よくあるお問い合わせ(FAQ)

統合コントローラは、水処理プラント、ゴミ処理プラントなどの公共システム、鉄鋼、製紙などの産業システムを始め、国内外の自動化システム・装置に広く採用され、好評をいただいています。

従来はシーケンス制御、計装制御、コンピュータ処理を行うモジュールが別々に存在し、それらのコントローラを組み合わせて制御を行いたいとき、協調した制御やデータの授受に労力が必要でした。しかし、統合コントローラでは一つのユニット内に複数のモジュールを実装し、あたかも一つのコントローラのように使用することができ、システムを容易に構築することができます。

シーケンス制御(S)、計装制御(L)、コンピュータ処理(C)を高速ステーションバスによりシームレスに一つのコントローラに統合したコントローラです。超小型システムmodel 1000から大規模システムmodel 3000まで、シリーズ内プログラム互換性を確保しており、同じプログラミングツールが使用できること。また、各種プラントへの適用実績に裏付けられた高信頼性、複雑な演算制御にも余裕を持って対応できる豊富なデータ処理機能とその高速性、それに現場でのデバッグ・試運転に威力を発揮するエンジニアリングツールなどです。

許容周囲温度は0~55℃です。ユニットの取り付けにあたっては、通気を考慮し、垂直なパネル面に取り付けて下さい。また、ユニットの周囲には、通気とメンテナンスのためのスペースを確保して下さい。更にモジュールによっては強制ファン使用が必須となっていますので、ファンユニットを取り付けてください。

他社の機器と高速でデータリンクが行えることがイーサネット適用の大きなメリットです。イーサネットでは、ワークステーションやパソコンなどで一般的なソケットインタフェース機能(TCP/IPまたはUDP/IP)をサポートしていますので、自由にデータの送受信が行えます。

TOSLINE-S20LPは二重ループの伝送路を採用していますので、ケーブル断線時にも全局正常に伝送が継続されます。一方TOSLINE-S20の場合はバス型の伝送路を採用していますので、ケーブル断線時には断線個所を境に2つの島に分断され、各々の島の中で伝送が継続されます。ただし同軸ケーブルの場合には、断線によって終端抵抗が外れた形になりますので、伝送エラーが多発することになります。

TOSLINE-S20の伝送距離は、同軸タイプで全長最大1km、光タイプで局間最大1km、全長最大10kmです。TOSLINE-S20では伝送距離の延長はできません。
TOSLINE-S20LPの場合は、標準構成で局間最大1km、ループ全長最大30kmですが、光リピータを使用することによって局間最大4kmまで延長可能です。この場合、光リピータ間はTOSLINE-S20LP標準の光ケーブルとは異なる長距離用の光ケーブルを使用します。(光リピータを使用した場合もループ全長は最大30kmです)

TOSLINE-F10は、取り扱いが容易なツイストペアケーブルを使用した省配線リモートI/Oシステムです。I/Oユニットをセンサやアクチュエータの近くに設置し、コントローラとの接続はケーブル1本で行えますので、配線工数の大幅な低減が可能で、設備増設などへの対応も容易です。
また、TOSLINE-F10はI/Oリンクに求められる高速応答を実現しており、入出力点数512点を7msでリフレッシュ可能です。なお、リモートI/Oに加え、コントローラ間のデータリンク、インバータ(VF-A5/A7)との接続、マニホールド電磁弁(SMC社製)との接続も可能です。

TOSLINE-F10は、ステーション内部に、32ワードのスキャン伝送用コモンメモリを持っています。一方、リモートステーションでは、ロータリースイッチにてステーション番号を設定します。このステーション番号とコモンメモリアドレスが対応します。(入力と出力は自動判別されます)

TOSLINE-F10の標準伝送距離は、全長最大500m(高速モード時)または1km(長距離モード時)ですが、専用のリピータを使用することによって伝送距離の延長が可能です。リピータには、電気リピータと光リピータの2種類があります。
電気リピータは、TOSLINE-F10のケーブルセグメントを増幅延長するもので、電気リピータを1台接続することで上記伝送距離を2倍の長さまで、2台接続することで3倍の長さまで延長できます。
光リピータは、2台ペアで使用し、光リピータ間を光ケーブルで接続します。光リピータ間の距離は伝送モードにかかわらず最大1kmで、光リピータ間にはTOSLINE-F10ステーションは接続できません。光リピータ使用時のTOSLINE-F10の最大伝送距離は、全長2km(高速モード時)または3km(長距離モード時)となります。
なお、電気、光にかかわらず、リピータの接続は最大2台です。

DeviceNet(デバイスネット)は、米国Allen-Bradley社が開発しODVA(Open DeviceNet Vendor Association)が普及活動を行っている、世界的なデバイスレベルの標準ネットワークです。
東芝統合コントローラでは、DeveceNetのスキャナー(マスターステーション)を準備していますので、世界中の多種多様なDeviceNet準拠のスレーブ機器を接続することが可能であり、ユーザシステムの仕様に合わせたマルチベンダネットワーク環境が構築できます。

DeviceNetでは、ネットワーク構成(接続しているスレーブ機器のノードID、種類、占有データ量などの情報)をスキャナーに登録する必要があります。統合コントローラでは、ネットワーク構成の登録のために、以下の2つの方法が可能です。

  • (a) DeviceNet用設定ソフトを使用する
  • (b) ユーザプログラムでスキャナーモジュールに書き込む

どちらの方法を使用してもDeveceNetの伝送機能上の違いはありませんが、(a)の方がはるかに設定は簡単です。(もっとも、(b)の方法はユーザプログラム次第ですので、タッチパネル表示器からネットワーク構成を変更するなど、自由度は高いです)

FL-netは、JEMAが普及活動行っていて国内のFL-net規格準拠製品と接続できるコントローラレベルの標準ネットワークです。従って規格に準拠していれば東芝製のみならず他社の製品ともネットワークで通信することができます。

S/L)エンジニアリングツールでFL-netモジュールのモジュールパラメータに設定することで行います。
S2T)ユーザプログラムでREAD/WRITE命令を記述することで行います。