賃金台帳とは?書き方や記載項目・保存期間をわかりやすく解説
賃金台帳は、労働基準法により事業場ごとに作成し、保存が義務付けられている法定帳簿です。記載事項や保存期間には明確なルールがあり、未作成や記載不備は、監督指導や罰則につながる可能性があります。
本記事では、賃金台帳の対象者、必須項目、具体的な書き方、保存期間、電子保存の要件まで、中小企業の経営者・人事労務担当者が実務で迷いやすいポイントを整理して解説します。
賃金台帳とは?
賃金台帳とは、労働基準法第108条にもとづき、使用者が各事業場で作成する帳簿です。賃金計算の基礎となる事項や賃金額などを労働者ごとに記録し、賃金を支払うたびに遅滞なく記入しなければなりません。
具体的な記載事項は、労働基準法施行規則第54条に定められています。氏名・性別・賃金計算期間・労働日数・労働時間数のほか、時間外・休日・深夜労働の時間数、基本給や手当など賃金の種類ごとの金額、控除額が主な項目です。
また、労働基準法第101条により、労働基準監督署の調査では賃金台帳の提出を求められることがある点[1] も、理解しておきましょう。賃金台帳は作成するだけでなく、勤怠記録や給与明細と整合した状態で、必要なときに提示できるよう管理しておくことが重要です。
参考:労働基準法(e-Gov法令検索サイトに遷移します)
参考:労働基準法施行規則(e-Gov法令検索サイトに遷移します)
労働者名簿・出勤簿との違い
賃金台帳は、労働者名簿や出勤簿とは記録する内容が異なるため、それぞれの役割を理解して管理することが大切です。
労働基準法第107条は労働者名簿、第108条は賃金台帳の調製義務を定めており、実務上はこの2つに出勤簿を加えた3つを「法定三帳簿」と呼びます。必要事項を満たす範囲で、複数の帳簿や勤怠情報を一元的に管理することも可能です。
それぞれの記録内容を整理すると、次の表のとおりです。
| 書類名 | 記入する内容 | 主な記載項目 |
|---|---|---|
| 労働者名簿 |
従業員本人に関する基本情報 | 氏名、生年月日、雇入年月日、退職年月日・事由など |
| 出勤簿 | 勤務実績に関する情報 | 出勤日、始業・終業時刻、休憩、時間外・休日・深夜労働など |
| 資金台帳 | 支払った賃金に関する情報 | 賃金計算期間、労働時間数、基本給・手当、控除額など |
「労働者名簿は人、出勤簿は時間、賃金台帳は賃金」と整理すると理解しやすいでしょう。ただし、賃金台帳にも労働日数や労働時間数を記載します。3つの資料で数値や在籍情報が食い違わないよう、入退社・異動・賃金改定の反映ルールを統一しておくことが大切です。
労働者名簿については、以下の記事をご確認ください。
賃金台帳の作成が必要な対象者
賃金台帳は、労働基準法上の「労働者」を雇用する事業場で作成が必要です。雇用形態や名称ではなく、事業に使用され、その対価として賃金を受け取っているかという実態で判断します。
正社員だけを登録し、短時間勤務者や日雇い労働者を漏らすことがないよう、入社手続きと賃金台帳への登録を連動させると管理しやすくなります。
ここでは、正社員やパート・アルバイト、派遣社員、役員などの取り扱いを整理していきます。
正社員・契約社員・パート・アルバイトは作成対象
賃金台帳は、雇用形態にかかわらず、労働者を雇用している場合には作成が必要です。短期雇用や週数日の勤務であっても、対象から除外されるわけではありません。
入社時に人事管理システムへ登録し、雇用区分ごとの給与締日や支払日を設定しておくと、台帳の作成漏れを防げます。複数店舗や営業所がある会社では、事業場単位で確認できる状態にしておきましょう。
派遣社員は派遣元企業が作成する
派遣労働者の賃金台帳は、雇用主であり賃金を支払う派遣元事業主が作成します。派遣先が派遣労働者の賃金台帳を作る必要はありません。
