会社側の退職手続きはいつまでに何をする?
手続き内容と流れ、注意点を解説

会社は従業員から退職届が提出された際、必要な手続きに漏れなく対応しなければなりません。

退職手続きに漏れがあれば、退職者に不利益が生じるおそれがあるため、会社側は必要な手続きを洗い出して手順に沿って実施することが重要です。

本記事では、会社側が退職手続きを進めるうえでの注意点や、滞りなく進めるためのポイントについて解説していきます。

会社側の退職手続きとは

会社側の退職手続きでは、退職届の受理や貸与品の回収、給与の精算、各種保険や税金の届出、必要書類の交付までを順番に進めることが必要です。

各種保険や税金について、必要な手続きは、以下のとおりです。

項目 期限 手続きの内容
社会保険の手続き 退職日の翌日から5日以内 「健康保険・厚生年金被保険者資格喪失届」を年金事務所に届け出る
雇用保険の手続き 被保険者でなくなった日の翌日から10日以内 「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書」を管轄のハローワークに提出する
住民税の手続き 異動事由が発生した月の翌月10日まで 住民税の特別徴収ができなくなったとき、「給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を役所に提出する
所得税の手続き 退職の日以後1ヶ月以内 退職したその年に支払った給与・賞与の金額や源泉徴収税額などを記載した「給与給源泉徴収票」を発行する

 

それぞれの手続きの詳細については、「退職後に会社が行う手続き」にて解説しています。

雇用保険被保険者資格喪失届については、こちらの記事を参考にしてみてください。
内部リンク:No.13「雇用保険被保険者資格喪失届」

参考:従業員が退職・死亡したとき(健康保険・厚生年金保険の資格喪失)の手続き(日本年金機構のサイトに遷移します)
参考:雇用保険被保険者資格喪失届(ハローワークインターネットサービスのサイトに遷移します)
参考:給与支払報告に係る給与所得異動届 (PDF形式)(108KB)(総務省のサイトに遷移します)
参考:F1-1 給与所得の源泉徴収票(同合計表)(国税庁のサイトに遷移します)

退職までに会社が行う手続き

従業員が退職するまでに会社側が行う必要のある退職手続きは、以下のとおりです。

  • 退職日を決める
  • 退職届を受理する
  • 退職者に手続きについて説明する
  • 必要書類を準備する
  • 貸与品を回収する

退職日を決める

期間の定めのない労働契約では、民法第627条第1項に基づき、退職者から申し出があった場合、原則として申し出から2週間後以降の日付で雇用契約が終了します。

雇用契約や就業規則を確認し、本人の希望や有給休暇の取得予定、業務の引き継ぎに必要な期間を整理して決定します。

従業員が有給休暇を使う場合、最終出社日と雇用契約が終わる退職日が異なるため、会社側は注意して対応しましょう。

参考:労働相談Q&A 22.退職の自由(日本労働組合総連合会のサイトに遷移します)
参考:民法(e-Gov 法令検索のサイトに遷移します)

退職届を受理する

退職手続きを進めるにあたり、退職届を書面で提出する法的義務はありません。ただし、口頭のみの意思表示では記録が残らないため、退職届として書面で残すことが望ましいです。

口頭のみの意思表示では、退職日や退職理由について認識の食い違いなどのトラブルが懸念されるためです。

退職届の提出方法を就業規則に定めておくことで、会社と従業員の認識を合わせ、速やかに手続きを進めやすくなります。

退職届を受け取った際、本人の氏名や提出日、退職日、退職理由が記載されているか確認し、不足があれば本人に修正を依頼します。

受理した退職届は、最終給与や社会保険などの処理を進める際の根拠資料となるため、社内の保管ルールに従って紛失しないよう管理が必要です。

退職者に手続きについて説明する

退職者には、手続きを進めるうえで在籍中に提出すべき書類や、退職後に行う手続きについて説明しておきます。

段階によって必要な書類や提出物が変わるため、リストにして書面化したものを退職者に渡すとよいです。

健康保険については、退職者の次の就職先が決まっているかどうかによって、退職者の対応方法が変わるので、併せて伝えるとより親切です。

参考:国民健康保険の加入・脱退について(厚生労働省のサイトに遷移します)

