先輩研究者インタビュー
効率的生産ラインの設計業務を通じ、
技術者としての成長も追求
- グローバルモノづくり変革推進部
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- 専門技術
- 生産ライン設計・生産システム・生産管理
- 1988年入社 N.S.さん
入社からこれまで
キャリアパス
- 入社
1年目 -
- 生産技術応用センターに配属
- 最初の業務は青梅工場のパソコン製造ライン。着工指示システム開発や基板製造ラインでの増産に取組み、工場の生産管理業務を習得。
- 入社
15年目 -
- 2回目の業務表彰を受賞
- 2年がかりで山形県の関係会社工場に生産計画調整システムを開発・導入。納期遵守率と生産性が向上したことが評価され、2回目の業務表彰を受賞。
- 入社
20年目 -
- 海外拠点の改善プロジェクトのリーダを担当
- インドネシアの家電工場で新規ラインの設計・導入やIE手法による改善を現地密着型で実施。海外でのモノづくりの難しさを実感。
- 入社
25年目
/現在 -
- 技術士(経営工学部門)を取得
- 信頼される高度技術者を目指し、国家資格である技術士の取得を決意。仕事と子育ての合間に勉強に励み合格。社内外で幅広く活動中。
専門技術について
![[イメージ] 仕事風景写真](/content/dam/toshiba/migration/corp/manufacturingAssets/cmc/recruit/voice2/img/1/1.jpg)
社内工場の生産ラインの効率化を図る現場の運用や新しいラインの設計と評価が主な業務です。大学では管理工学を専攻していましたが、入社時は専門外のソフト開発のSEを希望しました。生産ラインをシミュレーションするソフトの開発を始めた部門に配属され、そのプロジェクトメンバーに任命されました。仕様設計・ソフト検証を担当したのがきっかけで、その後はSEではなく生産シミュレーションソフトの開発とその適用に従事するようになりました。それ以来、モノづくりにおける人・設備の活用方法やモノの流れを改善して効率的にラインを稼動させるソリューション、そして短い期間で納期に間に合わせて製品を作る仕組みなどを日々考えるようになりました。製品を使う側だった入社前とは一番変わった点です。モノづくり現場では装置トラブルや計画変更など予測できない事態が起こります。これらの変動要因と生産ラインの制約条件を取り入れた仮想ラインのモデルを使って、問題のありかをデータで説明し、その解決策を効果の予測値とともに提案できた時の達成感が業務のやりがいにつながりました。今では生産シミュレーション技術が私の専門スキルの1つとなって、社内外へ発信も担っています。
国内から海外拠点活動へのチャレンジ
![[イメージ] 仕事風景写真](/content/dam/toshiba/migration/corp/manufacturingAssets/cmc/recruit/voice2/img/1/2.jpg)
出張先の工場にて
子供が幼いうちは長期出張を躊躇するところもあって、職場からの配慮で3日程でやりきれるような出張計画を中心に業務を進めていました。子供が成長して主任研究員に昇格した時には、管理職でもある技術者としての役割を自覚するようになりました。その後インドネシアのTV工場で液晶モジュールの組立を行うラインの生産性向上プロジェクトのリーダに任命され、生産技術センターメンバーを率いて現地で活動しました。生産技術センターからはインドネシア出身で入社3年目の女性技術者もメンバーに加わり、現地の製造部長・ラインリーダを相手に、改善の必要性や提案内容によりどれだけ生産性が上がるかを繰り返し説明し、生産ラインの改善を進めました。国によって程度の違いはありますが、例えば現場への指示の仕方など日本の工場でのやり方では通じないことも多く、海外工場での改善の難しさを実感しました。苦労もありましたが、現地メンバーや生産技術センターメンバーの努力のお陰で、無事プロジェクトをやりとげることができました。新しいプロジェクトには今でも不安はありますが、海外でリーダを経験したことが自信にもつながっています。
社外で通用する高度専門技術者を目指し技術士を取得
![[イメージ] 仕事風景写真](/content/dam/toshiba/migration/corp/manufacturingAssets/cmc/recruit/voice2/img/1/3.jpg)
キャリアは自分で磨くものだとも言いますが、社内から信頼され社外でも通用する技術者になりたいと思い、国家資格である技術士の受験を決めました。経営工学部門の生産マネジメントという科目は現場改善やライン設計など自分の専門領域に近いため、業務で培ってきた知識を体系的に整理し、足りない領域を勉強して補うことで能力アップに努めました。技術士には技術力と同時に高い倫理観も求められます。改めて技術者倫理の大切さを認識しました。仕事や家事の合間を縫っての勉強は大変でしたが、なんとか合格することが出来ました。合格してからは社内外の技術士会のイベントに参加して、一歩離れて東芝の評価を感じたり、講演や執筆の依頼を受け東芝の技術力をアピールしたりする機会もあり、技術者としての活動範囲が一気に広がりました。もちろん東芝社内での技術士間の情報交換もあり、相談が寄せられることもあります。自分の専門技術を深耕しつつ、経営視点・顧客視点でバランスのとれた思考ができる技術者を目指すなど、これからも自分へのチャンレジを忘れずに成長し続けたいと考えています。