マネージドサービスによる継続的改善の実践

システムの運用では、機能面での更新やセキュリティ面の対応など、刻々と変化する要求に対応してシステムを更新し続ける必要があります。マネージドサービスでは、クラウドの機能を活用することでその実現をサポートしています。

クラウド利用者が行うべき継続的改善の課題


クラウドサービスの利用者は、導入した業務システムが目標サービスレベル(SLO)を達成していることを定期的にレビューすることが推奨されています。そして、目標サービスレベル(SLO)が未達の場合は、その原因を調査し対策、改善することを提案します。また、業務システムは、ビジネスの拡大に伴う構成変更や日々高度化するサイバー攻撃から防御するためのセキュリティ面の対応など、刻々と変化する要求に応じて業務システムを継続的に改善できるようにする必要があります。

業務システムを改善するための構成変更やセキュリティ対策でソフトウェアをアップデートするなど計画した保守業務は、業務システムの停止時間を最小限に抑える要求があります。また、万が一、構成変更やセキュリティ対策の実施に伴い、業務システムが意図しない動作をしてしまった場合は、元の環境に戻して業務を再開できるようにするため、本番環境とは別に、本番環境と同一構成の開発環境および検証環境を準備して、本番環境以外で事前に動作検証できるようにします。本番環境以外の、開発環境と検証環境を保有するためのランニングコストをどう低減するかが課題です。

継続的改善の実践例


業務システムの構成変更やソフトウェアアップデートなど保守計画において、事前に動作検証を行うための開発環境と検証環境の利用には、クラウドサービスが提供するツールの活用が便利です。クラウドサービスならば、コンピュートリソースを必要なときに必要な分だけ利用できる従量課金でランニングコストを低減できます。サーバーやネットワークなどのコンピュートリソースは「Infrastructure as Code」と呼ばれる構築技法を活用することで構築作業を自動化することができます。「Infrastructure as Code」は、コンピュートリソースの設計図をコードで記述して、設定情報としてファイルに出力できます(このファイルを「定義ファイル」と呼びます)。

定義ファイルを用いて、本番環境と同一構成の開発環境や検証環境を自動構築することができます。アクセス権やバージョンなど本番環境と異なる値を開発環境や検証環境に適用するには、定義ファイルに環境変数を使用します。定義ファイルを用いることで、構成変更やアップデート作業を繰り返すことや本番環境の保守作業をロールバックする作業を省力化できます。

課題の解決策

導入メリット


「マネージドサービス」の統合監視によりサービスレベル目標(SLO)をレビューできるようにして、業務システムを継続的に改善する判断に役立てることができます。また、ビジネスの拡大に合わせた構成変更やソフトウェアのアップデートといった計画した保守業務では、開発環境や検証環境のクラウドサービス保有コストを低減するための手段として「Infrastructure as Code」の構築技法を用いて、業務システム構成を定義ファイルとしてコード化しておき、必要なときに必要な分だけコンピュートリソースを再構築することでランニングコストを低減できます。

業務システム構成を定義ファイルとしてコード化するためには、クラウドの技術知識が必要です。「クラウドマネージドサービス」では、クラウドサービスの認定を得ている技術者が業務システムの継続的改善をご支援いたします。

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