お客様満足の向上
- お客様満足の向上
お客様の声をすべての発想の原点とし、直接の接点である営業やアフターサービスだけでなく、開発、設計、製造、品質、スタフなど全部門の東芝グループ従業員がお客様の視点で活動することにより、お客様満足(CS)の向上をめざしています。
2021年度の主な成果
- 「お客様満足向上月間」を設定し、東芝グループ従業員にCS教育、講演会などの各種施策を実施
東芝グループCS推進方針
東芝グループでは、『お客様の声をすべての発想の原点とし、お客様に満足いただける製品、システム、サービスを提供』することをCS推進方針としています。
東芝グループCS推進方針
東芝グループは、お客様の声をすべての発想の原点とし、お客様に満足いただける製品、システム、サービスをご提供します。
- 安全で信頼される製品、システム、サービスを提供します。
- お客様からのご要望、ご相談に誠実、迅速、かつ的確にお応えします。
- お客様からの声を大切にし、お客様にご満足いただける製品、システム、サービスの開発、改善を実現するよう努力します。
- お客様に、製品などに関する情報提供を適切に行います。
- お寄せいただいたお客様の個人情報を保護します。
同様の内容は、「東芝グループ行動基準 2. お客様の尊重」のなかに定めています。
CS推進体制
CS推進方針に基づく横断的な活動を行うため、テーマごとのワーキンググループ(WG)と、施策を決定するアフターサービス向上委員会を設置しています。
CS推進体制
お客様相談窓口
東芝グループでは、製品、サービス別のコールセンターを設置しています。それぞれのコールセンターでは独自の目標を定めて、応対・サポートの品質向上に取り組んでいます。
国内の東芝グループでは「東芝総合ご案内センター」を設置し、国内外の製品・サービスなどに関するお問い合わせに対応しています。また、専門コールセンターの案内や担当部門への引き継ぎなど、グループ全社を横断したサービスをお客様へご提供しています。
お客様からいただいたご意見・ご要望は、製品・サービスの改善につながるよう、関係部門にフィードバックしています。
「東芝総合ご案内センター」では、自然災害や障害などの発生時でも、機能が停止することがないよう臨時窓口を用意しています。2020年の新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言期間中は、感染リスク軽減策の観点から、この臨時窓口に切り替えて滞りなく運営しました。現在は感染予防策を徹底し、通常運営しています。
東芝総合ご案内センターお問い合わせ内訳(2021年度)
国内東芝グループのコールセンター体制
お客様サポートの向上
アフターサービス対応での取り組み
東芝グループのアフターサービス各部門が課題やCS向上事例を共有し、グループ全体でサービス向上に取り組むことを目的に、「アフターサービスWG」を設置しています。
このWGでは、サービス現場の課題発掘調査、サービスエンジニア向け教育などを実施しています。
また、各地域で情報を共有し連携を強化するため「地区サービス会」を設置しています。
活動事例: 保守サービスへの音声認識システムの活用
東芝エレベータ(株)では、昇降機定期点検時の報告事項を、音声認識システムを活用してメンテナンス報告書として記録できるサービスを導入しています。
点検の現場で、保守員が携帯しているスマートフォンに音声で点検内容や状況を録音。録音された音声データが文字に変換され、スマートフォンに搭載したアプリケーション上にテキストデータとして記録されます。メンテナンス作業中でも言葉をつぶやくだけで記録ができることから、必要に応じて正確な情報をよりスピーディにお客様にご提供できるほか、保守員の負担が減って安全性も向上します。
今後、このシステムを更に改良し、地震など災害時の活用方法も検討していきます。
活動事例: 保守サービスへの遠隔支援システムの活用
東芝ITサービス(株)では、情報機器の保守サービスについて、遠隔支援システムを活用したサービスを導入しています。
保守サービスの現場でスマートグラスを通して、支援者(テクニカルサポート)と作業者(フィールドエンジニア)間で、映像・音声を共有し、きめ細かいサポートを可能としています。相互に確認ができることからミスを防止することができるほか、トラブル時には原因の早期発見、早期復旧に役立ちます。今後は活用シーンを拡大し、更なるサービス品質の向上に努めます。
お客様相談窓口での取り組み
