研究開発・技術

様々な排ガス源に対応可能なCO2分離回収技術

 地球温暖化対策の一つとして,火力発電所などの燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素(CO2)を分離回収して地中に隔離・貯留するCCS(Carbon Dioxide Capture and Storage)が注目されており,近年は産業分野からのCO2 排出への対策という点でも,必要性が広く認識されつつある。

 東芝エネルギーシステムズ(株)は,CO2 分離回収技術の開発と実用化に向けて,化学吸収法による燃焼後回収方式を用いたパイロットプラントを(株)シグマパワー有明 三川発電所内に設置し,性能の検証や,運転性・運用性・保守性について評価を実施してきた。得られた知見を基に,清掃工場の排ガスからCO2を分離回収するプラントを佐賀市に納入した。また,発電所の排ガスから500 t/日以上のCO2を分離回収できる大規模実証設備の建設も進めており,CCSの実現に貢献する。

三川パイロットプラント
三川パイロットプラント