東芝グループの送変電機器事業における増産投資を大幅拡大

~2027年度までに総額約550億円を投資し、生産能力を2倍以上に強化~

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2025年10月17日

東芝エネルギーシステムズ株式会社

 当社は、世界的な電力需要の急増に対応するために、送変電機器事業において2027年度までに総額約550億円の増産投資を実施します。これは、昨年7月に公表した、2024年度から2026年度にかけて実施する約200億円の投資に加え、需要が当初予測を大きく上回る見通しとなったことを受け、当社の浜川崎工場(神奈川県川崎市)およびインドの東芝電力流通システム・インド社(以下、TTDI)において約350億円の追加投資を決定したものです。これにより、両拠点の生産能力は2030年度に2024年度比で2倍以上に拡大されます。

 当社は、「電気をつくる、おくる、ためる、かしこくつかう」ための機器・システム・サービスを提供しています。送変電機器は電気を「おくる」ために使われ、発電所から電気を利用する需要地点までの変電所に設置され、電力の安定供給において重要な役割を果たします。

 国内では、老朽化した電力設備の更新、再生可能エネルギーの導入拡大、データセンターの新設などによる電力需要の増加が見込まれており、2030年までに送変電機器の需要が飛躍的に拡大し、以降も高水準の需要が継続することが予測されます。これを受け、当社は国内の高電圧送変電機器のリーディングカンパニーとして、浜川崎工場の生産ラインの再構築と設備増強を実施します。さらに、生産性向上を目的とした工場インフラの刷新や、従業員向け厚生施設の改修も行います。また、顧客やサプライヤーを含むパートナー企業との連携を強化し、機器の更新・新増設・保守メンテナンスを通じて、国内の重要インフラである送変電機器の安定供給に貢献します。

 グローバル市場においても、電力需要の急激により送変電機器の供給不足が顕在化しています。特にインドでは、再生可能エネルギー導入の加速と都市人口の増加により需要が急増しており、TTDIでは生産ラインの再構築と設備増強を通じて生産性を向上させ、製品ラインアップを拡充します。
TTDI製品はインド国内にとどまらず、北米・欧州・中東などにも広く展開されており、当社は今後も地域別に最適な供給体制を構築し、グローバル市場でのシェア拡大を目指します。

 当社は、送変電機器事業において、開閉装置・変圧器・避雷器などの機器を100年以上製造しており、これまで信頼性の高い製品をグローバルで提供してきました。今後も、長年培ってきた技術力と信頼性を基盤に、安定的な電力供給を支える強固な電力網の構築に貢献してまいります。国内外の需要に柔軟かつ迅速に対応する生産体制を強化するとともに、カーボンニュートラル対応をはじめとした次世代技術の研究開発、従業員の安全の確保と働きやすさの向上にも継続的に取り組み、事業の競争力を高め、持続可能な社会の実現と顧客価値の最大化を目指します。

両拠点の外観


浜川崎工場

東芝電力流通システム・インド社

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