一方、派遣先は、労働者派遣法第42条にもとづく派遣先管理台帳を原則として作成し、派遣就業の実績など所定の事項を派遣元へ通知します。派遣元が正確に給与計算できるよう、始業・終業時刻や休憩時間、就業日などの共有方法と締切を事前に決めておくと安心です。
参考:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(e-Gov法令検索サイトに遷移します)
役員・日雇い労働者は雇用実態に応じて判断する
役員は労働者としての実態があるかに応じて判断します。一方、日雇い労働者は原則として賃金台帳の作成対象です。
労働基準法第9条は、労働者を「使用され、賃金を支払われる者」と定義しています。一般に、取締役などの役員は労働基準法上の労働者には該当しません。ただし、従業員としての実態がある場合は別途判断が必要です。
一方、日雇い労働者は労働者に該当するため、原則として作成対象です。労働基準法施行規則第54条第4項では、日々雇い入れられる労働者(1ヶ月を超えて引き続き使用される者を除く)について、賃金計算期間の記載を省略できます。判断に迷うケースでは、契約内容を確認したり、社会保険労務士に相談したりする方法もあります。
賃金台帳に記載する項目
賃金台帳には、労働基準法施行規則第54条第1項で定められた事項を、漏れなく記載する必要があります。記載漏れや誤りがあると、労働基準監督署の調査で指摘を受けるおそれがある点に注意が必要です。
この章では、必須記載事項や労働時間・賃金の記載方法など、実務で押さえておきたいポイントを解説します。
参考:労働基準法施行規則|e-Gov法令検索
法律で定められた必須記載事項
賃金台帳の必須記載事項は、次の8項目です。
| 分類 |
記載項目 |
|---|---|
| 基本情報 |
氏名、性別 |
| 勤務期間 |
賃金計算期間、労働日数、労働時間数 |
| 時間外労働 |
時間外労働、休日労働、深夜労働の時間数 |
| 支給 | 基本給、手当その他の賃金について、種類ごとの金額 |
| 控除 | 労働基準法第24条第1項にもとづき賃金の一部を控除した場合の金額 |
日雇い労働者や管理監督者等には一部項目の記載特例がありますが、単に入力が難しいという理由で省略はできません。
労働日数・労働時間・時間外労働時間の記載方法
労働日数、労働時間数、時間外・休日・深夜労働の時間数は、タイムカードやICカード、勤怠システムなどの客観的な記録を基礎に、実際の勤務実績と一致させます。
ただし、管理監督者については、労働基準法施行規則第54条第5項により、労働時間数や時間外・休日労働時間数の賃金台帳への記入は要しません。一方、深夜割増賃金は管理監督者にも支払う必要があるため、深夜労働の時間数は記入します。
勤怠データと内容に違いがあると調査で説明を求められるため、締日前にデータを確定させ、勤怠・給与システムを連携させておくと、転記ミスを防ぎやすくなります。
業務上必要がないのに生活費を補うために残業をする「生活残業」については、以下の記事で詳しく解説しています。
基本給・手当・控除額の記載方法
基本給だけでなく、通勤手当、住宅手当、役職手当、時間外手当などを、賃金の種類ごとに分けて記載します。現物支給の賃金がある場合は、その評価総額も記入が必要です。控除欄も、所得税、住民税、社会保険料、雇用保険料など、内容を確認できる区分にしておくと照合しやすくなります。
固定残業代を採用する場合は、通常の賃金部分と固定残業代部分を判別できるよう、賃金台帳や給与明細等でも明確に区分して管理することが重要です。
所得税や社会保険料などの法定控除と、親睦会費など労使協定に基づく控除を項目ごとに分けて管理しておくと、内容を確認しやすくなります。実務では、給与明細と同じ区分で管理したり、控除項目の表記を毎月統一したりしておくと、照合作業がしやすくなるでしょう。
賃金台帳の書き方
賃金台帳は、厚生労働省令で様式が示されていますが、法定事項を満たせば異なる様式も使用できます。確認・出力できる状態を保てば、Excelや給与計算システムなどでの電子的な作成・管理も可能です。
