流体シュミレーション技術を活用した3D金属プリンタの造形ノズルの開発
設計製造技術から先端製品を産み出す
学生時代は希薄プラズマ流体のモンテカルロシミュレーションに取り組んでいました。
特定の製品に限らず社内の様々な製品に携わることができる生産技術センターに興味を持ち、その中でも実験と数値シミュレーションの両面から設計・製造技術の研究開発に取り組んでいる機械構造・製造技術研究部で働きたいと考えました。
入社以来、最先端の半導体製造装置や金属3Dプリンタの開発に取り組むことができ、生産技術センターで働く楽しみを感じています。
流体シミュレーション技術を活用した開発
金属3Dプリンタでは、材料である金属粉体を射出するノズルの開発を行っています。
数値シミュレーションで気流と粉体の挙動を予測することにより、最も粉体収束性の良いノズル形状を実現します。シミュレーションは実験に要する時間とコストを削減できる強力なツールですが、一見妥当な結果でも実際の現象を正しく捉えられているとは限りません。そこで、光学的手法による気流の可視化技術、および圧力・流速の測定技術を駆使して得られた実験結果をシミュレーション結果と比較し、その両面から現象を充分に考察するように心がけています。
消防隊活動でリフレッシュ
通常業務以外の活動としては、生産技術センターの自衛消防隊に所属しており、初期消火や心肺蘇生法を学んでいます。
組織の非常時に備えた活動に貢献できるとともに、各部門の隊員と一緒に訓練で体を動かすことで仕事の疲れをリフレッシュすることも出来ます。
最後に、会社に入ると社内・社外を問わず大勢の人と関わりながら仕事を進めていきます。その中で仕事を円滑に進めるには、月並みですがコミュニケーション能力は非常に重要です。学生のうちに色々な人と話をして社交性を磨いてください。
生産技術センターの自衛消防隊に所属。体を動かすことで仕事の疲れもリフレッシュ。
機械構造・製造技術研究部は、精密加工、成形、高精度組立、機械信頼性評価、数値解析に関する技術に立脚した製造技術・しくみの研究開発に取り組んでいます。
Tさんは金属3Dプリンタのコア技術である金属粉体を射出するノズルの開発に取り組んでもらっています。本研究は、最先端技術であるため、これまでの知見が無く、前途多難な開発でした。しかし、持ち前の好奇心と責任感、そしてシミュレーションや実験を通したデータ蓄積と考察によって、ノズルの早期開発を実現してくれました。ノズルの設計では、自衛消防隊の活動で使用する放水ノズルの形状がヒントになったようです。
困難に立ち向かう研究姿勢と冷静なデータ分析から恒久対策を導き出す信頼ある技術者に成長し、先端製品を次々と世の中に提供していくことを期待しています。
※記載内容は掲載当時のものです。