戦略人事とは?人事戦略との違い・進め方・企業事例をわかりやすく解説

組織図を作りたいものの、「どこから手をつければよいのか分からない」「Excelで簡単に作成したい」「部署や役職をどのように配置すればよいのか迷っている」という方もいるのではないでしょうか。

組織図は、作成目的の設定から内容の確認まで、6つのステップで作成できます。ExcelやPowerPointなどの身近なツールを使えば、専門的なデザインスキルがなくても作成可能です。

ただし、見やすい組織図を作るには、部署の配置や指揮命令系統の示し方、掲載情報の選び方にも工夫が必要です。また、人事異動や組織改編に対応できるよう、更新しやすい仕組みを整えておくことも欠かせません。

この記事では、組織図の基本的な書き方から、6ステップの作成手順、Excel・PowerPoint・Googleスプレッドシートを使った具体的な作り方まで解説します。

組織図の種類や見やすく仕上げるポイント、作成時の注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

組織図とは

組織図とは、企業や団体の部署構成、役職、指揮命令系統などを視覚的に表した図です。

単に部署名や役職名を並べるものではなく、誰が誰に報告する立場なのか、部署同士がどのようにつながっているのかといった組織構造を可視化する役割を持ちます。

組織図を作る際に、まず考えたいのは見た目のデザインではありません。「何のために使うのか」「誰に見せるのか」「どの程度の頻度で更新するのか」をあらかじめ決めることが重要です。

これらが曖昧なまま作り始めると、後から情報を追加・削除する必要が生じ、修正の手間が増えてしまいます。

たとえば、営業本部の下に営業部があり、さらに営業一課と営業二課が設置されている場合、それぞれの部署を階層状に配置することで、組織全体の構造を把握しやすくなるでしょう。

また、組織図に掲載する情報は、利用目的によって異なります。

利用の目的 主な掲載情報
社内での情報共有
部署名、役職名、氏名、報告先、兼務情報
新入社員への説明
部署構成、主要な役職、担当業務
採用活動・会社紹介
経営体制、主要部署、事業部門
取引先・金融機関への提出 指定された項目、主要部署、責任者


社内向けであれば氏名や兼務状況を掲載すると、問い合わせ先や担当者の確認に役立ちます。一方、社外向けでは経営体制や主要部署を中心に掲載し、必要な情報に絞る方法が考えられます。

なお、取引先や金融機関などから提出様式を指定されている場合は、その指定に従いましょう。

組織図を作成する際は、最初に「何のために使うのか」「誰が閲覧するのか」「どこまでの情報を掲載するのか」を決めることが大切です。

組織図を作成するメリット

組織図を作成する主なメリットは、組織全体の構造や指揮命令系統を可視化できることです。

指揮命令系統とは、誰が誰に指示を出し、誰に報告するのかという権限や報告の経路を指します。

これらの関係を図で整理することで、部署間のつながりや各社員の役割を把握しやすくなります。

組織図を作成することで期待できる主なメリットは、次のとおりです。

  • 組織構造を把握しやすくなる:部署の上下関係や組織全体の構成を一目で確認できる
  • 指揮命令系統が明確になる:上司や報告先を確認しやすくなり、業務上の認識違いを減らせる
  • 社内コミュニケーションが円滑になる:他部署への問い合わせや部署間の連携に必要な情報を把握しやすくなる
  • 新入社員の組織理解に役立つ:所属部署や関連部門、主要な役職者を確認する資料として活用できる
  • 組織体制の見直しに活用できる:管理職の担当範囲や兼務状況などを整理できる

たとえば、新入社員が配属された際、組織図があれば、自分の所属部署だけでなく、関連部署や上司との関係も理解しやすくなるでしょう。

また、組織図は人員配置や組織改編を検討する際の参考資料にもなります。

管理職ごとの部下の人数や、特定の社員に兼務が集中していないかなどを確認することで、現在の組織体制を把握しやすくなります。

ただし、組織図だけで人員不足や人員配置の適切さを判断できるわけではありません。組織の見直しを行う際は、業務量や必要なスキル、人件費などの情報もあわせて確認しましょう。