ここでは、作成手順や紙・Excel・システムで作成する場合の違いを解説します。
参考:主要様式ダウンロードコーナー(労働基準法等関係主要様式)(厚生労働省のサイトに遷移します)
賃金台帳を作成する流れ
賃金台帳は、勤怠情報の集計から記載内容の確認まで、一定の流れに沿って作成すると、スムーズに仕上げられます。賃金の支払いのたびに遅滞なく記入することが求められているためです。
作成の流れは、主に次のステップで進めます。
- 出勤簿や勤怠システムで、労働日数や労働時間数を確定す
- 基本給や各種手当、割増賃金を計算する
- 社会保険料や税金などの控除額を反映する
- 労働基準法施行規則第54条第1項の記載事項が漏れなく記録されているか確認する
最後に、給与明細や勤怠データと照合しておくと、記載ミスや計算ミスに気づきやすくなります。実務では、勤怠を確定させてから給与計算に進んだり、担当者以外が月ごとに確認したりする運用を取り入れると、ミスの見落としを防ぎやすくなるでしょう。
紙とExcel・システムで作成する場合の違い
賃金台帳は、紙・Excel・労務管理システムのいずれでも作成可能です。自社の人数、拠点数、給与体系、確認体制に合わせて選びましょう。
| 作成方法 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 紙 | 導入しやすく、特別なシステムが不要 |
転記ミス、検索性、保管場所、災害・紛失への備え |
| Excel | 低コストで項目や計算式を調整しやすい | 計算式の破損、版管理、アクセス権限、バックアップ |
| 労務管理システム | 勤怠・給与データを連携し、転記を減らしやすい | 法定項目の出力可否、設定権限、修正履歴、データ移行・解約後の保存 |
電子管理では、画面表示と印字ができ、監督時に直ちに必要事項を明らかにして提出できることが重要です。Excelやクラウドサービスを利用する場合は、アクセス権限、バックアップ、復元テスト、退職者データの保存方針まで決めておきましょう。
人財管理ソリューション「Generalist」なら、賃金台帳など、人事・給与・労務のデータを一元管理し、資料作成の手間を減らせます。
賃金台帳を作成しないとどうなる?
賃金台帳を作成しない、法定事項を記載しない、賃金支払いの都度更新しないといった行為は、労働基準法違反となる可能性があります。監督指導や罰則だけでなく、未払い賃金などの紛争で会社が支払いの経緯を説明しにくくなる点にも注意が必要です。
ここでは、管理不備によるリスクを解説します。
- 労務トラブルで不利になる可能性がある
- 是正勧告や指導の対象になる可能性がある
- 30万円以下の罰金が科される可能性がある
労務トラブルで不利になる可能性がある
賃金台帳に、労働時間、支給額、控除額が正確に記録されていれば、どのような根拠で給与を計算・支給したかを説明する資料になります。反対に、勤怠記録との不一致や記載漏れがあると、残業代・欠勤控除・手当などをめぐる紛争で事実関係を立証しにくくなりかねません。
例えば、残業代の未払いが裁判で認められた場合、労働基準法第114条にもとづき、裁判所の裁量で未払額と同一額の付加金の支払いが命じられることがあります。
未払額に加えて付加金が命じられた場合、負担が大きくなります。勤怠記録、雇用契約書、就業規則、給与明細、振込記録を関連づけて保存し、後から計算根拠をたどれるようにしておきましょう。
是正勧告や指導の対象になる可能性がある
30万円以下の罰金が科される可能性がある
賃金台帳の作成・記入義務を定める労働基準法第108条に違反した場合は、同法第120条により30万円以下の罰金の対象となります。単なる誤記が直ちに刑事罰へ直結するとは限りませんが、未作成や虚偽記載、是正しない状態を放置することは避けましょう。
担当者任せにせず、法定項目の確認表、月次レビュー、退職者を含む保存期限の管理を仕組み化することが重要です。法改正や賃金制度の変更時には、帳票とシステム設定を同時に見直しましょう。
