持続可能な調達活動の推進

東芝グループは、法令・社会規範の遵守、人権・労働安全衛生・環境への配慮などの持続可能な調達活動の取り組みを通じて、調達取引先とともに、企業価値向上やお客様の価値向上に向けた活動を推進しています。

調達取引先に「東芝グループの調達方針」への同意とそのサプライチェーンまで含めた実践を要請していくとともに、CSRやサステナビリティへの取り組み評価を実施します。また、東芝グループの調達活動を行う従業員に対しても、持続可能な調達に関する教育を実施し、人権、労働、安全衛生、環境など重要なサプライチェーン上のCSRやサステナビリティ課題について啓発していきます。

「持続可能な調達」活動とは

調達取引先まで含めた法令、社会規範、人権・労働安全衛生、環境等の社会的責任を果たすことを目的とした、将来にわたり持続可能な調達のことです。2017年にはISO20400『持続可能な調達に関する手引き』が発行され、調達活動のなかで環境や人権など幅広い社会的責任の標準が定められています。

東芝グループは、法令・社会規範の遵守、人権・労働安全衛生・環境への配慮などの持続可能な調達活動の取り組みを通じて、調達取引先とともに、企業価値向上やお客様の価値向上に向けた活動を推進しています。

調達取引先に「東芝グループの調達方針」への同意とそのサプライチェーンまで含めた実践を要請していくとともに、CSRへの取り組み評価を実施します。また、東芝グループの調達活動を行う従業員に対しても、持続可能な調達に関する教育を実施し、人権、労働、安全衛生、環境など重要なサプライチェーン上のCSR課題について啓発していきます。

取り組むべきKPIと実績

調達方針の協力に対する
新規取引先からの同意取得率(%)

2021年度実績 91.4
2022年度目標 100
2023年度目標 100
2021年度実績 91.4
2022年度目標 100
2023年度目標 100

取引先サステナブル調査
実施社数(のべ数)

2021年度実績 10,885 
2022年度目標 11,400
2023年度目標 12,000
2021年度実績 10,885 
2022年度目標 11,400
2023年度目標 12,000

※ サステナブル調査:調達取引先へのCSRへの取組評価。主要な取引先は100%実施

持続可能な調達に関する教育のグループ
調達業務従事者への実施率(%)
 

2021年度実績 33 
2022年度目標 38
2023年度目標 100 
2021年度実績 33 
2022年度目標 38
2023年度目標 100 

※ 東芝テック(株)を除く

2021年度の主な成果

  • 東芝グループの調達方針の改定
  • 東芝グループグリーン調達ガイドラインの改定

東芝グループのサプライチェーン


東芝グループでは、世界各地の調達取引先からさまざまな原材料や資材を調達しています。

2021年度の事業分野別調達構成比率(金額ベース)は電力・社会インフラ事業分野が47%、電子デバイスが35%、その他が18%です。地域別では、日本が70%、アジア(中国、インド含む)が29%、欧州・その他が1%です。

サプライチェーンを通じて持続可能な調達活動を推進していくうえで、東芝グループは、調達額上位で継続的に取り引きしている調達取引先のなかから、地域性や事業特性などを考慮して重要度を設定するリスクアプローチを行っています。

事業分野別及び地域(日本国内/海外)別の調達構成比率(2021年度金額ベース)

東芝グループでは、生産する品目特性・環境により、材料、部品、設備などの現地調達を適切に推進しています。各国生産拠点を中心に、海外の調達拠点 ( International Procurement Office :IPO ) も活用し、現地調達を含む最適地調達活動の推進に努め、地域社会との共生を図っています。

東芝グループの調達方針


東芝グループは、企業価値向上のみならず、お客様の価値向上のため持続可能な調達活動を推進し、調達取引先との健全なパートナーシップの構築に努めています。

東芝グループ各社の生産並びにサービス提供に重要な役割を担う調達取引先に、「東芝グループの調達方針」への同意と実践をお願いしています。調達方針は、日本語に加えて、英語、中国語、タイ語に翻訳し、社会情勢に応じて同方針の内容を改定した際は、その都度、国内外の調達取引先に周知しています。

この「調達方針」に加えて、環境に関しては「東芝グループグリーン調達ガイドライン」 を定め、責任ある鉱物調達に関しては「東芝グループ責任ある鉱物調達方針」を定めています。また、人権の尊重については、2022年3月に新たに「東芝グループ人権方針」を制定しました。この方針制定を受け、ESGを念頭にした調達取引先の選定基準の明確化及び調達取引先へのお願い事項の見直しを目的とし、東芝グループ調達方針を改定しました。

