- 原子力
2023.02.13
実績あるABWRの次世代型後継機で電力の安定供給に貢献
iBRは、ベースロード電源に最適な高い電気出力135万kW の 実績を誇る東芝のABWRを進化させ、地域社会と共生を可能とする革新的安全性能を追加、ベースロード電源として最適な高い電気出力を提供するとともに、再生可能エネルギーと共存し電力需給調整に柔軟に対応可能なカーボンニュートラル実現に貢献できる経済性に優れた革新軽水炉です。
電気出力は80万kW、100万kW、135万kW、160万kWに対応可能です。
iBRは、innovative, intelligent, inexpensive BWRを略したものです。
地域社会と共生を可能とする革新的安全性
基本設計はABWRと同じで、大規模自然災害に対処するために動的と静的の安全システムによる深層ハイブリッド安全対策。外部からの物理的脅威にも対応。
7日間のグレースピリオド(運転員の操作が不要で安全を確保できる期間)を実現。万が一のシビアアクシデントの際でも静的安全系で緊急避難が不要、土地汚染を防止できる安全コンセプトです。
ABWRから追加した設備はすべて既存技術に基づいておりゼロからの新規開発要素技術はありません。
3段階の深層ハイブリッド安全対策
非常時の電源喪失対策と多様化を強化した動的安全システム
- 自然災害のあらゆるケースを考慮し、多様な非常用電源(ディーゼル/ガスタービン)を分散配置
- 系統の多様化(海水冷却/大気冷却)により、高い安全性を有するABWRをさらに強化
万が一、非常用電源を失っても炉内や格納容器を冷やす静的安全システム
- 電源不要
- 運転員の操作不要
- 充分な水量が確保された施設内プールにより、7日間自然冷却可能
万が一の炉心溶融事故時にも住民を守る革新的安全システム
- 水素を閉じ込めて逃がさない大容量二重円筒格納容器
- S/P水が冷却チャンネルに常時通水され、燃料デブリ落下と同時に冷却が可能な革新的コアキャッチャー
- S/Pへ移行したデブリの崩壊熱も静的に冷却し大気へ放出
- 静的フィルターシステムと二重構造の格納容器で放射性物質も静的に閉じ込め
外部からの物理的な脅威に対する安全対策
航空機衝突等あらゆる衝撃に耐える建屋構造
- 鋼板コンクリート構造(SC)ドームによる衝撃吸収
- 二重円筒格納容器による衝撃吸収
- 航空機衝突、テロ行為などに対応
- 地震、津波などあらゆる甚大自然災害に対応