データセンターに障害や災害が起きても データベースの継続使用が可能に!

近年、オンプレミス環境で動いていたシステムをパブリッククラウド環境に移行するケースが増えています。その際、パブリッククラウドが稼働しているデータセンターに障害や災害が起きても、システムを早期に復旧できるようにしておくことが求められます。 そこでGridDB 5.1 Enterprise Editionでは、地域内にある複数のデータセンターや異なる地域にあるデータセンターにデータを分散させることにより、データベースサービスを継続して使用可能にする機能を強化しました。

1. データセンターの障害や災害への対策:データコピー機能

パブリッククラウドは、万一の障害や災害に備えて、一つの地域内に複数のデータセンター(アベイラビリティゾーン)を用意するケースが増えています。一方GridDBでは、サーバ障害に備えて複数のサーバにデータのコピーを持つ機能を提供しています。しかし、コピーしたデータを同じデータセンター内にあるサーバに配置すると、データセンターに障害や災害が発生した場合、データを継続使用することができなくなります。

そこでGridDB 5.1 EEではデータコピー機能を強化し、コピーしたデータを異なるデータセンターに配置するようにしました。本機能によって、データセンターの障害や災害の発生時でもデータの処理を継続して行うことが可能になります。

2. ある地域のデータセンター全体の障害や災害への対策(ディザスタリカバリ):データベース変更履歴の転送

ある地域(リージョン)のデータセンター全体に障害や災害が起きた場合には、ほかの地域でデータベースを使用可能にすることが望まれます。今回GridDB 5.1 EEでは、データベースの変更履歴をGridDBが稼働している地域(たとえば、東京)とは異なる地域(たとえば、大阪)のデータセンターに定期的に送付することで、万一、データベースが稼働している地域のデータセンター全体がダウンしても、異なる地域でデータベースを復旧させることを可能にしました。

3. クラスタスナップショット機能

従来のGridDBのバックアップ機能では、クラスタ全体の一貫性は考慮せず、バックアップファイルから可能な限り最新の状態まで復元を行う方式でした。 このためクラスタを構成するノードをすべてバックアップから復元しても、クラスタ同期処理による復旧処理が完了するまでクラスタにアクセスできないという課題がありました。新機能のクラスタスナップショットにより、クラスタ単位で特定の時点の静止状態を作ることが可能となり、クラスタ全体で一貫性のあるバックアップを取得することができるようになりました。 これにより、復旧処理の時間を大幅に短縮することができるようになりました。