必要書類を準備する

従業員が退職する際に用意する必要がある書類は、以下のとおりです。

  •  源泉徴収票
  •  雇用保険被保険者証
  •  健康保険資格喪失証明書
  • 離職票
  • 退職証明書

離職票は、会社が離職証明書などをハローワークへ提出した後、ハローワークから交付されます。

退職証明書は、従業員が退職した事実を証明するための書類であり、会社側で作成し交付するものです。

労働基準法第22条では、退職した従業員から退職証明書の交付を求められた場合、使用者には交付する義務があると定められているため、請求を受けた際は速やかに発行することが大切です。

参考:労働基準法(e-Gov 法令検索のサイトに遷移します)

貸与品を回収する

退職に伴い、社員証や制服、パソコンなどの貸与品を原則として最終出社日までに回収します。

業務のために作成した資料や顧客データなども、会社の機密情報となるため、確実に回収しましょう。

有給休暇に入った後では受け渡しが難しくなるため、対象物と返却日を早めに退職者へ知らせ、返却時の住所や注意点などを書面で渡しておくとスムーズです。

退職後に会社が行う手続き

従業員が退職した後に会社側が対応する手続きは、主に以下の6項目です。

  • 所得税に関する手続き
  • 住民税に関する手続き
  • 健康保険・厚生年金保険に関する手続き
  • 雇用保険に関する手続き
  • 離職票などの交付・送付に関する手続き
  • 退職金に関する手続き

それぞれについて詳しく説明していきます。

所得税に関する手続き

所得税の手続きは、退職日から1ヶ月以内に給与所得の源泉徴収票を会社から退職者へ交付しなければなりません。

退職後、その年に転職した場合、新しい就業先で年末調整をするために前職の会社での源泉徴収票が必要になるからです。

また、確定申告に源泉徴収票が必要であるため、就業しなかった人にも源泉徴収票を交付する必要があります。

書面で渡す以外にも本人の承諾があれば電子データでも交付できるため、退職前に送付先と受取方法を確認しておくとよいです。

源泉徴収票は所得税法によって交付が義務付けられているため、期限内に交付しましょう。交付を怠った場合は、所得税法242条第6号の定めに基づき罰則の対象となる可能性があります。

参考:No.7411「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数等(国税庁のサイトに遷移します)
参考:所得税法(e-Gov 法令検索のサイトに遷移します)

住民税に関する手続き

会社が退職者の給与から住民税を特別徴収している場合、会社側は住民税の特別徴収を終了させ普通徴収へ変更させる手続きが必要です。

「退職後にすぐ転職するかどうか」「退職日がいつか」によって、住民税の徴収方法が異なります。

項目 徴収方法
退職後、すぐに転職する場合 転職先で特別徴収をそのまま引き継げる。
退職日:1月1日~4月30日の場合 未徴収の住民税は原則として一括徴収する。
住民税の残額を最後に支払う給与または退職金から天引きする。
退職日:5月1日~5月31日の場合

当年度分の最後の住民税を給与から天引きする。

退職日:6月1日~12月31日の場合 退職者が一括徴収か普通徴収のいずれかを選ぶ。
・最後に支払う給与または退職金から天引きして会社経由で納付する。
・普通徴収に切り替えて、退職者自身が納付する。

健康保険・厚生年金保険に関する手続き

退職者の健康保険と厚生年金保険の資格喪失手続きは、退職日の翌日から5日以内に事業所を管轄する年金事務所へ届け出る必要があります。

管轄する年金事務所に対して、「健康保険・厚生年金被保険者資格喪失届」を提出します。

健康保険および厚生年金保険の資格喪失は、退職日の翌日からであることを退職前に伝えましょう。

2025年12月2日以降に退職する場合は、健康保険証を会社側で回収する必要はありません。退職者に資格確認書が交付されている場合は回収し、資格喪失届に添付します。

参考:従業員が退職・死亡したとき(健康保険・厚生年金保険の資格喪失)の手続き(日本年金機構のサイトに遷移します)
参考:《退職》退職後の資格確認書(健康保険証)の取り扱いについて【事業所の担当者様・退職する予定の方へ】(協会けんぽのサイトに遷移します)

