人感センサお困りごと物語

第3話 日々進化するワークプレイスに
合わせてできること

これからも進化し続けるワークプレイスをサポートするために、どんな人感センサを選べばいいの?

最近ではABW※1やフリーアドレスなど場所に縛られない新しい働き方が流行っています。
働く環境が自由に変化していく時代にスムーズにフレキシブルに対応できるワークプレイス。
そんなスマートな空間をどのように実現していくか、常日頃お考えのことと思います。

※1 ABW(Activity Based Working):働く人が仕事の内容に合わせて、いつ・どの場所で行うのが最も効率がいいかを自主的に決めることができる働き方。

人がいないのに照明や空調をつけっぱなしにするのはもったいないので、「人の存在」に合わせてきめ細やかにコントロールしたい。

人がどの場所で働いているかを的確に認識したいけれど、天井の人感センサの数はできるだけ減らしてすっきりさせたい。

開所後にフリーアドレスなどへの変更に伴い、レイアウト変更になっても、手間をかけず柔軟に対応できる空間設計を行いたい。

ですが、「人の存在」を知るために必要となる人感センサが、実際はあまりスマートじゃない上に、使い勝手がよくないと気づいて、導入を見送ってしまった経験はございませんか︖

実は、一般的な人感センサにはさまざまな弱点があるのです。※2

※2 標準的な赤外線センサとの比較であり、特殊仕様、特殊用途の赤外線センサは非該当。

検知範囲設定上の弱点

赤外線を使用する人感センサの場合、検知範囲は直径約5mの円状です。そのため、検知範囲の隙間を作らないように、センサ同士を近づけて配置する必要があり、設置する数が多くなります。また、重なるエリアが四方にできるので、無駄も生じがちです。オフィスの場合、円状に検知するセンサは四角い机のレイアウトに当てはめづらく、使いづらいのは明らかですね。

レイアウト変更時の弱点

天井がセンサだらけになれば、デザイン的にも見栄えがよくないし、天井裏の配線などの取り回しも複雑になります。新しいテナントの入居やフリーアドレス対応などにより、レイアウトの変更が発生した場合には、センサの位置を付け直すか、設計の自由度を制限することになり、手間やコストを考えると大ごとです。

検知性能の弱点

実際に人感センサを設置した環境では、誤検知をもたらすさまざまな要因があります。例えば、ただ通路を通り過ぎるだけの人を検知して照明がついたり、気流で揺れる観葉植物やプリンタの高温の排気にも反応することがあります。また、空調が導入されていない倉庫などでは、気温と人の体温差が小さくなる夏場は検知しにくくなります。

通常、センサは設置後に何か問題が生じれば、取り替えたり、位置を付け直したり、場合によっては機能を止めたりと、融通のきかない対策しかできませんでした。
これじゃあ、スマートじゃないですし、フレキシブルに変化についていくこともできませんね。

しかし、設置した後でも柔軟な改善や設定変更、機能のアップデートまでできるこれまでの常識にとらわれない新しいセンサが登場しました︕
それは、東芝多機能画像センサ「SMART EYE SENSOR MULTI」です︕ 

画像をリアルタイムに処理して、人の動きを認識することで「人がいる」と判断します。
実は、SMART EYE SENSOR MULTIの最大のポイントはしなやかなフレキシビリティにあるのです︕ 

広い検知範囲と自由なエリア分割

検知範囲は9m×9mで、一般的な人感センサより広い範囲を1台でカバーします。さらに、検知範囲を最大9エリアまで自由に分割することができます。分割は必ずしも等分ではなく、任意の多角形で什器や通路の位置に合わせて塗り絵感覚で自由に設定することができるのが特長で、オフィスの机一つ一つに割り当てることも容易にできます。

※3 動き解析のイメージを理解していただくためのデモ画像であり、標準的な使い方では画像の出力は行いません。

誤検知を防止するためのマスク機能

SMART EYE SENSOR MULTIは動きを検知するので、人以外の動くものにも反応してしまう場合がありますが、簡単な対策でそれをクリアできます。通路やプリンタの紙出力など検知したくないエリアや対象をあらかじめマスクする(覆い隠す)ことで、よけいな照明の点灯など誤動作を防ぐことができます。設定は運用後でも可能なので、レイアウトの変更などによってガラスで仕切られた隣の部屋の人を誤検知してしまうといった問題が発生したとしても、柔軟に改善できます。

必要な機能をアップデート

一般的な人感センサは最新機能に更新するためには、センサ自体を取り替えるのが通例でした。しかし、SMART EYE SENSOR MULTIはパソコンと同様にプロセッサを搭載しているので、設置後でもソフトのアップデートを行うことで、必要な機能を後付けすることができます。お客さまのニーズに的確にお応えできるように、新しいセンシング機能やサービスを開発しています。

さらに、センサ1台でさまざまな情報を取得できる機能を利用して、導入したお客様がABWの考え方を取り入れたオフィスにおいて、ニューノーマルに対応したマルチな目的で活用している事例があります。

働き方が進化し、空間の使い方がどんどんフレキシブルになっても、使い勝手のよさを維持し続けられる。
そんな新しいワークプレイスでワーカーの皆さんが笑顔で働く姿が目に浮かびますね!
私たちはSMART EYE SENSOR MULTIにより、スマートで心地よい空間設計をお手伝いします。

次回は、「ZEBやカーボンニュートラルの実現に向けできることは何?」篇をお届けします。
お楽しみに︕

人感センサお困りごと物語