東芝グループの役員・従業員に対しては「東芝グループ行動基準」を定め、法令、社会規範の遵守はもとより、公正な取引を通じて、調達取引先とともに企業の社会的責任を果たし、相互理解と信頼関係を構築することを基本方針として設定しています。 

「東芝グループの調達方針」改定の経緯

時期 内容
2022年3月改定 法令・社会規範の遵守、人権・労働安全衛生への配慮、環境への配慮に賛同、実行いただけることを取引先選定の条件として明示
調達取引先のお願い事項について、RBA行動規範などの国際的な基準をふまえて改定
2021年2月改定 調達取引先へのお願い事項について、「東芝グループ責任ある鉱物調達方針」の改定を反映し、それぞれ個別に要請をしていた「東芝グループグリーン調達ガイドライン」、「お取引先様のための東芝品質保証ガイドライン」、「お取引先様のための東芝ソフトウェア品質保証ガイドライン」、「お取引先様のための東芝製品セキュリティ品質保証ガイドライン(ソフトウェア編)」を追記
2014年10月改定 「調達方針」に、東芝が参加する国連グローバル・コンパクト(UNGC)、RBA(Responsible Business Alliance) 行動規範の趣旨に沿った活動を推進するよう明示
2012年5月改定 新規取引開始時及び継続取引にあたって、法令・社会規範の遵守、人権への配慮を調達取引先選定の優先条件とすることを明示
調達取引先へのお願いとして、あらゆる利害関係者への贈賄行為の禁止(英国贈収賄法などの国際的な腐敗防止に関する規制を考慮)、人身売買や奴隷などの禁止(米国カリフォルニア州トランスペアレンシー法を考慮)、紛争鉱物の不使用(米国金融規制改革法(ドッド・フランク法)を考慮)を明示
2008年5月改定 調達取引先へのお願いとして、人権・労働安全衛生への配慮について明示し、調達取引先に自身の調達活動での実践を要請
2005年2月 「東芝グループの調達方針」を制定し、法令・社会規範の遵守、環境への配慮などを国内外の調達取引先に対して要請
時期 内容
2022年3月改定 法令・社会規範の遵守、人権・労働安全衛生への配慮、環境への配慮に賛同、実行いただけることを取引先選定の条件として明示
調達取引先のお願い事項について、RBA行動規範などの国際的な基準をふまえて改定
2021年2月改定 調達取引先へのお願い事項について、「東芝グループ責任ある鉱物調達方針」の改定を反映し、それぞれ個別に要請をしていた「東芝グループグリーン調達ガイドライン」、「お取引先様のための東芝品質保証ガイドライン」、「お取引先様のための東芝ソフトウェア品質保証ガイドライン」、「お取引先様のための東芝製品セキュリティ品質保証ガイドライン(ソフトウェア編)」を追記
2014年10月改定 「調達方針」に、東芝が参加する国連グローバル・コンパクト(UNGC)、RBA(Responsible Business Alliance) 行動規範の趣旨に沿った活動を推進するよう明示
2012年5月改定 新規取引開始時及び継続取引にあたって、法令・社会規範の遵守、人権への配慮を調達取引先選定の優先条件とすることを明示
調達取引先へのお願いとして、あらゆる利害関係者への贈賄行為の禁止(英国贈収賄法などの国際的な腐敗防止に関する規制を考慮)、人身売買や奴隷などの禁止(米国カリフォルニア州トランスペアレンシー法を考慮)、紛争鉱物の不使用(米国金融規制改革法(ドッド・フランク法)を考慮)を明示
2008年5月改定 調達取引先へのお願いとして、人権・労働安全衛生への配慮について明示し、調達取引先に自身の調達活動での実践を要請
2005年2月 「東芝グループの調達方針」を制定し、法令・社会規範の遵守、環境への配慮などを国内外の調達取引先に対して要請

業界団体との連携


東芝はグローバル・スタンダードに沿ってサプライチェーンを通じたCSRを推進するために、2011年6月に電子業界のCSR推進団体であるRBAに加盟しました。 サプライチェーンにおける労働、安全衛生、環境、倫理にかかわるCSRを果たすため、RBA行動規範の趣旨に沿った取り組みを推進しています。

