再生可能エネルギーアグリゲーション実証実験開始のお知らせ

~全参加企業でインバランス回避・収益性・予測精度の評価を実施~

お知らせ

再生可能エネルギー

研究開発・技術

2021年12月 1日

東芝ネクストクラフトベルケ株式会社
東芝エネルギーシステムズ株式会社

 東芝ネクストクラフトベルケ株式会社(TNK)および東芝エネルギーシステムズ株式会社(東芝ESS)は、TNKをコンソーシアムリーダーとして、今年6月、経済産業省が公募する実証事業注1に採択され、システム開発等の準備を行ってきましたが、本日より来年1月14日までの期間において全コンソーシアムメンバー参加による共通実証実験を行います。

 本実証事業は、変動性の高い太陽光発電、風力発電等の合計約1GWの大規模な再生可能エネルギー発電設備と蓄電池等の分散型エネルギーリソース(以下、「DER」)を組み合わせ、需給バランス確保のための発電量予測や、リソース制御に必要となる技術等の実証を行うことで、DERを活用した安定かつ効率的な電力システムの構築と、再生可能エネルギーの普及拡大を図ることを目的として再エネアグリゲーター17社および実証協力者11社でコンソーシアム注2を組み、行われているものです。

 本日開始する共通実証実験では、コンソーシアムメンバーの各電力会社管内注3の再エネ発電設備で発電バランシンググループを構成し、「インバランス注4回避の評価」「収益性の評価」「予測精度の評価」を、共通の評価方法/評価指標に基づいて実施します。
 「インバランス回避の評価」に関しては、「再エネ発電設備の数を増やす」、「蓄電池の充放電」、「市場取引」という3つの方法のインバランス量低減効果を、それぞれ評価します。
 「収益性の評価」に関しては、市場価格の予測を行い、市場価格が安いときに蓄電池に充電し、高いときに放電するような充放電計画を作成することで、収益がどのくらい改善するかを評価します。収益計算において、FIP制度のプレミアム単価も考慮します。
 「予測精度の評価」に関しては、予測を行うタイミングや、予測のモデルが、予測精度に与える影響を評価します。
 これらのコンソーシアムメンバーごとの実証実験に加えて、コンソーシアム全体での評価も行います。全体の評価では、コンソーシアムを仮想的なアグリゲータとみなし、約1GWの再エネ発電設備のデータを用いて、上述の共通実証実験を実施します。これにより、大規模な再エネ発電設備を保有した場合における収益性等を検証します。
 また、上記の共通実証実験では、株式会社東芝 研究開発センターが開発した予測・最適化技術を活用します。

 本コンソーシアムは、今回の実証実験の結果も踏まえながら、再生可能エネルギーとDERを活用した安定かつ効率的な電力システムの実現と、再エネアグリゲーター事業の発展を目指します。

注1 正式名称は、「令和3年度 蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金(再生可能エネルギー発電等のアグリゲーション技術実証事業のうち再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業)」

注2 コンソーシアムメンバー:
コンソーシアムリーダー
・東芝ネクストクラフトベルケ株式会社

再エネアグリゲーター17社
・アーバンエナジー株式会社
・株式会社ウエストホールディングス
・ENEOS株式会社
・関西電力株式会社
・九州電力株式会社
・コスモエコパワー株式会社
・ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社
・中国電力株式会社
・東京電力エナジーパートナー株式会社
・東北電力株式会社
・日本工営株式会社
・日本電気株式会社
・北陸電力株式会社
・北海道電力株式会社
・株式会社ユーラスエナジーホールディングス
・株式会社ユーラスグリーンエナジー
・東芝エネルギーシステムズ株式会社

実証協力者11社
・出光興産株式会社
・株式会社エネルギア・ソリューション・アンド・サービス
・エフィシエント株式会社
・株式会社関電エネルギーソリューション
・JREトレーディング株式会社
・東急不動産株式会社
・豊田通商株式会社
・一般財団法人日本気象協会
・First・Solar・Japan合同会社
・三井住友海上火災保険株式会社
・東芝エネルギーシステムズ株式会社

注3 北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力の管内毎にグループを形成
注4 インバランス:再エネ発電事業者が計画と実績の同時同量を達成できずに発生する電力の需要量(使われる分)と供給量の差分のこと。

 
 

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