報告書の書き方は?基本構成やケース別の例文も紹介

報告書を作成する際に、「要点をどのように整理すればよいか分からない」と悩む方もいるのではないでしょうか。件名の付け方や結論の示し方、5W1Hを使った事実整理、事実と所感の書き分けなど、基本を押さえることで要点が伝わりやすい報告書を作成できます。

この記事では、業務報告書やトラブル報告書、研修報告書といったケース別の例文をはじめ、NG・OK表現の比較、提出前に確認したいポイントまで解説します。報告書の基本構成や書き方に迷っている方は、実務で報告書を作成する際の参考にしてください。

報告書の基本構成と書き方

要員計画とは、経営計画や事業計画を実現するために、将来必要となる人員数や配置、採用・育成などを計画することです。

「現場が『人が足りない』と言っているから増やそう」という感覚的な判断ではなく、事業の成長や業務量の変化を踏まえ、「いつ、どの部署に、どれくらいの人材が必要か」を検討し、現在の人員との過不足を把握し、必要に応じて調整します。人手不足や人材の偏りを防ぎやすくし、経営戦略と人事施策を連動させるために重要な取り組みです。

採用計画との違い

報告書をわかりやすくまとめるには、目的に合わせて必要な情報を整理し、読み手が把握しやすい順序で記載することが大切です。

一般的には、次のような項目を報告書の目的に応じて組み合わせます。

  • 表題
  • 提出日
  • 作成者
  • 宛先
  • 概要
  • 詳細
  • 原因や背景
  • 対応内容
  • 結果
  • 所感
  • 今後の対策
  • 添付資料

なかでも重要なのは、報告の結論や概要を早い段階で示すことです。何が起きたのか、どのような結果になったのかを簡潔にまとめておけば、読み手が報告全体の要点を把握しやすくなります。

本文では「いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように」という5W1Hを意識し、必要な情報を整理しましょう。5W1Hに沿って事実を具体的かつ簡潔に整理することは、ビジネス文書作成の基本として広く知られています。

 

構成要素 書く内容
ポイント
事実 5W1Hに沿った客観的な情報
客観的に確認できる情報を書く
所感 事実に対する考察や気づき、評価
事実と混同せず、所感であることが分かるようにする
今後の対応 誰が・いつまでに・何を行うか
担当者・期限・具体的な行動を明確にする


数字や日付も具体的に書きましょう。「最近増えている」ではなく、「先月10件だった問い合わせが今月18件に増えた」のように示すと、状況を正確に伝えやすくなります。

報告書に必要な基本項目

報告書をスムーズに作成するには、必要な項目をあらかじめ整理しておくことが大切です。件名や日付などの基本情報から、概要、経緯、対応、結果まで順序立てて書けば、読み手も内容を追いやすくなります。

ここからは、報告書に必要な基本項目と、それぞれの書き方を解説します。

件名・作成日・作成者・提出先を書く

報告書の冒頭には、社内のフォーマットに応じて、件名・作成日または提出日・作成者・提出先などの基本情報を記載します。件名は、何についての報告なのかが一目で分かるよう、具体的かつ簡潔にまとめましょう。

日付については、社内ルールに従って作成日や提出日を記載します。作成者には所属部署と氏名、提出先には必要に応じて役職名や氏名を記入してください。

基本情報を冒頭にまとめることで、読み手が「誰から誰への、何についての報告なのか」を把握しやすくなります。

結論・概要を書く

基本情報の次には、報告内容の結論や概要を記載します。何が起きたのか、どのような結果になったのかなど、最も伝えたい情報を数行程度で簡潔にまとめるとよいでしょう。

経緯から長く書き始めると、重要な情報が後半に埋もれ、読み手が要点を把握するまでに時間がかかります。

まず概要を示し、そのあとに詳しい経緯や根拠、対応内容を説明する流れにすると、報告全体を理解しやすくなります。

経緯や事実を整理して書く

結論のあとは、「いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように」という5W1Hを意識しながら、経緯や事実を整理します。

