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レアアースを含む磁石の使用量を約30%削減した電動車用モーター

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東芝インフラシステムズ(株)

電動車用モーターは、小型・軽量かつ高トルクを実現するために、採掘地が限られ高価なレアアースを含む磁石(ネオジム磁石)を多用しています。当社は、磁石使用量を約30%削減(当社従来比)し、モーターの低コスト化に寄与する回転子構造を開発しました。
モーターの回転子は、内部に設置した磁石からの磁束を、固定子に効率よく伝える形状に設計されていますが、機械強度を上げるための回転子表面の薄肉部(トップブリッジ)が漏れ磁束の原因の一つでありました。
今回開発した回転子構造は、回転子の機械強度を確保しながら、トップブリッジをなくしました。これにより、漏れ磁束が減少してモーターのトルク生成に寄与する有効磁束が増加したことで、磁石使用量の削減を実現することができました。
当社は、この回転子の量産技術の確立に成功し、2023年に自動車メーカーに試作品を納入することができました。今後は、低コストで環境性能を高めたモーター製品を提供し、電動車の普及に貢献してまいります。

  • 電気自動車やハイブリッド自動車など、電池に蓄えた電気エネルギーを動力にした自動車の総称。

トップブリッジをなくした新しいモーター回転子

トップブリッジのない構造による有効磁束の増加