VPPに関するサービス「Toshiba VPP as a Service」の提供を開始

―高精度なPV発電量および電力需要の予測機能をサブスクリプション方式で提供―

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2020年12月 4日

東芝エネルギーシステムズ株式会社

 当社は本日から、バーチャルパワープラント(VPP)に関するサブスクリプション注1方式のサービス(以下、Toshiba VPP as a Service)として、発電事業者および小売事業者向けに「PV発電量」および「電力需要」の2種類の予測機能のサービス提供を開始しました。本サービスでは、電力消費量・気象情報・PV発電量などの様々なデータを用いて高精度なPV発電量や電力需要予測を実施し、そのデータを顧客ニーズに応じて必要な形式でタイムリーに提供することが可能です。

 今回当社がサービスを行う、「PV発電量予測」および「電力需要予測」では、当社が長年研究を行い、培ってきたAI技術を搭載しています。
 PV発電量では、2019年に東京電力ホールディングス株式会社と北海道電力株式会社の共同開催である太陽光発電量予測技術コンテスト「PV in HOKKAIDO」でグランプリを受賞しました。また、電力需要予測では、2017年に東京電力ホールディングス株式会社が主催した「第一回電力需要コンテスト」で1位を獲得するなどの実績があります。

 本サービスでは、顧客ニーズに合わせてユーザインターフェース提供型(以下、UI提供型)とアプリケーション提供型(以下、API提供型)の2種類のサービスを展開します。「PV発電量予測」は20万円/月から、「電力需要予測」は40万円/月から(ともに税別、別途データ量等に応じた初期費用が必要)提供します。
 UI提供型は、当社のサーバー内にログインする形でサービスを導入する形式で、顧客は特別な設備なしで、サービスを受けることができます。一方、API型は顧客の既存システムにアプリケーションソフトを入れることでデータを取り込む形式で、既に別の需給管理システムが入っている場合などにデータ連携することで活用することが可能です。当社の高精度の予測データを始めとした顧客の必要な機能を簡単に必要な形式で導入することが可能です。

 当社は、エネルギー機器メーカーとして培ってきたノウハウにデジタル技術を組み合わせることで、付加価値の高いサービスを提供する「インフラサービスカンパニー」を目指していきます。

2020年12月7日訂正
本文に誤りがありましたので、訂正しました。
(誤)月20万円/月から
(正)20万円/月から

Toshiba VPP as a Serviceの導入の背景

 日本では、FIT(固定価格買取制度) 制度のもと再生可能エネルギーの導入が進んでいますが、2022年4月からは、再生可能エネルギーの主力電源化を見据えて、FIP(発電事業者が市場価格で売電する場合に一定のプレミアムを上乗せする方式)への移行が予定されています。
発電事業者は、FIT終了後のFIP以降の環境下では、正確な発電量予測に基づく計画値同時同量注2の責務が課されるため、自社のPVなどの発電量の予測精度の向上が求められています。一方、小売事業者に関しても、FIP制度下ではインバランス費用注3の増大が見込まれますが、このインバランス費用を削減するために、精緻な電力需要予測へのニーズが高まっています。
 これらの事業者の多くは現在、過去の気象情報や電力消費量を元に、膨大な情報を手作業で処理して予測を行っており、処理の効率化が課題でした。
 以上の状況を踏まえ、当社は顧客ニーズに対応すべく、AIを用い高精度で簡潔にPV発電量、電力需要量を予測できるサービスを提供することとしました。

注1 製品やサービスを一定期間ごとに一定の金額で提供するというビジネスモデル。
注2 発電事業者や小売電気事業者などが30分単位で発電計画と発電実績、需要計画と需要実績を一致させるように調整をおこなう仕組み。
注3 計画値同時同量を達成できず、電気量の不足が発生した場合に、小売事業者が補給する不足分の電気に関する費用のこと

Toshiba VPP as a Serviceの電力需要予測のイメージ

Toshiba VPP as a Serviceの需給量予測などのイメージ

ニュースリリースに掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝エネルギーシステムズ株式会社に関するお問い合わせをご覧下さい。

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