国内における東芝グループコールセンターの応対品質向上のため、「コールセンターWG」を設置しています。このWGでは、コールセンターの課題発掘調査、コールセンター品質チェックなどを実施しています。
従業員のCS意識向上
お客様満足向上月間
東芝グループは、2015年度に「お客様満足向上月間」を設定し、以後CSの重要性を従業員へ浸透させ、意識向上を図る施策を毎年11月に「お客様満足向上月間」として実施しています。
お客様満足向上をテーマとしたe-ラーニング
東芝グループ従業員を対象にしたCS向上のe-ラーニングを実施しています。2021年度は国内グループ従業員78,718人(99%)が受講し、CS向上の重要性について学びました。
講演会
東芝グループ従業員を対象とし、CS向上活動を積極的に取り組んでいる企業の方に、各種活動をご紹介いただく講演会を実施しています。2021年度は、お客様の満足を高めていくことにより、お客様と強固な関係性を構築できるリカーリングモデルについて、株式会社 野村総合研究所 フェロー青嶋 稔氏に語っていただきました。この講演会はお客様満足向上月間期間中に動画配信を行いました。
アフターサービスCS向上活動表彰
東芝グループのアフターサービス会社・部門が参加する「アフターサービスCS向上活動表彰」を2021年11月に開催しました。アフターサービス部門においてCS向上に貢献した活動を表彰し、さらなるお客様満足向上と現場のモチベーションアップを図りました。
従業員のお客様対応研修
東芝グループでは、お客様満足の重要性の理解、応対に必要なスキルの修得を目的に、従業員向けに研修を実施しました。2021年度は、「ビジネスメール作成の基本研修」の動画配信と「気づき教育」 をオンラインで開催しました。
お客様の声の共有・反映
東芝グループは、日常の営業活動、修理・サービス活動や電話・インターネットを通じていただいた、製品やサービスに関する苦情やご意見・ご要望を関係部門で共有し、製品の品質改善や修理サービスの向上に活かしています。
活動事例: 研修とショールームの機能を備えた研修棟の活用
東芝エレベータ(株)では、東芝府中事業所内において、昇降機やビルファシリティー設備の保守サービス及び、据付工事などに関する技術員の研修、並びにショールームの機能を備えた新しい実機研修棟を2013年に竣工しました。近年増加している高速エレベーター専用の保守技能向上を図るために高層昇降路を設け、高速領域で安全性や快適性を維持するための実機研修を実施しています。
この棟内には研修設備のほかに、エレベーターの安定稼働を支える東日本サービス情報センターを置いています。同センターは、東芝製エレベーターの遠隔監視からビルファシリティー設備の監視までを24時間365日の体制で行っているほか、携帯端末を活用した保守支援システムにより、万が一の故障発生時や大規模地震発生時に、迅速な復旧ができる体制を構築しています。
東芝エレベータ(株)
東日本サービス情報センター
活動事例: 24時間365日体制でサービスを提供
紙幣処理機器、ID発行機器、駅務機器、物流・郵便機器、セキュリティ機器など社会インフラシステム機器の保守サービスを担当している東芝自動機器システムサービス(株)では、24時間365日対応のサービスネットワークで、国内をはじめ、海外では約20か国のお客様をサポートしています。コールセンターは、オペレーターの業務環境面を考慮したレイアウトにしています。また、現場経験者が多数在籍しており、その現場経験をお客様満足度向上につなげるように、日々の業務品質向上に努めています。
東芝自動機器システムサービス(株)
フィールド統括本部 コールセンター
お客様への対応に関する点検・監査
東芝グループの主要なコールセンターを対象に、「東芝グループコンタクトセンター品質ガイドライン」に基づく品質チェックを2005年度から毎年1回継続的に実施しています。重要度が高く、実施度が低い項目を中心に改善に取り組んでいます。
お客様情報の保護
東芝は、個人情報保護を早くから重視しており、個人情報保護方針のもと2000年に「東芝個人情報保護プログラム」を制定し、その後もマネジメントシステムの継続的改善に努めています。
東芝では、利用目的を明示し、原則としてお客様から同意を得て直接個人情報を取得しています。ご住所、お名前、電話番号、メールアドレスなどお客様とのご連絡やサービス提供のために必要不可欠である基本的な個人情報が大半です。保有する個人情報は、社内規程にしたがって適切に取り扱っており、また情報セキュリティ管理体制と一体になって厳重に管理しています。個人情報の取り扱いをともなう業務を社外に委託する場合には、社内の基準に則り、委託先の選定、管理を行っています。