2017年からは、RBA日本加盟企業から構成される、RBA Japan Networkの活動として、翻訳のサポートや、アウトリーチ・ミーティングの開催を通して行動規範の周知と啓発を行うとともに、共通の課題解決に向けた取り組みに参加しています。2021年10月には、オンラインで開催されたRBAのメンバー会議や2021年12月のRBA Japan Network対象のミーティングに参加し、最新のグローバルトレンドを学ぶとともに、責任あるサプライチェーンの実現に向けて、有識者との情報交換や議論を行いました。

調達取引先に対しては、毎年重要調達取引先に対してRBA行動規範の準拠を確認するCSRセルフアセスメントを依頼し、法令・社会規範の遵守、人権・労働安全衛生、環境、倫理にかかわる取り組み状況を確認しています。アセスメントの結果を受けて、リスクレベルに応じて調達取引先を個別に指導し、改善を依頼しています。

持続可能な調達活動の推進体制


東芝グループは、2020年4月から、東芝の本社調達部内に持続可能な調達活動のための独立した専門組織を設置し、人権、労働、安全衛生、環境などの持続可能な調達活動の推進にあたっては、サステナビリティ戦略委員会を通じて、サステナビリティ推進部門、環境部門など関連部門や各事業部門と連携を図っています。2021年度には持続可能な調達活動の推進を東芝グループのマテリアリティとして特定し、関連するKPIをサステナビリティ戦略委員会で決定しました。持続可能な調達活動の推進にあたっては、サステナビリティ推進体制と連携し、持続可能な調達活動の推進体制を通じて、各グループ会社に対し施策展開や教育を行っています。なお、取締役会へは調達担当役員から適宜報告を行い、監督・助言を受けています。

東芝グループの持続可能な調達活動推進体制

調達担当者への教育

「東芝グループ行動基準」「東芝グループの調達方針」「持続可能な調達」に関する教育を、新入社員研修、転入者研修を含む調達部門の階層別教育などに取り入れています。2021年度はこれら階層別教育において、東芝グループ調達部員約50名に持続可能な調達に関する教育を実施しました。またグリーン調達関連では、GHG排出量の削減に向けた取り組みに関する説明会を東芝グループ調達部員約150名に対し実施しました。

サプライチェーンにおける新型コロナウイルス感染症対応

新型コロナウイルス感染症に対しては、調達取引先と連携して供給を確保し、事業への影響を最小限に抑えるよう努めています。具体的には、感染が拡大している地域における企業の活動状況や物流の状況などのリスクを見極め、事業への影響を最小限に抑制する対策を講じています。

地政学リスクへの対応

東芝グループでは、地政学リスクを常に考慮し、最適な調達活動を行っています。
ウクライナ情勢をふまえた対応についても、ロシアからの調達のリスクを見極め、代替調達先の確保など事業への影響を最小限に抑えるよう努めています。

東芝グループの調達方針の徹底とモニタリング


調達方針の徹底

東芝が参加する国連グローバル・コンパクト、RBA行動規範の趣旨に沿った「東芝グループの調達方針」に基づいて、CSRへの配慮を調達取引先に要請しています。2021年度は2021年2月に改定した調達方針について直接の調達取引先約11,000社(のべ数)に対して徹底を依頼し、同意いただきました。更に2022年3月には、東芝グループ人権方針を反映するとともにESGを念頭にした調達取引先の選定基準の明確化と調達取引先へのお願い事項の見直しを目的に、東芝グループ調達方針を改定しました。新規調達取引先については、東芝グループの調達方針を配布、説明し、二次調達取引先に対する東芝グループ調達方針の推進も含め、同意を要請しています。2021年度は、東芝グループ各社で定めた選定基準に基づき、約3,000社を新規調達取引先として選定しました。

  • 東芝グループでは、取引契約ごとに調査を実施。同一取引先との間に複数の契約を締結している場合は1契約を1社と数えるため、会社数の集計はのべ数。また、実数は業務上の機密情報のため概数で開示。

モニタリング

継続的に取り引きのある調達取引先に対しては、品質監査時などに製造現場の管理状況を確認し、必要に応じて改善を要請・支援しています。調達取引を新規に開始する場合は、調達取引先の製造現場や管理の仕組み、環境、人権、労働、安全に関する法令遵守状況、経営状況などが東芝グループの調達・選定方針に則しているかを確認しています。
各拠点では、継続的に環境、人権、労働、安全にかかわる説明会や、自主点検を含む調達方針に関する状況調査(拠点モニタリング)を実施しています。2021年度は、調達取引先の人権2,764社、安全衛生3,002社、環境5,103社の調査を実施しました。(社数は東芝グループ、のべ社数)
なお、2019年度から東芝ブランド製品を構成する物品の取引先以外も一次調達取引先として範囲を広げ、調査を行っています。