雇用保険に関する手続き

退職者が雇用保険の被保険者資格を喪失した日の翌日から10日以内に、事業所を管轄するハローワークへ書類を提出することが重要です。

会社が提出する書類は「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書」です。

出勤簿や退職辞令に関する書類、賃金台帳、離職理由を確認できる資料などをあわせて提出すると、ハローワークから離職票が交付されます。

参考:事業主の行う雇用保険の手続き(厚生労働省のサイトに遷移します)
参考:被保険者に関する手続一覧(厚生労働省のサイトに遷移します)

離職票などの交付・送付に関する手続き

会社が退職者へ交付・返却する主な書類は、以下のとおりです。交付方法や必要性は書類によって異なります。

書類名 必要な場面
源泉徴収票 ・本人が確定申告をする
・再就職先で年末調整を実施する
雇用保険被保険者証 ・再就職先に提出する
・教育訓練給付金を申請する
退職証明書

・再就職先に提出する

離職票 ・失業保険を受給申請する
健康保険資格喪失証明書 ・本人が国民健康保険に加入する
・再就職先に提出する

雇用保険被保険者証は原則として本人に交付します。会社で保管している場合は、退職時までに本人へ返却しましょう。

退職金に関する手続き

退職金は会社の就業規則や労働契約に基づき正確に計算します。

退職日が決まった時点で支給額を算定し、支払日や支払い方法について退職者と確認しましょう。

適宜、必要な書類や手順について退職者とすり合わせることで、退職金の支払いをスムーズに行えます。

【会社側】退職手続きを行う際の注意点

ここでは、会社側が退職手続きを行う際の注意点について解説します。

  • 雇用保険被保険者離職証明書の作成・提出が遅延しないようにする
  • 退職証明書の発行依頼があれば対応する
  • 退職した従業員の情報を適切に保存する
  • 従業員からの有給休暇の申請は承認する
  • 従業員貸付制度を利用していないか確認する

トラブルや罰則につながらないように、注意しながら手続きを進めることが大切です。

雇用保険被保険者離職証明書の作成・提出が遅延しないようにする

離職証明書は、ハローワークが離職票を交付するために会社が提出する重要な書類です。会社は退職日の翌日から10日以内にハローワークへ必要書類を提出する義務があります。

提出が遅れると、離職票の交付や退職者の受給手続きに影響する可能性があるため、会社側の迅速な対応が重要です。

退職証明書の発行依頼があれば対応する

退職者から退職証明書を求められた場合は、労働基準法第22条に基づき会社は発行を拒否することはできません。発行依頼があれば、すぐに対応しましょう。

第二十二条 労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。
引用:労働基準法第22条(e-Gov 法令検索のサイトに遷移します)

従業員からの有給休暇の申請は承認する

退職する従業員から「退職日までに残っている有給休暇をすべて消化したい」と申し出があった場合、原則として会社は取得を認める必要があります。

通常、事業の正常な運営を妨げる場合には、会社が有給休暇の取得時季を変更できる「時季変更権」が認められています。しかし、退職日を過ぎると有給休暇の権利は消滅するため、退職日より後の日に取得時季を変更することはできません。そのため、退職日までに残っている有給休暇を取得したいという申請を、会社側の都合だけで拒否することはできません。

一方、退職時に消化しきれず消滅する有給休暇については、会社が買い取ることも可能です。ただし、有給休暇の買い取りは法律上の義務ではありません。会社が買い取り制度を設けている場合は、就業規則などの社内規定に基づいて適切に対応しましょう。

時季変更権については、以下の記事で詳しく解説しています。
内部リンク:No.15「時季変更権」

退職した従業員の情報を適切に保存する

従業員が退職した後も、会社は労務関係の重要書類を一定期間保存しなければなりません。

労働基準法第109条では、労働者名簿や賃金台帳をはじめ、雇入れ・解雇・災害補償・賃金など、労働関係に関する重要な書類について5年間の保存が義務付けられています。ただし、令和2年4月施行の改正労働基準法における経過措置により、当分の間は保存期間が3年間とされています。