組織図の主な種類

組織図には、代表的な形式として階層型、フラット型、マトリックス型などがあります。

どの形式が適しているかは、会社の規模や組織構造、報告関係によって異なるため、それぞれの特徴を確認し、自社の実態に合った形式を選びましょう。

階層型組織図

HRBP(Human Resources Business Partner)は、経営層や事業部門と連携し、人材・組織の課題解決を支援する機能です。

事業戦略を踏まえて必要な人材を明確にし、人材配置や組織体制の見直し、管理職への助言などを行います。

たとえば、新規事業の立ち上げでは、事業責任者と必要な人材・スキルを整理し、採用や育成、配置の方針を検討します。

HRBPが戦略的な業務に集中するには、日常的な人事手続きなどをHR Opsと分担することも重要です。

代表取締役
│
├─ 営業本部
│   ├─ 営業一部
│   └─ 営業二部
│
├─ 管理本部
│   ├─ 人事部
│   └─ 経理部
│
└─ 開発本部
     ├─ 開発一部
     └─ 開発二部

代表取締役
│
├─ 営業本部
│   ├─ 営業一部
│   └─ 営業二部
│
├─ 管理本部
│   ├─ 人事部
│   └─ 経理部
│
└─ 開発本部
     ├─ 開発一部
     └─ 開発二部

上位から下位へと組織構造を示せるため、部署間の上下関係や指揮命令系統を把握しやすい点が特徴です。

本部・部・課などの階層が明確な企業では、実際の組織構造を表現しやすく、社内向け・社外向けのどちらにも活用できます。

ただし、部署数や階層が多い場合は、図が縦横に広がって読みにくくなることがあります。その場合は、全社組織図と部門別組織図を分けて作成するとよいでしょう。

フラット型組織図

フラット型組織図は、管理職の階層が少なく、経営層と現場との距離が近い組織を表すのに適した形式です。

少人数のスタートアップや、専門職が自律的に動くチームなどで使いやすい傾向があります。

経営者の直下に複数の部門やチームが並ぶような組織であれば、実態にない細かな階層を設けず、フラット型で表したほうが実際の組織構造を伝えやすくなります。

マトリックス型組織図

マトリックス型組織図は、部門とプロジェクト、職能と地域など、複数の軸で組織を管理している場合に適した形式です。

従業員が所属部署の上司だけでなく、プロジェクト責任者など別の責任者にも報告する場合、その複数の関係性を表現できます。

ただし、報告先や責任範囲が複雑になりやすいため、主な報告先と副次的な報告先を線の種類などで区別し、凡例を付けて意味を明示すると分かりやすくなります。

組織図の書き方

組織図を分かりやすく作成するには、掲載する項目や図形の配置、線の使い方など、基本的な書き方を押さえておくことが重要です。

特に、部署名・役職名・氏名の記載方法、指揮命令系統の示し方、兼務者の表現方法を統一しておくと、作成途中の修正を減らしやすくなります。

ここでは、組織図を書く際に押さえておきたい3つのポイントを解説します。

部署名・役職名・氏名を記載する

組織図には、利用目的に応じて部署名・役職名・氏名などを記載します。

主な掲載項目は、次のとおりです。

掲載項目 記載例
部署名
部署名、役職名、氏名、報告先、兼務情報
役職名
本部長、部長、課長
氏名 山田 太郎
上位部署
営業本部
報告先 営業部長
兼務情報 営業部長・事業企画部長兼務


社内向けであれば氏名まで掲載すると、問い合わせ先や担当者を確認しやすくなるでしょう。一方、社外向けの場合は、部署名や主要な役職だけに絞る方法もあります。

また、更新のしやすさを重視するなら、特定の社員を基準にするのではなく、役職やポジションを基準に組織図の枠組みを作る方法が有効です。

役職やポジションの枠を作ったうえで担当者名を記載しておけば、異動があった際にも氏名を変更するだけで対応できます。

指揮命令系統を線で示す

組織図では、誰が誰に指示を出し、誰に報告するのかを線で表すと、関係性を把握しやすくなります。

たとえば、営業本部長の下に営業部長、その下に営業課長を配置することで、指揮命令系統を視覚的に表現できます。

複数の関係性を示したい場合は、線の種類を使い分ける方法もあります。

  • 実線:正式な指揮命令・報告関係
  • 点線:兼務先やプロジェクト上の報告関係

ただし、これは表現方法の一例です。線の意味は作成時に決め、凡例で明示しましょう。

また、同じ階層にある図形の大きさをそろえ、余白を均等にすると、組織図全体が見やすくなります。

線が多く交差する場合は、図形の並び順を調整し、接続関係を追いやすい配置にしましょう。

兼務者を区別して示す

複数の部署やプロジェクトを兼務している社員がいる場合は、通常の所属関係と区別して表すことが大切です。

たとえば、主たる所属先との関係を実線、兼務先やプロジェクトとの関係を点線で表す方法があります。

同一人物を複数の図形に記載する場合は、「兼務」と明記するなど、別人と誤認されない工夫が必要です。

兼務関係が多く、線が複雑になる場合は、組織図とは別にプロジェクト体制図を作成する方法も検討しましょう。

組織図の作り方

組織図は、以下の6ステップに沿って作成すると、必要な情報を整理しながら効率的に進められます。

  1. 作成目的を決める
  2. 掲載する情報を集める
  3. 組織構造を整理する
  4. 組織図の種類を決める
  5. 図形を配置する
  6. 内容を確認する

