中島 暢康 Webアプリケーション技術

監視制御システムで必要な高性能・高信頼をWebアプリケーションでも実現

サービス開発技術部

中島 暢康

東芝グループの社会インフラシステムにWeb技術を適用していくためのWebアプリケーションフレームワーク「Winter Cardinal®」(*1、*2)を開発しています。また、このフレームワークを用いたアプリ開発の支援も行っています。

モダンなWeb技術は既にコンシューマ向けには広く利用されていますが、社会インフラ分野での利用はこれからの段階です。Webアプリケーションはさまざまな端末で動作するため、持ち運び可能な端末で遠隔での監視や現場での監視ができるようになることや、クラウドやIoTの進展により、Web技術は社会インフラ分野にもどんどん広がってくると考えられます。一方、社会インフラシステムはコンシューマ向けサービスとは異なり、24時間365日継続して動作することも求められることから、より高い信頼性がシステムには求められることや、データ量やデータ更新頻度等の点でより高い基準が必要とされることに加えて、コンシューマ向けにはない独特の表示方法が必要とされます。
私達が開発するWebアプリケーションフレームワーク「Winter Cardinal®」は、信頼性を確保した通信機能や表示のためのGUI部品をフレームワークレベルで備えることで、これらの機能をアプリケーションのレベルで都度実装する必要がなくなるとともに、共通化してひとつの実装にすることで、結果的に品質を向上させることができます。

Web技術は日々進化しています。今後もより大量のデータを高速に表示することや、東芝グループで求められるデータの表示・表現方法をWebで簡単に実現できるフレームワークの開発を進めていきます。

*1 https://github.com/winter-cardinal (GitHub)
*2 https://www.slideshare.net/NobuyasuNakajima2/web-winter-cardinal (SlideShare)

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