賃金台帳の保存期間と保存方法
賃金台帳は、作成するだけでなく、労働基準法第109条にもとづき、一定期間保存しなければなりません。保存期間や起算日を誤ると、法令違反となる可能性があります。
また、現在は紙だけでなく、電子データによる保存も認められている点が特徴です。
ここでは、保存期間や起算日、電子保存のルールについて解説します。
保存期間は原則5年間(当分の間は3年間)
2026年8月現在、賃金台帳の保存期間は原則5年間ですが、経過措置により当分の間は3年間とされています。
保存義務は賃金台帳だけでなく、労働者名簿や出勤簿など労働関係に関する重要な書類にも及びます。
将来的に経過措置が終了する可能性もあるため、長期的には5年間保存できる運用を検討しておくとよいでしょう。システム上は5年間保存できる設定にしておいたり、保存期限を管理台帳でまとめて管理したりしておくと、保存期限前の誤廃棄や、期限管理の漏れを防ぎやすくなります。
保存期間は最後に記入した日から数える
賃金台帳の保存期間は、原則として「最後に記入した日」を起算日として数えます。ただし、賃金の支払日が記入日より後になる場合は、その支払日を起算日とします。
労働基準法施行規則第56条は、賃金台帳の保存期間の起算日について、最後の記入日、または賃金支払期日がそれより遅い場合はその支払期日とする規定です。
例えば、賃金計算期間が月初から月末までで、実際の支払日が翌月10日の場合を考えてみましょう。この場合、台帳への記入自体は月末に終わっていても、保存期間は支払日である翌月10日を基準に数えます。
この数え方を誤ると、本来はまだ保存すべき台帳を誤って処分してしまうおそれがあります。保存期限を一覧で管理し、廃棄前に期限を確認する運用を設けておくと、保存期間中の誤廃棄を防ぎやすくなるでしょう。
電子データでも保存できる
賃金台帳は、厚生労働省が示す一定の要件を満たせば、電子データで保存することも可能です。
厚生労働省のQ&Aでは、電子保存に当たり次のような要件を満たす必要があると示されています。
- 法令で定められた要件を具備し、かつそれを画面上に表示し印字することができること。
- 労働基準監督官の臨検時等、直ちに必要事項が明らかにされ、提出し得るシステムとなっていること。
- 誤って消去されないこと。
- 長期にわたって保存できること。
参考:労務関係の書類をパソコンで作成して保存したいのですが、可能でしょうか。(厚生労働省のサイトに遷移します)
検索機能やバックアップ機能を備えたクラウド型の労務管理システムを活用すれば、管理負担の軽減につながる場合があります。そのため、アクセス権限を適切に設定したり、定期的にデータを復元できるか確認したりしておくと、情報漏えいやデータ消失のリスクに備えやすくなるでしょう。
人財管理ソリューション「Generalist」なら、賃金台帳など、人事・給与・労務のデータを一元管理し、検索や更新も効率化できます。
賃金台帳を作成・管理する際の注意点
賃金台帳は、作成するだけでなく、内容を正確に管理し続けることが重要です。記載漏れや勤怠データとの不一致があると、労務トラブルの原因になりかねません。
ここでは、実務担当者が押さえておきたい管理上の注意点を解説します。
- 記載漏れや計算ミスを防ぐチェック体制を整える
- 勤怠データと賃金台帳の内容を一致させる
記載漏れや計算ミスを防ぐチェック体制を整える
賃金台帳は、記載漏れや計算ミスを防ぐため、複数人で確認する体制を整えることが大切です。
給与計算では、時間外・休日・深夜労働、割増率、手当、欠勤控除、社会保険料、税金など、多くの項目を扱います。入力者によるセルフチェックだけでなく、重要項目を別の担当者が確認する体制を整えましょう。
ミスを防ぐには、次のような運用が有効です。
- 給与計算後にチェックリストを使って確認する
- 担当者以外が内容をダブルチェックする