説明会参加と拠点モニタリング実施調達取引先数(2021年度、東芝グループ、のべ社数)

内容 説明会参加 調査実施 実地調査
人権・労働 2,514社
2,764社
232社
安全衛生 2,951社 3,002社 303社
環境 3,630社 5,103社 112社
  • 調査にはRBA SAQ(Self-Assessment Questionnaire)による自己点検、第三者による監査、独自基準による調査・監査を含みます。

更に、2021年度はサプライチェーン全体でのESG課題への取り組み強化を目的に、人権・労働安全衛生、環境、倫理、BCPの観点で、リスクベースアプローチによる調達取引先のサステナブル調査を実施しました。調査は段階的に実施し、のべ約16,000社の調達取引先の拠点所在地を元に、EUが発行した紛争地域及び高リスク地域(CAHRAs)のリストやUNEPFI(国連環境計画金融イニシアティブ)Human Rights Guidance Toolの中で参照されている人権リスクに関する地域情報などの外部参照情報に記載された国や地域を調査対象として絞り込み、約1,000社に対して人権・労働・環境・法令に関するリスク評価を行いました。ハイリスクの調達取引先として特定した38社に対しては、労働者の雇用状況に懸念があったことからヒアリングを実施し、是正指導を行いました。

調達取引基準違反時の対応

調達取引基準に違反した場合の基本的な対応としては、まず是正措置の要求を行うとともに、必要に応じて是正指導、支援を行います。それでも、是正が困難と判断された場合は、取り引きを停止します。2021年度に拠点モニタリングを実施した人権、労働安全衛生、環境の実地調査結果から調達取引先の人権218社、安全衛生286社、環境66社の指導・支援を実施し、保護具の適正使用などを要請しました。(社数は東芝グループ、のべ社数)

拠点モニタリングにより指導・支援及び取引停止をした調達取引先数(2021年度、東芝グループ、のべ社数)

内容 指導・支援 取引停止
人権・労働 218社 0社
安全衛生 286社 1社
環境 66社 1社

指導・支援事例(2021年度)

環境配慮の徹底
  • 調達先の従業員への環境方針・グリーン調達ガイドラインの徹底
  • 産業廃棄物などの処理方法の指導
人権・労働安全の徹底
  • 製錬業者へのコンフリクト・フリー認証取得の支援
  • 保護具の適正使用に関する指導
  • 作業現場及び安全衛生管理体制の指導
  • コンフリクト・フリー認証: 紛争鉱物の不使用(コンフリクト・フリー)を第三者機関が認証する制度

調達取引先を対象とした通報制度

東芝グループは「クリーン・パートナー・ライン(お取引先様通報制度)」を開設しています。これは、東芝グループの関係者が、調達などの取り引きに関して法令、東芝グループの行動基準・調達方針、取引契約、企業倫理などに違反又は違反の疑いがある場合に、その旨を調達取引先から通報していただく窓口です。通報した方の個人情報は、ご本人の承諾を得ない限り「クリーン・パートナー・ライン」事務局外の者に開示されません。また、通報内容は厳正に取り扱い、通報したことを理由として通報者及びその勤務先を不利益に取り扱わないように配慮しています。関係調達取引先へ制度を周知するとともに、活用をお願いしています。2021年度は2件の通報があり、いずれも関係部門と連携して調査を行いました。取引上の不適切な状況や疑わしい行為などが発見された場合には、改善指示や注意喚起を実施しています。
また、2021年度は、サプライチェーン上の人権侵害などに関する対応を目的に、JEITA CSR委員会のビジネスと人権対話救済機構の設立に向けた検討会に参画しました。2022年度に同機構への参加を予定しています。

調達取引先とのパートナーシップ


東芝グループは、調達取引先と相互信頼に基づいたパートナーとしての関係づくりを進めています。人権、労働、安全衛生、環境などに配慮した調達品を適正な価格と品質で安定的に供給していただくため、調達取引先に対する支援や啓発活動を通じて、より良いパートナーシップの構築に努めています。