ただし、「なぜ」にあたる原因がまだ判明していない場合、推測を事実として記載してはいけません。確認できている事実と、調査中の事項や推測は明確に分けましょう。

事故やトラブルの記録では、5W1Hを用いて具体的に整理するとともに、憶測を交えず「事実を書く」ことが重要とされています。

数字や日付についても曖昧にせず、確認できる範囲で具体的に記載すると、読み手が状況を正確に判断しやすくなります。

結果・対応内容を書く

経緯を整理したあとは、実施した対応と、その結果を記載します。対応内容については「何をしたのか」が読み手に分かるよう、具体的にまとめましょう。

結果では、対応によって状況がどのように変化したのかを示します。数値で確認できる場合は、対応前後の数値を示すと、変化がより伝わりやすくなります。

「改善した」「問題なくなった」といった表現だけで終わらせず、確認できた結果を示すことで、読み手が対応の効果や現在の状況を判断しやすくなるでしょう。

必要に応じて原因・今後の予定を書く

トラブルや問題が発生した報告書では、必要に応じて原因や今後の対策も記載します。

原因が調査によって判明している場合は、確認した根拠とともに説明しましょう。一方、原因を特定できていない段階では「○○が原因と思われる」と断定せず、「現時点では調査中」「○○の可能性を含めて確認中」など、事実と推測を区別して記載します。

今後の対策では、誰が・いつまでに・何を行うのかを具体的に示すことも重要です。「今後は注意する」といった抽象的な表現だけで終わらせず、実際に実施する行動まで明確にすると、再発防止や進捗確認に活用しやすくなります。

【例文】報告書の書き方をケース別に紹介

報告書は、作成する目的によって記載すべき内容や重点を置くポイントが異なります。

ここでは、業務報告書・トラブル報告書・研修報告書の3種類について、それぞれの書き方を例文とともに紹介します。作成する報告書に近いものを参考にしてください。

業務報告書の例文

業務報告書では、目的や結果を先に示し、そのあとに実施内容や今後の予定を記載すると、要点を伝えやすくなります。

たとえば、経費精算の電子化を試験運用した場合は、次のようにまとめられます。

「経費精算業務の効率化を目的として、電子申請システムを1か月間試験運用しました。試験対象部署では、申請から承認までの平均日数が3日から1日に短縮しています。また、紙の申請書を回覧・保管する作業も削減できました。今後は利用者から寄せられた意見を整理し、全社導入の可否を検討します。」

このように、実施内容だけでなく、実施前後の変化や今後の対応まで示すと、取り組みの成果を判断しやすい報告書になります。

トラブル報告書の例文

トラブル報告書では、発生した事象を最初に簡潔に示し、そのあとに調査結果、対応内容、再発防止策を記載します。

たとえば、社内システムで障害が発生した場合は、次のようにまとめます。

「月末処理の時間帯に社内システムへアクセスが集中し、一時的に利用できない状態が発生しました。システムログを確認した結果、同時アクセスの増加に伴うサーバー負荷の上昇を確認しました。サーバーの再起動を実施し、当日中に復旧しました。今後は想定する同時接続数の見直しと、負荷監視体制の強化を進めます。」

このように、発生事象・調査結果・実施した対応・再発防止策を整理して書けば、現在の状況と今後必要な対応を把握しやすくなります。

研修報告書の例文

研修報告書では、研修で学んだ内容だけでなく、今後の業務にどのように活用するのかまで記載すると、研修の成果が伝わりやすくなります。

たとえば、クレーム対応研修に参加した場合は、次のようにまとめられます。

「クレーム対応研修に参加し、相手の話を傾聴する際のポイントや、会話から事実関係を整理して確認する方法について学びました。今後は研修内容を日々の顧客対応で実践するとともに、重要なポイントを既存の対応マニュアルに反映し、部署内で共有します。」

このように、学んだ内容と今後の行動をセットで示すことで、研修内容を実務へどのように活用するのかが分かりやすくなります。

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分かりやすい報告書を書く6つのポイント

報告書をわかりやすく仕上げるには、単に必要事項を埋めるだけでなく、読み手が短時間で内容を理解できるように整理することが大切です。

ここでは、事実と意見の分け方から提出前の確認まで、実務で取り入れやすい6つのポイントを紹介します。

事実と意見を分ける

報告書では、確認できた事実と所感・意見を区別して書くことが重要です。

事実とは「○月○日にシステムが停止した」「問い合わせが18件あった」など、記録や資料などから確認できる情報を指します。一方、所感は、その事実を踏まえた書き手の考察や評価、気づきなどです。

