特集・トピックス:東芝レビュー論文【トレンド】グリーンエネルギーアグリゲーションへの取り組み

太陽光や風力などの再生可能エネルギー(以下、再エネと略記)による発電は、発電時にCO2(二酸化炭素)を排出しないことから地球温暖化対策の一つとして期待され、大量に導入が進んでおり、今後もその傾向は続く見込みである。再エネによる発電量は天候などの影響を受けやすいが、余剰電力の蓄電を運用して不安定性を除去することにより、安定したグリーンエネルギーとして供給できる。需要側の蓄電システムに蓄えられる蓄電エネルギーや分散エネルギーリソース、あるいはDR(デマンドレスポンス)により生み出したネガワットを、ICT(情報通信技術)で束ねて調整力を提供し活用する、VPP(Virtual Power Plant:仮想発電所)、及びそれらを活用したERAB(エネルギーリソースアグリゲーションビジネス)が注目されている。また、電力系統の安定性を保ちながら大量の再エネ電源を受け入れて活用するには、ほかにも様々な電力系統技術が必要である。

東芝グループは、再エネ発電、VPP、及び電力系統の各技術を組み合わせ、環境価値の高い電力を提供する取り組みである、グリーンエネルギーアグリゲーションの実現に向けて技術開発を進めている。