東芝において保有する主な個人情報の利用目的は、以下のウェブサイトに公表しているとおりです。
ユニバーサルデザイン
東芝グループは、年齢や性別、障がいの違いを超えて、誰もが快適に暮らせる社会の実現に向けて、ユニバーサルデザイン(UD)に取り組んでいます。
東芝グループ一人ひとりのユニバーサルデザインに対する理解を深め、さまざまな事業分野で人間中心設計プロセスを応用した商品やサービスの創出や、オフィスのユニバーサルデザイン化などを推進していきます。
取り組みの詳細については、東芝ユニバーサルデザインページをご覧ください。
活動事例: 「SCiB™搭載鉄道用回生電力貯蔵システム」試運転にて運用開始
本システムは、優れた特性の弊社二次電池SCiB™を搭載し、電車が減速する際にモータから発生する回生電力を有効利用して省エネに貢献するものです。広域停電時には非常用電源として電力供給が行えます。鉄道分野における安全・安定・安心な輸送のインフラ維持が求められている中、国内外の労働者不足や技術伝承の課題による熟練技術者の減少に着目し、利用者に専門的な知識がなくても、直観的に使える画面デザインを開発しました。例えば、正常時の監視モニタには、バッテリーから給電線への電力の流れを、直感的なアニメーション表現で分りやすくしました。また、障害が発生した時には、障害の種別と原因箇所をまず知らせ、続いて履歴やトレンドグラフ等の機能画面を経て、原因を特定しやすくしています。このように、一般には公開はされないけれど重要な社会インフラのインターフェースにおいても、使いやすく、そして魅力的なデザインとすることで、少しでも多くの方に社会インフラの分野に興味を持っていただき、また、そこに従事している人が誇りをもって仕事に取り組んでもらえるようになればと考えています。本システム初号機は、バングラデシュ人民共和国のダッカ初の都市鉄道に導入し、現在試運転にて運用を開始しています。
2021年度グッドデザイン賞(公益財団法人日本デザイン振興会)、2021年度iF DESIGN AWARD(iF International Forum Design GmbH)を受賞しました。
社外とのコミュニケーション
ユニバーサルデザインの普及・啓発に向けて、東芝グループは自らの取り組みや活動の成果について情報発信するとともに、社外の企業や団体と積極的に協業・連携しています。
活動事例: 文字の読みやすさに関する無料オンラインセミナーを配信
情報社会においては、第一に相手に情報がしっかりと伝わるということが重要になります。東芝では公共の場で使われる機器やシステム・サービスも扱っており、ユニバーサルデザインや人間工学の知見をもとに、子どもからお年寄りまでより多くの人に対して情報を見やすく・わかりやすく伝えるためのデザインに力を入れています。東芝では2022年3月、社外へ向けて「デザイナーが教える人間工学 ~眼のしくみと文字の読みやすさ~」と題した無料オンラインセミナーを実施しました。デザイン関係者から一般の方まで約200人の受講者を集め、「自身の業務に活用できる」「資料作りに役に立つ」などのコメントもいただき、好評を得たことから本セミナーは今後もシリーズ化して実施予定です。このような人間特性の情報を発信していくことで、さらなるユニバーサルデザインの普及、そして、誰もが暮らしやすい社会の実現に貢献していきます。
原子力の安全性向上への取り組み方針
東芝エネルギーシステムズ(株)は、原子力事業に携わる企業の一員として、原子力の継続的な安全性向上が重要な課題であるとの認識のもと、福島第一原子力発電所事故から得られる教訓をふまえ、原子力安全文化の醸成を図るとともに、原子力の自主的かつ継続的な安全性向上に向けて取り組んでいきます。
福島第一原子力発電所における取り組み
福島第一原子力発電所では、国と東京電力ホールディングス(株)が30~40年後の廃止措置終了に向けて中長期ロードマップを策定し、「汚染水対策」「使用済燃料プールからの燃料取り出し」「燃料デブリ取り出し」「廃棄物対策」のそれぞれの分野において目標を設定しています。
東芝エネルギーシステムズ(株)は、その目標を達成するために必要な課題を解決する技術の開発に取り組み、廃炉への協力支援を続けています。
「東芝グループサステナビリティウェブサイト 」
についてのアンケート
サステナビリティウェブサイトについて皆様のご意見をお聞かせ下さい。
お寄せいただいたご意見、ご感想は、次回のレポートに掲載させていただく場合がございます。