それぞれの手順を詳しく見ていきましょう。

手順1:作成目的を決める

まず、組織図を何のために作成するのかを明確にしましょう。

作成目的を決める際は、次の3点を確認しておくとスムーズです。

  • 利用目的:何のために組織図を作成するのか
  • 閲覧対象:社員、取引先、採用候補者など、誰が見るのか
  • 掲載範囲:部署名だけにするのか、役職名や氏名まで掲載するのか

社内共有用なのか、採用活動で使うのか、取引先や金融機関などへ提出するのかによって、必要な情報は変わります。

社内向けであれば、誰が誰に報告するのかを把握できることが重要です。社外向けであれば、経営体制や主要部門が分かることを優先しましょう。

目的を決めずに作り始めると、後から情報を追加・削除する作業が発生しやすいため、最初に利用目的と閲覧対象を明確にしておきます。

手順2:掲載する情報を集める

目的が決まったら、組織図の作成に必要な情報を集めましょう。

必要な情報が不足している場合、作成途中で部署の追加や報告関係の修正が発生するため、事前に整理しておくことが大切です。

主に収集する情報は、次のとおりです。

集める情報 確認しておきたいこと
部署の一覧、上位・下位の関係
現在の組織体制と一致しているか
役職の一覧、社員の一覧 情報の基準日が明確になっているか
上司・報告先、兼務状況
主な報告先と副次的な報告先が整理されているか
異動・入退社などの予定 現行組織図と将来の組織図が混在していないか
外部公開の可否
社外に掲載してよい情報か
更新担当者
誰が情報を更新・確認するのか


異動予定者や入社予定者などを掲載する場合は、「〇月〇日時点」「〇月〇日付」など基準日を明記すると、現行体制との混同を防ぎやすくなります。

手順3:組織構造を整理する

必要な情報が集まったら、部署・役職・報告関係を整理しましょう。

まず、上位の組織から下位の組織へと階層を整理し、どの部署がどこに属するのかを明確にします。

たとえば、次のような一覧表を作成しておくと便利です。

部署名 上位部署 上位者
営業本部
代表取締役直下
営業本部長
営業部 営業本部
営業部長
営業一課 営業部
営業一課長
営業二課
営業部
営業二課長
人事部
管理本部 人事部長

※架空の組織を想定した例です。

このように部署名と上位部署を対応付けることで、どの部署をどこに配置すればよいのか判断しやすくなります。

また、更新のしやすさを重視する場合は、役職やポジションを基準に組織図の枠組みを整理し、その後に担当者名を当てはめる方法があります。

兼務や複数の報告先がある場合は、主な報告先と副次的な関係もこの段階で整理しておくと、図を作成するときに迷いにくくなるでしょう。

手順4:組織図の種類を決める

組織構造を整理したら、どの形式で表現するかを決めます。

本部・部・課などの上下関係を示す場合は階層型、管理職などの階層が少ない場合はフラット型が候補になります。

また、部署とプロジェクトなど、複数の報告関係が存在する場合は、マトリックス型の表現も検討しましょう。

組織図の種類を選ぶ際は、見た目のデザインだけで判断しないことが重要です。

たとえば、実際には複数の報告先が存在するにもかかわらず、単純な階層型だけで表現すると、組織の関係性が正しく伝わらない可能性があります。

自社の組織構造や指揮命令系統を正確に表現できる形式を選びましょう。

手順5:図形を配置する

形式が決まったら、実際に図形を配置していきます。

SmartArtに対応しているExcel・PowerPoint・Wordでは、[挿入]タブの[図]グループから[SmartArt]を選択し、[階層構造]にある「組織図」レイアウトを利用して作成できます。

SmartArtは、Microsoft 365やOfficeのExcel・PowerPoint・Word・Outlookなどで利用でき、文字情報を階層構造などの図として整理できる機能です。利用している製品やバージョンによって、画面表示や操作方法が異なる場合があります。

図を作成するときは、次の点を意識しましょう。

  • 同じ階層の図形サイズをそろえる
  • 図形同士の余白を均等にする
  • 色やフォントを統一する
  • 線の意味を統一する
  • 線が必要以上に交差しないよう配置する

