東芝エネルギーシステムズにおける原子力の安全性向上への取り組み方針


東芝エネルギーシステムズは、原子力事業に携わる企業の一員として、原子力の継続的な安全性向上が重要な課題であるとの認識のもと、福島第一原子力発電所事故から得られる教訓を踏まえ、原子力安全文化の醸成を図るとともに、原子力の自主的かつ継続的な安全性向上に向けて取り組んでいきます。

取締役 兼 チーフニュークリアオフィサー

取締役 兼 チーフニュークリアオフィサー

原子力安全文化の醸成

当社は、批判的な思考力を持ち、あらゆるリスクに真摯に向き合い、原子力安全が全てに優先されるという原子力安全文化を醸成してまいります。
また、当社原子力事業に関係する社内外のステークホルダーと透明性・適時性あるコミュニケーションを図ることにより、原子力安全に係るリスク認識及び課題を共有し、事業活動に反映していきます。

原子力の自主的かつ継続的な安全性向上

当社は、規制の枠組みにとどまることなく、国内外の最新の知見を収集し、原子力安全に係るリスクの認識、その抽出・評価、低減に向けたマネジメントの仕組みを構築し、PDCAサイクルを回すことにより、自主的かつ継続的な安全性の向上に取り組んでいきます。

原子力の品質保証

1.品質方針

東芝エネルギーシステムズ株式会社 パワーシステム事業部 原子力事業は、提供する製品及びサービスに係る安全を最優先に位置づけ、「社会から信頼される」原子力事業者を目指しています。これらを達成するために、以下の通り「品質方針」を定めています。

【パワーシステム事業部 品質方針】

  1. 適用される法令・規制要求事項や顧客要求事項など、要求事項を明確にし、それらを満たす技術的・品質的に優位で安全性と信頼性の高い製品・サービスを提供する。
  2. 顧客の立場に立った品質の確保を行い、顧客と利害関係者の権利を尊重する。
  3. 上記(1)~(2)の要求を満足するグローバル市場で受け入れられる品質マネジメントシステムを確立し、実施し、維持し、そして継続的に改善する。
  4. 全ての従業員が品質マネジメントシステムを理解し、その有効性に寄与し、全員で品質の作りこみを行い、顧客及び利害関係者に対しそれらの活動の説明責任を持つ。
  5. 関連する全部門で、インテグリティ及びコンプライアンス重視の意識づくり、そして良き風土づくりを推進する。
  6. 社内外の品質不正等に対して未然防止に努め、継続的改善を図る。
  7. 不適合発生時にその真因を分析し、再発防止等の本質的な改善を目指す。
  8. 生命・安全を最優先とする安全文化の醸成・定着を図ると共に、潜在リスクを管理し、低減化を図る。原子力事業においては、自主的安全性向上の観点を含め、当該事業の社会的な影響の大きさを認識し、業務を遂行する。

2.品質保証体制

当社は、プラントの安全性機能の保全と向上に向け、サプライチェーン・機器供給体制の維持・強化を推進しています。当社では、調達取引先様との連絡会で、品質関連事項の確認、対応策の検討、QMS改善活動の確認、重要な不適合の確認、及び再発防止策の検討などを実施しているほか、調達の際には、調達取引先様を交えたレビュー会議を開催し、仕様を確実に伝達する取り組みを行っております。これらの取組みを継続的に実施することで製品の品質確保に努めています。さらに、原子力施設の安全性の確保に向けて、調達取引先様と接する機会を捉えて、安全文化醸成活動の協力依頼を継続的に実施しています。この取り組みを通じて、調達取引先様と安全文化醸成活動に対する意識の向上を図っています。

調達取引先様との取組み

原子力発電所輸出者のための行動原則

当社を含む原子力発電施設に関わる世界の主要企業は、2011年9月15日に、その輸出に関し、世界で実践されている最良の事例を反映した一連の行動原則を策定して発表しました。当社は、輸出時のみでなく、国内取引時にも本原則を考慮して活動していきます。

原子力発電所輸出者のための行動原則(日本原子力産業協会)