- 給与ソフトのエラーチェック機能を活用する
従業員数が少ない会社でも、代表者や管理者が支給前に要点を確認するだけで、見落としを減らせます。毎月同じ順序で確認できる手順書を用意すると、担当者の交代にも対応しやすくなるでしょう。
勤怠データと賃金台帳の内容を一致させる
賃金台帳は、出勤簿や勤怠管理システムの記録と内容を一致させることが重要です。
労働基準法施行規則第54条第1項では、労働日数や労働時間数、時間外・休日・深夜労働の時間数を記載するよう定めています。この内容が勤怠記録と食い違っていると、労働基準監督署の調査で指摘を受けるおそれがある点に注意が必要です。
労働時間は実際の勤務実績にもとづいて把握する必要があり、日ごとの労働時間を一律に切り捨てることは認められていません。なお、1ヶ月における時間外・休日・深夜労働それぞれの合計時間に、1時間未満の端数がある場合は例外です。30分未満を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げる処理であれば認められています。
給与確定前に勤怠データを締めて毎月照合したり、勤怠システムと給与システムを連携させたりしておくと、転記ミスを防ぎやすくなります。
参考:残業手当の端数処理は、どのようにしたらよいですか。(鹿児島労働局のサイトに遷移します)
法改正や保存ルールに合わせて運用を見直す
賃金台帳は、一度運用方法を決めたら終わりではなく、法改正や保存ルールの変更に合わせて見直すことが重要です。
賃金台帳の保存期間は2020年4月の改正で5年間へ延長され、現在は経過措置により当分の間3年間です。今後、経過措置の終了や関連制度の改正があれば、保存設定、廃棄ルール、社内規程を更新しなければなりません。
賃金台帳そのもののルールに加えて、最低賃金、割増賃金率、社会保険料率、所得税・住民税などの変更も給与計算へ影響します。制度変更の確認担当者と確認時期を決め、少なくとも年1回は、帳票の法定項目、計算設定、保存期間、アクセス権限をまとめて点検しましょう。
改正情報は、厚生労働省、都道府県労働局、日本年金機構、国税庁、自治体などの一次情報で確認してください。個別事案の判断に迷うときは、所轄の労働基準監督署や社会保険労務士へ相談する方法があります。
賃金台帳の運用を効率化するならGeneralistがおすすめ
賃金台帳は、労働基準法にもとづき作成・保存が義務付けられた法定帳簿であり、記載事項や保存期間、書き方にはさまざまなルールがあります。そのため、日々の勤怠管理や給与計算と連動させながら、正確な状態を維持し続けることが欠かせません。
こうした管理業務を効率化する方法の一つが、人財管理ソリューション「Generalist」の活用です。勤怠管理や給与計算に関する機能を活用することで、人事・給与業務におけるデータ入力や確認作業の効率化が期待できます。法改正への対応機能を備えたシステムを活用することで、制度変更にともなう設定や帳票管理の負担を軽減できる場合があります。
賃金台帳の作成・管理業務を見直したい方は、Generalistの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
労働基準監督署の調査では、賃金台帳は出勤簿とあわせて確認される書類の一つです。調査で賃金台帳の未作成や記載不備が確認されれば、是正勧告や指導を受ける可能性があります。
また、所得税や社会保険料など法令に根拠がある控除以外を賃金から差し引く場合は、原則として、労働者の過半数で組織する労働組合、または過半数代表者との書面による協定が必要です。社宅費や親睦会費などを協定なしで恒常的に控除すると、賃金全額払いの原則に反するおそれがあります。
なお、労使協定があれば無制限に控除できるわけではなく、労働者が当然に支払うべきことが明らかなものなど、内容が明白なものに限られます。
参考:賃金控除に関する労使協定を締結していますか? (PDF形式)(神奈川労働局のサイトに遷移します)

