グループ環境未来ビジョン2050」で掲げる、東芝グループのバリューチェーン全体でカーボンニュートラルをめざす目標・取り組みが、パリ協定※2の目標に整合する「科学的な根拠に基づく削減目標(SBT)」であることが認められたものです。
ネットゼロ目標の中間となる2030年度までの削減目標についても目標を引き上げ、2020年度に認定取得した「2℃未満水準」から、「1.5℃水準」を満たす内容として更新認定を受けました。
- 世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求するために、企業が中長期的に設定する科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減目標としてSBTイニシアティブが認定する。
- 国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で採択された、温室効果ガス排出削減に向けた国際枠組み。
TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同
TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)は、気候変動に関する企業情報開示の充実を目的に、2015年に金融安定理事会によって設置された民間主導によるタスクフォースです。東芝グループはTCFDが2017年に公表した最終報告書の提言に賛同し、気候変動に関する取り組みについての情報開示を行っています。また、日本国内の賛同機関が一体となって取り組むことを目的とする「TCFDコンソーシアム」にも参加し、ESG情報開示の充実につなげています。
CDPへの参加
CDPは、企業や自治体に対して環境問題への取り組みの推進を求める国際的な非営利団体です。東芝は2023年度にCDPが実施した調査において、気候変動対応・水セキュリティともに「A-」評価を受けました。また、気候変動に関するサプライヤーとの連携について評価する「サプライヤー・エンゲージメント評価」では、2年連続で最高評価の「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に選出されました。
GXリーグへの参画
GX※リーグは、野心的な炭素削減目標を掲げる企業群が、排出量削減に向けた投資を行いつつ、目標の達成に向けた自主的な排出量の取引を行う枠組みとして発足し、2023年度から本格稼働しています(事務局:経財産業省ほか)。この枠組みを通じて、カーボンニュートラルに向けた挑戦を行う日本企業が、経済社会システム全体の変革と新たな市場の創造を牽引し、国際ビジネスで競争力を発揮できる環境の構築をめざします。東芝グループは、同リーグの産官学の協働による取り組みの実証・議論に参加し、2050年のカーボンニュートラル実現と持続可能かつ成長できる社会の実現に貢献します。
- 「グリーントランスフォーメーション」の略。
カーボンオフセット都市ガスバイヤーズアライアンスへの参画
カーボンオフセット都市ガスバイヤーズアライアンスは、カーボンオフセット都市ガスを調達・供給する東京ガス株式会社と購入する各社が一丸となり、カーボンオフセット都市ガスの普及拡大と利用価値の向上を実現することを目的として設立したものです。東芝は2021年3月の設立当初から本アライアンスに参画しています。
本アライアンス参画各社は、2050年の「カーボンニュートラル社会の実現」に貢献することを目指し、カーボンオフセット都市ガスを世の中に広く認知させるとともに、投資機関による評価向上や国内各種制度における位置づけの確立に向けて取り組みを推進しています。
JCI(気候変動イニシアティブ)への参加
JCI(Japan Climate Initiative:気候変動イニシアティブ)は、2018年7月に、気候変動対策に積極的に取り組む企業や自治体、NGOなどの情報発信や意見交換を強化するために設立されたネットワークで、国内810団体以上(2024年7月現在)が参加しています。東芝グループは同ネットワークの「脱炭素化をめざす世界の最前線に日本から参加する」という趣旨に賛同し、2020年度に参加しました。
生物多様性のための30by30アライアンス
本アライアンスは、「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の目標の一つである、2030年までに陸と海の30%の保全をめざす「30by30目標」の達成に向けて、各種施策を実効的に進めていくために発足された日本国内の有志連合です(事務局:環境省)。東芝グループは、アライアンスメンバーとして、国内拠点内の緑地や拠点周辺地域の生物多様性保全活動を通じて、環境省の推進するOECM※の拡大に貢献していきます。
- Other Effective area-based Conservation Measures:
保護地域以外で生物多様性保全に資する地域。民間などの取り組みにより保全が図られている地域や、保全を主目的としない管理が結果として自然環境を守ることにも貢献している地域を指す。
日本においてはそのような地域を「自然共生サイト」として認定するプログラムが2023年度より開始。
経団連生物多様性宣言イニシアチブ
本イニシアティブには、「経団連生物多様性宣言・行動指針(改定版)」が掲げる活動に取り組む、あるいは全体の趣旨に賛同する333社・団体(2024年3月現在)が参加しており、日本経済界の幅広い活動の国内外に向けた発信と、活動の更なる深化・裾野拡大を目的としています。東芝はメンバー企業の一社として、今後とも本イニシアティブの目標達成に向けて貢献していきたいと考えています。
サーキュラーパートナーズへの参加
サーキュラーパートナーズは、経済産業省が2023年3月に策定した「成長志向型の資源自律経済戦略」に基づき、サーキュラーエコノミーの実現をめざし、産官学の連携を促進するために設立したパートナーシップです。東芝は会員企業として、サーキュラーエコノミーのビジョン・ロードマップ、情報流通プラットフォーム、地域循環モデルなどに関する議論に参画しています。
循環経済パートナーシップへの参加
循環経済パートナーシップ(J4CE)は、循環経済に関する理解醸成と取り組みの促進をめざして、環境省・経済産業省・一般社団法人日本経済団体連合会により創設されたパートナーシップです。循環経済への流れが世界的に加速化するなかで、国内の企業を含めた幅広い関係者の理解を深め、官民連携を強化することを目的に活動を進めており、東芝も参画しています。