活動事例: 東芝情報機器フィリピン社での取り組み


東芝情報機器フィリピン社は、調達取引先やサービスプロバイダーとの良好なパートナーシップの構築を積極的に推進しています。毎年、全てのサービスプロバイダーを対象に、東芝グループの経営理念体系が掲げるコンプライアンス遵守のもと、RBA行動規範をベースとしたSocial Accountability Management Systemの研修を実施しています。本研修は、コンプライアンスの本質を伝えながら、社会、環境分野における社会的責任についてビジネスパートナーに理解を深めていただくことを目的としています。
また2021年度には、選定した16社に対して、労働、倫理、安全衛生、環境に関する東芝情報機器フィリピン社の社会的責任の要求事項について、遵守状況を確認するためにリモートでのコンプライアンス・チェックを実施しました。監査に先立ち社会的責任マネジメントシステム及びRBA行動規範の要求事項について再教育を実施しました。継続的な教育・啓発プログラムとエンゲージメントにより、サプライチェーンにおけるサステナビリティ経営の推進とコンプライアンスの取り組みを強化していきます。

リモートでのコンプライアンス・
チェックの様子

活動事例: 電池事業における取り組み


東芝の電池事業部では、東芝の環境未来ビジョンの達成のみならず、欧州における電池に対するカーボンフットプリント規制への対応なども背景に、CO2排出量削減に向けた取り組みを調達取引先と積極的に推進しています。2021年度は、カーボンフットプリント規制内容やCO2排出量削減の理解促進を目的に、調達取引先67社に対して説明会を実施しました。説明会では、東芝の環境未来ビジョン2050を念頭に、欧州カーボンフットプリント規制内容、CO2排出量算出に関するお願い事項などを説明しました。今後も、調達取引先との連携を深め、カーボンニュートラル実現に向けた活動を推進していきます。

責任ある鉱物調達について


2013年1月に米国金融規制改革法(ドッド・フランク法)の紛争鉱物問題に関する1502条が施行され、米国証券取引所に上場していない東芝グループも、上場企業のサプライチェーンに連なる企業として、コンゴ民主共和国及びその近隣周辺地域で採掘された紛争鉱物の使用状況について調査し、顧客に報告しています。
東芝グループは、この法施行に先立ち、2011年10月に紛争鉱物に関する社内体制を整備し、「東芝グループ紛争鉱物対応方針」を定めてウェブサイトで公開しました。
また、近年鉱物調達において、DRC及び周辺国のリスクのみならず、その他紛争地域及び高リスク地域での紛争、児童労働を含む人権侵害全般や汚職などにリスクが広がっていることを受け、2020年9月に紛争鉱物対応方針を見直し、「責任ある鉱物調達方針」を定めました。

東芝グループ責任ある鉱物調達方針


東芝グループは、紛争地域及び高リスク地域での紛争への加担、強制労働や児童労働などの人権侵害、環境汚染、汚職などにかかわる、錫、タンタル、タングステン、金及びコバルトの使用を禁止するよう以下のとおり推進します。

  • 「OECD紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデュー・ディリジェンス・ガイダンス」にしたがって、サプライチェーンを適切に管理していきます。
  • 調達取引先に対し、RMIが確立したResponsible Minerals Assurance Process(RMAP) に準拠した製錬所から鉱物を調達するよう要請します。
  • 紛争地域及び高リスク地域から産出された鉱物すべてを使用しないのではなく、同地域で紛争や人権侵害、環境汚染、汚職などにかかわらない鉱物は使用していきます。
  • 調達取引先とは東芝グループの調達方針及び責任ある鉱物調達方針を共有し、サプライチェーンを通じて製錬所に関する情報提供をお願いするとともに、紛争地域及び高リスク地域におけるリスクの排除、軽減に貢献するよう対話や協働に努めます。
  • サプライチェーンにおいてリスクの可能性を確認した場合は調達取引先を通じて是正要請を行い、是正状況に応じて取引停止措置などを講じます。

東芝グループは常に鉱物調達にかかわる情報収集に努め、調達取引先と連携しながら、本方針に基づいた事業活動を行います。
東芝グループの調達取引先の皆様も、責任ある鉱物調達方針にご協力いただくようお願いいたします。

東芝グループ責任ある鉱物調達対応推進体制

東芝グループでは、サステナビリティ推進担当役員が責任者となり、関係するスタフ部門からなる「責任ある鉱物調達対応コーポレート事務局」が、「東芝グループ責任ある鉱物調達方針」にしたがった活動を推進しています。グループ会社は、それぞれ責任者、事務局を選任し、コーポレート事務局が主催する「事務局連絡会」や社内ウェブサイトでの情報を活用し、取り組みを徹底しています。

