特集・トピックス:世界最大級・インドネシア・サルーラ地熱発電所で活躍する
東芝のコンバインド型地熱発電設備

世界最大級・インドネシア・サルーラ地熱発電所で活躍する東芝のコンバインド型地熱発電設備

世界最大級・インドネシア・サルーラ地熱発電所で活躍する東芝のコンバインド型地熱発電設備
世界最大級・インドネシア・サルーラ地熱発電所で活躍する東芝のコンバインド型地熱発電設備

約28,000MW相当の地熱資源量を活かすために

「地熱発電」は地球内部のマグマの熱によってつくられた天然の蒸気を用いてタービンを回すことで電力を発生させる、再生可能エネルギーの一種です。原理的に化石燃料に依存せず、CO2排出が極めて少ない、環境保全の観点からアドバンテージがある発電方法として、注目されています。

そのなかでもインドネシアは約28,000MW相当の地熱資源量を有するといわれる世界第2位の “地熱資源国” です。一方でインドネシアでの地熱発電の活用は約1,400MW弱※1に留まっており、更なる有効利用が計画されています。そんななか、東芝は2014年にインドネシア北スマトラ州で建設・運営される世界最大級のインドネシア・サルーラ地熱IPPプロジェクト向けに発電設備を受注しました。

日本と世界の地熱発電を牽引してきた東芝

東芝は1966年に日本国内初となる岩手県松川地熱発電所に20MWの地熱蒸気タービン・発電機を納入。これを皮切りに国内に数多くのプラントを建設してきました。また、海外では北米、東南アジア、アイスランドなど、国内外累計で54台、3,500MWを超える発電設備を納入し、世界の地熱発電機器市場でトップ※2の23%のシェアを占めています。

2つの発電設備を組み合わせた「コンバインド型地熱発電設備」

インドネシア・サルーラ地熱IPPプロジェクトで建設されているのは、フラッシュ型発電設備とバイナリー型発電設備を組み合わせた、「コンバインド型地熱発電設備」です。今回のプロジェクトではこのコンバインド型地熱発電設備が3系列建設されており、東芝は60MW地熱蒸気タービン・発電機3台を納入しています。

コンバインド型地熱発電設備は、地中からの蒸気を直接利用する「フラッシュ型発電設備」と、フラッシュ型のタービンを回転させた後の蒸気を利用して沸点の低い媒体を蒸気化し、タービンを回転させる「バイナリー型発電設備」とを組み合わせることにより、高い発電効率を実現します。

出力330MW、世界最大級の地熱発電所へ

2017年、3系列の中の1系列が運転を開始しました。今後2018年までに3系列全てが運転を開始すると、出力330MWを擁する世界最大級の地熱発電所となります。

世界の地熱資源の有効活用と、環境調和、エネルギーの安定供給に貢献するため、東芝の高効率な地熱発電設備はこれからも活躍の場を広げます。

※1:Geotheral Energy Association, 2015 Annual U.S. & Global Geothermal Power Production Report
※2:出典:Bloomberg News Energy Finance(Feb, 2017)設備容量ベース、2016/12末運転ベース