保存する必要がある書類の種類は、下記のとおりです。

  • 労働者名簿
  • 賃金台帳
  • 雇入れに関する書類(契約書、労働条件通知書など)
  • 解雇に関する書類(解雇決定関係書類、解雇予告除外認定関係書類など)
  • 災害補償に関する書類(診断書、補償の支払、領収関係書類など)
  • 賃金に関する書類(賃金決定関係書類、昇給・減給関係書類など)
  • その他労働関係に関する重要な書類(出勤簿、タイムカードの記録、労使協定の協定書など)

また、退職者に関する書類には、マイナンバーをはじめとする重要な個人情報が含まれている場合があります。マイナンバーが記載された書類について、法令で定められた保存期間を経過し、関連する事務で利用する必要がなくなった場合は、できるだけ速やかに廃棄または削除する必要があります。

情報漏えいを防ぐためにも、保存期間を適切に管理するとともに、不要となった書類やデータを復元できない方法で確実に廃棄・削除することが重要です。

参考:労働基準法(e-Gov 法令検索のサイトに遷移します)
参考:改正労働基準法等に関するQ&A (PDF形式)(299KB)(厚生労働省のサイトに遷移します)

従業員貸付制度を利用していないか確認する

従業員貸付制度とは、会社からお金を借りることができる制度のことです。

退職する際に従業員貸付制度で借りたお金の返済が残っている場合、貸付契約や社内規程を確認し、返済方法を本人と確認しましょう。

【ケース別】会社側で必要な退職手続き

退職手続きの基本的な流れは共通していますが、雇用形態や年齢、国籍によって確認・対応すべき内容が変わります。

以下の従業員が退職するケースごとに、会社側が手続き時に気をつけるポイントについて解説します。

  • アルバイト・パート
  • 派遣社員
  • 外国人従業員
  • 65歳・70歳以上の高齢者

アルバイト・パート

アルバイトやパートの場合も、退職時に会社が行う基本的な手続きは正社員と大きく変わりません。

ただし、社会保険や雇用保険の加入状況は、労働時間や雇用条件などによって異なります。そのため、まずは各保険への加入状況を確認し、資格喪失手続きなどが必要かを判断することが重要です。

また、契約期間満了による退職や自己都合退職など、退職理由によって必要な対応や確認事項が異なる場合があります。雇用形態だけで判断せず、従業員ごとの契約内容や加入状況、退職理由を確認したうえで適切に手続きを進めましょう。

派遣社員

派遣社員は派遣先ではなく派遣元企業と雇用契約を結んでいるため、退職に関する基本的な手続きは派遣元企業が行います。

社会保険や雇用保険の資格喪失手続きをはじめ、源泉徴収票や離職票などの必要書類の交付についても、雇用主である派遣元企業が対応します。

一方、派遣先で使用していた社員証や入館証、パソコン、鍵などの貸与品については、派遣元と派遣先で連携し、返却方法や期限を確認することが大切です。必要に応じて業務の引き継ぎについても調整し、派遣先の業務に支障が生じないよう計画的に退職手続きを進めましょう。

外国人従業員

外国人従業員が退職する場合も、社会保険や雇用保険などの基本的な退職手続きは日本人従業員と同様です。ただし、退職に関する社内ルールや必要な手続きを十分に理解できるよう、必要に応じて分かりやすく説明することが大切です。

また、外国人従業員が離職した場合、事業主は「外国人雇用状況の届出」をハローワークに提出する必要があります。雇用保険の被保険者である外国人の場合は、雇用保険被保険者資格喪失届に在留カード番号や在留資格などの必要事項を記載し、離職日の翌日から起算して10日以内に提出します。

一方、雇用保険の被保険者ではない外国人については、「外国人雇用状況の届出」の所定の様式を使用して、離職日の属する月の翌月末日までに届け出ましょう。

なお、退職証明書は外国人従業員だからといって一律に交付が義務付けられているわけではありません。労働基準法第22条に基づき、従業員から請求があった場合は、外国人・日本人を問わず遅滞なく交付する必要があります。

参考:労働基準法(e-Gov 法令検索のサイトに遷移します)

65歳・70歳以上の高齢者

65歳以上の高齢者が退職する場合も、基本的な手続きは一般の従業員と同様です。ただし、年齢や退職後の就業状況によって、雇用保険や健康保険、年金に関する手続きが異なるため、個別に確認する必要があります。

