サステナビリティ責任者メッセージ

東芝グループのめざす持続可能でダイナミックな社会の実現のためにサステナビリティ経営に取り組んでまいります。執行役上席常務 三原 隆正

気候変動、資源枯渇、人口増加などの問題に加え、貧困、経済格差や人権問題の顕在化、さらには新型コロナウイルス感染症の流行など、昨今は、様々な社会課題により社会全体の持続性が脅かされています。その中で、政府や個々人での取り組みに加え、グローバルな経済活動の中核を担う企業が社会課題の解決のために取り組まなければ、地球に、そして、そこに住む人類をはじめ、生きとし生けるものに迫りくる危機を回避することはできません。
私たち東芝グループは、「人と、地球の、明日のために。」を経営理念の主文に掲げ、古くから社会課題の解決に寄与してきました。

近年、地球温暖化による気候変動の影響は疑う余地のないものとなっております。2021年8月に公開された国連のIPCC報告書では、世界中の科学者から、人間の活動により、驚くべき速度で地球に損害がもたらされているという厳しい警告が示されるなど、温室効果ガスの削減に向けた取り組みは急務となっております。
東芝グループは、長年エネルギーや社会のインフラに携わってきた技術と経験を活かし、発電・送電、再生エネルギーや水素などの新エネルギー、燃料電池やCO2回収・活用など、エネルギーを「つくる・おくる・ためる・かしこくつかう」ための事業から、各種インフラ産業機器などの省エネ製品やソリューションの提供、さらに近年注力してきたデジタル分野とかけ合わせたサービスなど、グループの総合力を最大限活かして取り組んでいます。
カーボンニュートラル化の実現をリードするとともに、レジリエントなインフラの実現をリードし、事業を通じた社会課題の解決に貢献していきます。

事業を支える企業基盤として、従業員の安全健康や人材育成、人権尊重、持続可能な調達などにも取り組んでいます。
特に人権問題については、現在グローバル規模で早急な対応が求められています。国際的に提唱されている人権に関わる原則を支持し、東芝グループのバリューチェーン全体にわたって、持続可能な調達を促進するため、環境だけでなく、人々の人権に配慮した取り組みをいっそう強化していきます。
また、多様な人材が安心して個性や能力を存分に発揮しイノベーションを創出できる職場環境を作るため、ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みをさらに前進させ、あらゆる多様性を認める企業風土の醸成をめざしています。さらに、2020年度から新評価制度も導入し、適切に評価・処遇することで従業員一人ひとりが前向きな気持ちで働き、生産性を高められるよう努めています。

東芝グループが真に社会に必要とされる企業であり続けるためには、CSR活動を昇華させるとともに、サステナビリティを主軸に置く経営により、不透明性や不確実性が高まってきている時代を乗り越えていかなければなりません。
2021年度は新たにサステナビリティ推進部を発足し、サステナビリティの観点を確実に経営に統合する体制を整備しました。さらに、サステナビリティの取り組みの方向性をステークホルダーと共有するサステナビリティ基本方針を策定し、経営戦略に紐づいた重要課題(マテリアリティ)を再特定することにより社会課題への対応を全ての事業活動に反映させ、全社横断的な取り組みを加速させていきます。

私たち東芝グループの存在意義は、培ってきた技術力と顧客とのパートナーシップにより、地球規模の課題解決に貢献することです。その原点には、「世界をよりよい場所にしたい」という変わらない想いがあります。これまで培ってきた発想力と技術力を結集し中期事業計画を実行し、社会課題の解決により一層貢献してまいります。