兼務やプロジェクト上の関係を線の種類で区別する場合は、凡例も設けておくと分かりやすくなります。

手順6:内容を確認する

組織図が完成したら、公開・共有する前に内容を確認しましょう。

特に、部署名や役職名の誤りだけでなく、指揮命令系統や兼務関係が正しく示されているかを確認する必要があります。

主なチェック項目は、次のとおりです。

  • 部署名・役職名・氏名に誤りがないか
  • 部署の上下関係が実際の組織と一致しているか
  • 上司や報告先が正しく示されているか
  • 兼務関係に誤りがないか
  • 人事異動や退職が適切に反映されているか
  • 現行組織と変更予定の組織が混在していないか
  • 社外に公開してはいけない情報が含まれていない
  • 情報の基準日が明記されているか

必要に応じて、人事担当者だけでなく部門責任者や経営層にも確認してもらうと、組織全体の認識違いを防ぎやすくなります。

また、組織図は人事異動や組織改編によって情報が古くなりやすい資料です。作成時に更新担当者と更新タイミングも決めておきましょう。

組織図を作成できる主なツール

組織図は、ExcelやPowerPoint、Googleスプレッドシートなど、さまざまなツールで作成できます。

ツールによって、作成のしやすさや共同編集のしやすさ、デザインの自由度などが異なるため、自社の用途や更新頻度に合わせて選びましょう。

Excel

Excelは、Microsoft 365を利用している企業や、比較的小規模な組織図を作成したい場合に使いやすいツールです。

Excelでは別のシートに部署一覧や社員情報、更新履歴などをまとめることも可能です。

組織図の元データを同じファイル内に整理しておけば、人事異動や組織改編があった際の確認作業を進めやすくなります。

ただし、通常のSmartArtで作成した組織図が、別シートの社員情報と自動的に同期されるわけではありません。

手作業で更新する場合は、元データと組織図の両方に変更が反映されているか確認する必要があります。

PowerPoint・Word

PowerPointは、会社紹介や採用説明会、プレゼンテーション資料など、視覚的な分かりやすさを重視する場面に向いています。

図形や文字の配置を細かく調整しやすく、既存のプレゼンテーション資料にそのまま組み込める点が特徴です。

一方、人員数や階層の変更が頻繁にある場合は、手作業によるレイアウト調整が増えることがあります。そのため、元となる人事情報を別の方法で管理しておくと更新の手間を減らせるでしょう。

Wordでも、SmartArtに対応した環境であれば、ExcelやPowerPointと同様に組織図を作成可能です。

Googleスプレッドシート

Googleスプレッドシートでは、「組織図」グラフを利用して階層関係を表示可能です。

基本的には、1列目に組織図に表示する項目、2列目にその上位にあたる項目を入力します。

たとえば、次のようなデータを用意します。

部署名 上位部署
代表取締役
 
営業本部 代表取締役
管理本部
代表取締役
営業部 営業本部
営業一課
営業部
人事部
管理本部


任意の3列目には、項目にマウスポインターを合わせた際に表示する任意の補足情報を入力できます。

オンライン上で共同編集できるため、複数の担当者で情報を共有しながら管理したい場合にも便利です。

ただし、標準的な組織図グラフでは、一人のメンバーや一つのノードに対して一つの上位関係を設定する形式が基本です。複数の報告先を持つマトリックス型組織などを詳細に表現したい場合は、別のツールや表現方法も検討するとよいでしょう。

Canva・Miro

CanvaやMiroを使って組織図を作成する方法もあります。

Canvaは、テンプレートを活用しながらデザイン性の高い組織図を作りたい場合に向いています。採用資料や会社紹介資料など、見た目を重視したい場合に活用しやすいでしょう。

Miroはオンラインホワイトボード上で複数人が共同編集できるため、組織構造を話し合いながら整理したい場合や、プロジェクト体制を可視化したい場合に活用できます。

ツールごとに得意な用途が異なるため、デザイン性、更新頻度、共同編集の必要性などを基準に選びましょう。

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見やすい組織図を作るポイント

見やすい組織図を作るためには、図形や色のルールを統一すること、掲載情報を絞ること、階層を分かりやすく配置すること、線の交差を減らすことが重要です。

図形・色・表記のルールを統一する

組織図では、図形や色、フォントなどのルールを統一しましょう。

たとえば、同じ階層の図形サイズをそろえ、使用する色を絞るだけでも、情報のまとまりが分かりやすくなります。

一方、次のような状態は可読性を下げる原因になります。

  • 同じ階層でも図形の大きさが異なる
  • 複数のフォントや文字サイズが混在している
  • 色や強調表現を必要以上に使用している
  • 同じ意味の役職名が異なる表記になっている
  • 図形ごとに文字の配置が異なる

