若手研究者の素顔
呼気診断装置の開発に取り組む
- 光学・検査技術研究部
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- 専門技術
- レーザ光を用いたガス分析技術
- 総合デザイン工学専攻 2014年入社 M.K.さん
東芝を選んだ理由
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学生時代は電子工学専攻でレーザ研究室に所属し、超短パルスレーザを用いた近接場光の研究をしていました。研究室では、近接場光のシミュレーションから実験までを一貫して行い、研究の難しさを学ぶことができました。
将来は大学での専門を生かしてモノづくりに携わりたいと考え、光学・検査技術研究部を志望しました。コーポレート部門である生産技術センターは、一つの製品や分野に限らず、様々な製品に携わることができるため、学生時代の専門を活かして新しいことに挑戦できると思いました。また、そこで働く先輩社員の人柄や仕事に対する姿勢に魅力を感じて入社しました。
患者さんの負担を減らす呼気診断
![[イメージ] 仕事風景写真](/content/dam/toshiba/migration/corp/manufacturingAssets/cmc/recruit/voice/img/24/2.jpg)
私は、入社後から中赤外のレーザを用いた呼気診断装置の開発に携わっています。ヒトの呼気には3000種類もの成分が含まれており、それらは成分毎に分子の指紋領域と呼ばれる中赤外の波長域に特徴的な吸収があります。
光の吸収を測定して、ある成分がどれくらい含まれているかを分析することによって、健康状態や病気にかかっているかどうかの診断が可能です。呼気による診断は、採血などの他の診断方法と比べて患者さんの身体的負担が小さく、新しい診断方法として注目されています。
呼気診断装置の開発では、大学時代に学んだレーザ光学の知識だけでなく、化学や制御、電気など様々な知識が必要で、仕事をしていく上で分からないこともたくさんあります。そんなときは、同期や先輩に相談してアドバイスをもらうこともあり、知識だけでなくコミュニケーション能力も大切だと感じました。
また、学生時代と比べて期日をしっかりと守る必要があるため、きちんと計画を立てて仕事を進めていくようになりました。
働きやすい環境
私が所属する光学・検査技術研究部では、光を用いた計測技術や加工技術、光学設計技術、画像処理技術を用いて、幅広い領域の事業に貢献しています。光学を専門にする方が多いですが、電気や制御、情報処理を専門とする方もいます。職場は気さくで話しやすい人が多く、困ったときは何でも相談しやすい雰囲気です。学生時代とは異なり、期日を守って限られた時間で効率よく仕事をする必要があるので、困ったときにアドバイスをもらえる環境はとても良いと思います。
また、仕事とプライベートの切り替えが上手な人が多いです。私も、休みの日には趣味のスノーボードをしたり、毎週水曜日のノー残業デーには友達と食事に行ったりとリフレッシュをして、仕事に取り組んでいます。入社時の研修で知り合った仲間は、仕事の悩みを相談しやすく、定期的に旅行に行ったりもしています。
就職活動では、どんな仕事が自分に合っているか、といった不安もありました。もちろん仕事内容も大切ですが、仕事は一人でやるわけではありません。自分の考えをきちんと伝えるコミュニケーション力を養って、自分に合った職場を選んでください。
先輩から
ひとこと!
Kさんの所属する光学・検査技術研究部では、レーザを使った加工・計測技術、紫外光から赤外光を使った計測技術・検査技術、および光学システムの設計技術など光技術全般の研究開発を行っています。光学設計・シミュレーションなど机上で行う仕事から、レーザ加工のように実験室で泥臭く実験する仕事まで幅広くあります。Kさんには前述されているように、赤外光測定技術の一つとして、呼気診断装置の開発に加わってもらっています。この新規分野はまだわからないことが多く、部内はもちろん文献等にも解は無く、自分で実験して導くしかないのですが、Kさんは粘り強く、くじけず、そして明るく開発を進め、装置の完成が目の前まで来ています。今回のテーマでは実験を通じて、現象の理解、課題の明確化、解決策の導出のプロセスを学んでもらいっていますが、今後は光学シミュレーション技術等を習得してもらい、幅広い技術と視野を持った技術者に成長してもらいたいと期待しております。