東芝グループ責任ある鉱物調達対応推進体制

責任ある鉱物調達調査

東芝グループの調達取引先に対して、錫、タンタル、タングステン、金(3TG)、コバルトの使用状況、製錬所情報を確認する調査を、RMIが発行するテンプレート(CMRT(紛争鉱物レポーティング・テンプレート)など)を使用して実施しています。
2021年度は、3TGを使用している可能性のある調達取引先770社(のべ数)を調査しました。また、コバルトについては250社(のべ数)を調査しました。

調達取引先に対する教育

責任ある鉱物調達への理解を深めていただくために、JEITA「責任ある鉱物調達検討会」のメンバーとして、説明会の開催に参画しています。2021年度はオンライン説明会が開催され、鉱物調査の最新動向や最新版の調査票の資料作成及び解説を行いました。

社外との連携・対話

責任ある鉱物調達の推進と啓発に向けて、業界団体や官民連携プロジェクトへ積極的に参加するほか、NGOとの対話にも努めています。

鉱物問題に関する社外との主な連携・対話

関係団体/プロジェクト 東芝グループの活動内容

RBA(Responsible Business Alliance)

2011年6月に加盟
RMI(Responsible Minerals Initiative) メンバーの一員として検討会やワークショップへ参加
JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)
「責任ある鉱物調達検討会」
2011年11月から参加し、業界団体との連携を推進
同検討会内の「コンフリクト・フリー・ソーシング ワーキンググループ」 に参加し、日本の自動車・電機各社と連携してコンフリクト・フリー調達を推進・啓発
同検討会内の「啓発・広報チーム」に参加し、調査における課題の把握と対応を行い、調査説明会を実施
同検討会内の「製錬所支援チーム」に参加し、コンフリクト・フリー製錬所の認証を取得していない国内外の製錬所に対し、認証プログラムへの参加を要請する文書を継続的に送付

グリーン調達・グリーン購入


グリーン調達

東芝グループは、サプライチェーン全体にわたる環境配慮の一環として、グリーン調達を推進しています。「東芝グループグリーン調達ガイドライン」に基づいて、積極的に環境経営を推進している調達取引先から、環境負荷の小さい製品・部品・材料・サービスなどを優先的に調達しています。
「東芝グループグリーン調達ガイドライン」は世の中の動きや東芝グループの環境方針などに応じて随時改定しており、2022年3月には東芝グループの長期環境ビジョン「環境未来ビジョン2050」を反映した7.0版を、8月には製品の含有化学物質に関する法規制の強化などに対応した7.1版を発行しました。
調達取引先に対してはグリーン調達への理解と協力をお願いするとともに、調達取引先による環境活動の推進状況及び調達品の含有化学物質に関する調査と評価を実施し、課題がある場合は改善、指導を行っています。特に環境活動の推進状況については、2021度は、調達取引先における環境方針(企業理念、環境組織、環境改善計画、環境教育など)、環境課題(大気汚染、水質汚濁、廃棄物、資源及びエネルギー消費、悪臭・騒音・振動、リサイクル、生物多様性など)への取り組み、製品含有化学物質管理体制の有無など、ISO14001に準拠した活動項目(グリーン調達基準)の調査と評価を行いました。2022年度からは、東芝グループのマテリアリティであり、「環境未来ビジョン2050」の主要施策でもある「気候変動への対応」、「循環経済への対応」、「生態系への配慮」に則した活動項目について、主要な調達取引先を対象として取り組み状況の調査と評価を行い、調達取引先における環境負荷低減を促進しています。

東芝グループはこの評価ランクがより上位の調達取引先と優先的に取り引きすることとしており、今後も調達取引先と連携してグリーン調達を推進していきたいと考えています。

調達取引先の環境活動推進状況(2021年度)
(優先調達取引先 94.2% SランクとAランク)

グリーン購入

東芝グループは、事務機、文房具など事務用品の調達品につき、エコマーク認定品などの環境配慮商品を登録するなど、環境負荷がより小さい調達品を選定するよう努めています。社内で使用するパソコン、コピー機、コピー用紙などを対象に、グリーン購入を実施しています。

「東芝グループサステナビリティウェブサイト 」
についてのアンケート

サステナビリティウェブサイトについて皆様のご意見をお聞かせ下さい。
お寄せいただいたご意見、ご感想は、次回のレポートに掲載させていただく場合がございます。