特に、役職名や部署名の表記は、正式名称を使用して統一することが重要です。

また、色だけで階層や関係性を区別すると、閲覧環境によっては違いが分かりにくくなることがあります。

色に加えて、図形の配置や文字情報なども組み合わせて表現しましょう。

掲載する情報を絞る

組織図に情報を詰め込みすぎると、かえって全体像を把握しにくくなります。掲載する項目は利用目的に応じて絞り込みましょう。

規模の大きな会社では、すべての部署や社員を一つの図に掲載すると、文字や図形が小さくなり、読みにくくなることがあります。

その場合は、全社を俯瞰する組織図と、部門ごとの詳細な組織図を分けて作成するとよいでしょう。

階層や配置を分かりやすくする

階層型の組織図では、上位の役職や部署を上に、その下に部門、課、チームなどを配置すると、関係性を理解しやすくなります。

図形同士の間隔をそろえ、同じ階層の項目を同じ高さに配置すると、視線を自然に誘導できます。

また、役職と部署など、性質や粒度が異なる情報を同じ階層として並べると関係性が分かりにくくなるため、表示ルールを統一しましょう。

1ページに収める場合も、文字や図形が小さくなりすぎないよう注意が必要です。可読性を保てない場合は、複数の図に分割することを検討しましょう。

線の交差を減らす

組織図では、線の交差が多いほど、どの部署や役職がつながっているのか判断しにくくなります。

そのため、図形の並び順を調整し、できるだけ線が交差しないように配置しましょう。

特に、兼務者や複数の報告先を持つ社員が多い場合は、通常の階層関係に加えて複数の線が必要になることがあります。

線の数が多くなる場合は、実線と点線を使い分けたり、凡例を付けたりして、関係性を明確にしましょう。

それでも複雑になる場合は、正式な所属関係を示す組織図と、プロジェクト体制図などを分けて作成する方法も有効です。

すべての関係性を一つの図で表現しようとせず、閲覧者が理解しやすい構成を優先しましょう。

組織図を作成するときの注意点

ここでは、組織図を作成・運用する際の4つの注意点を解説します。

組織図は、完成させて終わりではありません。

人事異動や組織改編によって情報が変化するため、継続的に更新できる仕組みを整えることが重要です。

また、氏名や顔写真などを掲載する場合は、公開範囲や個人情報の取り扱いにも注意する必要があります。

公開範囲に応じて掲載情報を決める

組織図に掲載する情報は、誰に公開するのかによって使い分けることが大切です。

社内向けの組織図をそのまま社外向けに使用すると、社外に公開する必要のない氏名や兼務情報などが含まれてしまう可能性があります。

そのため、社内向けと社外向けで掲載項目を分けるなど、公開範囲に応じて管理しましょう。

また、オンラインで組織図を共有する場合は、ファイルのアクセス権限や共有リンクの設定も確認することが重要です。

異動や退職を速やかに反映する

実際の人員配置と組織図の内容がずれていると、問い合わせ先や報告先を誤認する原因になります。

そのため、異動や退職、入社、組織改編などがあった場合は、基準日を確認したうえで組織図へ反映しましょう。

公開前には、退職者が残っていないか、異動後の所属が正しいか、役職や報告関係に変更がないかなどを確認することが重要です。

個人情報の取り扱いに注意する

組織図に氏名や顔写真などを掲載する場合は、個人情報の取り扱いにも注意が必要です。

氏名や本人を識別できる顔画像は個人情報に該当します。住所なども、それ自体で特定の個人を識別できる場合や、ほかの情報と容易に照合して特定の個人を識別できる場合は、個人情報に該当します。

特に社外や不特定多数へ公開する場合は、利用目的や社内規程だけでなく、個人情報保護法上の取り扱いも確認しましょう。個人データの第三者提供にあたる場合は、法令上の例外を除き、あらかじめ本人の同意が必要となるケースがあります。

判断に迷う場合は、社内の法務担当者や個人情報保護の担当者などに確認したうえで、掲載する情報を必要最小限に絞ることが重要です。

また、派遣社員、業務委託、顧問など、正社員とは所属・契約関係が異なる人を掲載する場合は、関係性を誤認されないようにすることも大切です。

必要に応じて、「業務委託」「顧問」「兼務」などのラベルを付けたり、別の体制図として分けたりすると分かりやすくなります。

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組織図は、作成目的に合わせて情報を整理し、部署や役職の関係性が分かりやすい構成にすることが重要です。また、人事異動や組織改編に対応できるよう、元になる人事情報を適切に管理する必要があります。

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