生産技術センター

東芝の研究開発・技術

若手研究者の素顔

[イメージ] K.U.さん

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化学の力でモノ作りに貢献する

  • 材料・デバイスプロセス技術研究部
  • 専門技術
    材料プロセス技術
  • 化学専攻 2014年入社 K.U.さん

大学での研究と入社動機

[イメージ] 仕事風景写真

私は大学時代、理学研究科化学専攻に所属していました。修士過程ではケイ素、ゲルマニウム、リン、ホウ素などの典型元素と炭素間に結合を持つ有期典型元素化合物を扱う研究室に在籍し、化合物の合成や特性の分析を行なっていました。これまでに無い新しい化合物や反応見出したときには、大きな達成感を得ることができました。

就職活動の際には、大学で学んだ化学の知識を活かして、様々な製品・技術分野に関われる環境を探しました。その中で東芝生産技術センターでは、本社直轄の研究所として様々な製品の開発に携わる機会が得られると知り、大きな魅力を感じました。

入社後はリチウムイオン電池や燃料電池、半導体部品など様々な製品の開発を行なっています。現在の開発では学生時代に専門としていた有機化学だけではなく、高分子科学や電気科学などの知識が必要となります。また直接担当をしている部品やプロセスだけではなく、製品全体の構造や製造工程を考慮しながら開発を進める必要があるため、日々新しいことを学びながら研究開発を行なっています。

電機メーカで材料開発を行なうこと

現在は新しい製造プロセスを製品に適応することで、高機能・低コスト化を実現する研究を行なっています。

適応する製品に合わせて必要とされる材料の特徴をピックアップし、材料メーカと議論しながら適した材料を選定してプロセスへの適応を検証していきます。材料の選定は、耐熱性や電気化学特性など製品の性能に直結する特性だけではなく、工場で量産する際に重要となる、コスト、保存安定性や環境負荷なども考慮しながら進めています。

新しい材料・プロセスの適応を検討する際には、研究所内の様々な分析機器を用いて分析を行なうと同時に、時には専門の分析会社を利用しながら原因を究明し、次の開発へと繋げていきます。

生産技術センターでの研究開発

私が所属する材料・デバイスプロセス技術研究部では、電子デバイス、エネルギー・環境など社会インフラ、ヘルスケア分野での新技術開発や生産性向上を目指し、原子・分子レベルの現象解析から新しいナノオーダの加工技術、表面・反応制御技術、塗布技術の研究開発を行っています。

大学での研究と異なり、現在の業務では様々な専門分野を持つ人とチームを作り、共通の目的に向かって開発を進めていくことも魅力の一つと感じています、グループや部門の垣根を超えて多様なメンバーが協力して開発を行なえる環境が生産技術センターにはあります。

コーポレート部門である生産技術センターでは、事業部で発生したトラブルが持ち込まれ緊急対応的に取り組むこともあります。時間的な制約も厳しく、損失に直結するため、緊張感がありますが、大きなやりがいを感じることができました。

就職は人生を左右する大きな分岐点です。大学での専攻にあまりこだわらず、自分の将来の姿を思い描きながら、後悔のない選択をして欲しいと思います。

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先輩から
ひとこと!

Uさんは二次電池の新しい材料プロセスについて取り組んでいます。化学的な材料に関する知識を持つ人、計算に強くシミュレーションをする人、装置を作る人などとチームを組んで日々色々な会話をしながら実験しています。多くの人と接することで視野を広げています。また工場に出張して試作することもあり、夜遅くまで時間がかかってしまうこともありますが、粘り強く取り組んで、工場の関係者やチームのメンバから信頼も得ています。

生産技術センターは様々な技術を持つ人でチームを組んで取り組み、それによって全社の様々な分野に技術を提供しています。Uさんにも自分の技術を磨きながら、多くの人と接して幅の広い技術者になってほしいと思っています。