研究開発・技術

蒸気タービン・ガスタービン材料への金属3次元積層造形技術の適用

 金属3次元(3D)積層造形技術は,熱源として電子ビーム又はレーザービームを用いて,金属粉末の溶融・凝固を繰り返して金属部品を製作することができ,金型を必要とせず短期間で成形できる利点から幅広い分野に適用されつつある。一体製造で部品点数を削減できる点や,複雑な形状が可能となり設計の自由度が増す点などから,発電プラントなどインフラ機器への適用も検討されている。


 東芝エネルギーシステムズ(株)は,金属3D積層造形技術を,蒸気タービンやガスタービンなどのエネルギー機器に適用するための技術開発を進めている。タービン翼に使用される高温材料について,原料粉末や造形パラメーターなどを最適化した結果,試作材料で良好な組織と機械的特性が得られることを確認した。また,造形時の変形を抑制するためのサポート部品の設計に最適なシミュレーション手法も開発した。




蒸気タービン・ガスタービン材料への金属3次元積層造形技術の適用_金属3D積層造形による試作部品金属3D積層造形による試作部品