人感センサお困りごと物語

第5話 働き方改革に向けデータを活用できます

働き方改革に向けて取り組むために、オフィスや工場がどんな使われ方をしているか知りたいと思いませんか?

快適なワークプレイスを提供すれば、働く人のモチベーションや作業効率の向上に貢献できます。
それにより、自社ビルや工場においては従業員の確保に、テナントビルにおいてはテナント誘致における競争力の向上に繋がります。

例えば、働き方改革。
生産性の向上はもちろんのこと、作業時間の適正把握や、多様で柔軟な働き方に対応した環境づくりなどがニーズとしてあげられますね。

ですが、改善したい意思があっても、具体的に何から取り組んだらいいか悩まれているビルオーナー・工場オーナーも多いようです。
空間設計の観点から働き方改革に貢献することはできないのでしょうか?

労働環境や作業時間を的確に把握できれば、生産性向上のためのヒントになるので、実際の働き方がどうなっているか知りたい。

「組織単位に単純配置する執務空間」から、ワーカーの働き方に合わせて柔軟に変革できる機能的な空間づくりを行いたい。

工場では生産現場の非効率な動線はタクトタイム※1の悪化に繋がる恐れがあるため、効果的に見つけて改善したい。

※1 タクトタイム(Takt Time):1つの製品の製造にかける時間のことで、タクトタイムが短ければ短いほど、稼働時間に対してより多くの製品を生産することができます。

執務室や生産現場がどんな使われ方をしているか、働く人がどのように行動しているか、一目でわかるようなデータがあれば、在席率が高い、人が密集している、空間が有効に活用されていないなどの分析に役立つと思われますが、定量化されたデータでお手軽に把握する方法はないのでしょうか?

東芝多機能画像センサ「SMART EYE SENSOR MULTI」にお任せください︕
画像をリアルタイムに処理して、人の動きを認識することで、「人がいる」と判断する人感センサです。

普段は設備機器のコントロールに利用しているSMART EYE SENSOR MULTIですが、働く人による執務空間の使われ方を定量的なデータとして計測することもできます。
人手を使った調査に比べて、コストや手間を軽減でき、24時間365日データをとることができます。

ヒートマップによる働く人の行動分析

固定席の在/不在情報から在信号の時間帯をカウントすることで、ヒートマップによる従業員の行動の可視化ができ、出社率が高い、残業時間が多い、人が密集しがちなエリアがあるなど、さまざまな分析に活用できます。
例えば、テレワークの増加により出社率が下がった執務室において在席率を把握※2することにより、固定席を減らしてフリーアドレスを増やすなど改善することで、空間の適正利用に役立ちます。

※2 従来の9m×9mの検知範囲内において、個々の座席など精細な検知ポイントを最大36点まで設定することができます。

空予約の解消による会議室の利用効率化

会議室の不足はテナントからよくあるクレームの1つであり、予約しても使用されない「空予約」が主な原因です。
会議室の利用状況をリアルタイムに可視化できるので、予約状況との実態把握ができます。
空予約の会議室が容易に見つかれば、急きょ場所を探していた他の利用者に効果的に引き継ぐこともできます。

利用実績の分析による会議室スペースの適正化

会議室の定員と利用者数のバランスが釣り合っているか分析することで、会議スペースの適正化に活かせます。
例えば、定員に対して実際の利用者数が少ない大空間の会議室が判明した場合には、そのスペースを少規模の会議室に割り当てるなど改善することで、新たな会議室増設のコストを抑えます。

工場内の非効率な動線やデッドスペースを把握

作業員の移動状況をヒートマップにより分析して、非効率な動線や使用率が低いデッドスペースなどを可視化し、レイアウトの改善により適正化を図ることで、生産性の向上に貢献します。
また、交差頻度が高く追突の危険性があるスポットを把握したり、通路に放置されたダンボール箱など荷物を発見※3することで、安全性の向上に役立ちます。

※3 現在開発中

詳細は動画でチェック

シェアオフィスにおいてフリーアドレスなどのリアルタイムの利用状況を見える化して、利用者への空き状況や混雑状況の配信に活用している事例があります。
「TOSHIBA SPINEX(産業分野向けIoTサービスの総称)」における一つのクラウドサービスとしても提供しています。

普段は設備機器をコントロールするための人感センサとして働きながら、お客さまのニーズに応じて空間活用の実態や働く人のリアルな行動分析に有効なデータを計測できます。
私たちはSMART EYE SENSOR MULTIにより、省エネだけにとどまらず、働き方改革や生産性向上に向けた改善策の検討に役立つヒントをご提供します。

次回は、「防犯や事故防止に役立つ使い道があります」篇をお届けします。
お楽しみに︕

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