退職後すぐに再就職しない場合は、健康保険の切り替えについて案内しましょう。退職後の健康保険には、一定の要件を満たした場合の任意継続健康保険、国民健康保険への加入、家族の健康保険の被扶養者になる方法などがあります。

また、65歳以上で雇用保険の高年齢被保険者だった従業員が離職し、求職する場合は、一定の要件を満たすことで「高年齢求職者給付金」を受給できる可能性があります。高年齢求職者給付金を受給するには、原則として離職前1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上あることなどの要件があるため、必要に応じてハローワークでの手続きを案内するとよいでしょう。

70歳以上の従業員は、原則として厚生年金保険の被保険者にはなりません。ただし、適用事業所で一定の要件を満たして働く場合は「70歳以上被用者」として扱われます。

70歳以上被用者が退職した場合、事業主は「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格喪失届/厚生年金保険 70歳以上被用者不該当届」を提出する必要があります。年齢だけで判断せず、健康保険や厚生年金保険、雇用保険の加入状況を確認したうえで、必要な退職手続きを進めることが大切です。

参考:離職されたみなさまへ <高年齢求職者給付金のご案内> (PDF形式)(981KB)(厚生労働省のサイトに遷移します)
参考:就職したとき(健康保険・厚生年金保険の資格取得)の手続き(日本年金機構のサイトに遷移します)

会社側が退職手続きを滞りなく行うポイント

会社側の退職手続きが遅れると、従業員が不利益を受ける可能性があるため、期限を守って対応することが重要です。以下のポイントを徹底することで、滞りなく手続きを進めることが可能です。

  •  マニュアル・チェックリストを作成する
  • 余裕のあるスケジュールで手続きを進める
  • 返却期限を明確にし、貸与品を確実に回収する

マニュアル・チェックリストを作成する

退職手続きは、必要書類の作成や各種届出、貸与品の回収など対応すべき業務が多く、確認漏れや手続きの遅延が発生する可能性があります。必要な業務を事前に洗い出し、手順や期限をまとめたマニュアル・チェックリストを作成しておくことが大切です。

チェックリストは、人事・労務担当者向けだけでなく、退職者向けにも用意すると手続きを進めやすくなります。退職者が提出する書類や返却する社員証・パソコンなどを一覧化し、対応状況を確認できるようにしておけば、提出・返却漏れの防止につながります。

余裕のあるスケジュールで手続きを進める

退職手続きにはそれぞれ期限があるため、退職日から逆算して余裕のあるスケジュールを立てることが大切です。対応が遅れると、必要書類の交付や各種手続きに影響し、退職者とのトラブルにつながる可能性があります。

手続きごとの担当者や期限をあらかじめ整理し、抜け漏れや遅延が生じないよう計画的に進めましょう。

返却期限を明確にし、貸与品を確実に回収する

退職時の返却漏れを防ぐため、会社は返却物と期限をまとめたチェックリストを作成し、退職者へ事前に案内することが大切です。社員証や入館証、パソコン、スマートフォン、制服、鍵など、会社から貸与している物品を洗い出し、返却方法もあわせて伝えましょう。

特に、有給休暇の消化などによって最終出社日と退職日が異なる場合は、最終出社日までに返却するものと、退職後に対応するものを区別しておくとスムーズです。資格確認書が交付されている場合は、退職日の翌日以降は使用できないため、会社側が指定した方法で速やかに返却してもらいます。

貸与品の返却が遅れると、情報漏えいやセキュリティ上の問題、退職手続きの遅延につながる可能性があります。返却期限や方法だけでなく、期限までに返却する必要性も退職者へ明確に伝え、確実に回収できる体制を整えておきましょう。

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会社側の退職手続きでは、退職届の受理や貸与品の回収に加え、社会保険・雇用保険・税金の手続き、源泉徴収票や離職票などの書類交付を期限内に進める必要があります。

手続きの遅延や漏れは、退職者の失業給付や健康保険の切り替えなどに影響する可能性があります。退職日から逆算してスケジュールを組み、マニュアルやチェックリストを活用して確実に対応しましょう。

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