両者が同じ文章の中に混在すると、どこまでが確認済みの情報で、どこからが書き手の判断なのか分かりにくくなります。

必要に応じて「事実」「所感」「原因分析」など項目や段落を分けると、読み手が情報の性質を判断しやすくなるでしょう。

一文を短くする

一文に多くの情報を詰め込むと、主語と述語の関係が分かりにくくなり、読み手が要点を追いにくくなります。

報告書では、一文で伝える内容をできるだけ絞ることを意識しましょう。記録や報告の実務では、一文を短くすることも、わかりやすさを高める基本的な工夫です。

複数の出来事や判断を伝える場合は、無理に一文へまとめず、文や箇条書きに分けると内容を理解しやすくなります。

数字・日時・固有名詞を具体的に書く

「最近」「かなり」「だいたい」といった曖昧な表現は、人によって受け取り方が異なるため、報告書では必要に応じて具体的な数字や日時に置き換えましょう。

たとえば、「クレームが増えている」だけでは、どの程度増加しているのか判断できません。「先月10件だったクレームが今月18件に増加した」と示せば、変化の程度が明確になります。

会社名や製品名、案件名などについても、社内ルールや情報管理上の取り扱いに従い、必要な範囲で正確に記載しましょう。

箇条書きや表を活用する

複数の情報を並べる場合は、文章だけで説明するよりも、箇条書きや表にまとめたほうが把握しやすくなることがあります。

特に今後の対応を整理する際は、次のような項目に分けると分かりやすいでしょう。

  • 担当:誰が対応するのか
  • 対応内容:何を行うのか
  • 期限:いつまでに行うのか
  • 指標:何をもって完了・改善と判断するのか

長い文章の中に重要事項を埋め込まず、情報の性質に応じて箇条書きや表を使い分けることで、読み手が必要な情報を確認しやすくなります。

文体を統一する

報告書の中で「です・ます」調と「である」調が混在すると、文章全体の統一感が失われます。1つの報告書では、原則としていずれかの文体にそろえましょう。

どちらを使用するかは、社内ルールや既存の報告書、指定されたフォーマットに合わせるのが基本です。

また、「実施する」「行う」など、同じ意味で使っている表現についても一定のルールを設ければ、文章を読みやすく整えられます。

文体を統一する

報告書を書き終えたら、そのまま提出せず、内容を見直しましょう。特に、数字や日付、固有名詞、事実関係の誤りは、報告内容の判断に影響する可能性があります。

以下の項目を提出前のチェックリストとして活用してください。

確認項目
チェックする内容
結論・概要
冒頭を読んだ段階で「何が起きたのか」「結果はどうなったのか」が分かるか
数字の正確さ
数量・金額・日付などに誤りがなく、必要な箇所で具体的に示しているか
次の対応
誰が・いつまでに・何をするのかが明確になっているか
判断材料 添付資料の対象期間や単位など、読み手が判断するための情報がそろっているか
文章表現 誤字脱字、主語と述語のねじれ、不自然な敬語や表現がないか


最後に読み返すことで、情報の抜けや表記ミス、論理の飛躍を発見しやすくなります。必要に応じて声に出して読むことも、読みにくい文章を見つける方法の一つです。

報告書でよくあるNG例

報告書では、情報が不足していたり、事実と推測が混同していたりすると、読み手が状況を正しく判断できない場合があります。

ここでは、情報の詰め込みすぎ、根拠の曖昧さ、必要情報の不足という3つのNG例を紹介します。作成した報告書に同様の問題がないか確認してみましょう。

情報を詰め込みすぎて要点が分かりにくい

結論を示さないまま経緯や感想を長く書くと、読み手が報告の要点を把握しにくくなります。

まず成果や結論を示し、そのあとに判断に必要な経緯や詳細を説明しましょう。

書き方
例文
NG
昨日は終日、展示会でさまざまな企業の話を聞き、大変勉強になりました。特にA社の最新技術はすばらしく、当社の業務にも生かせるのではないかと感じました。
OK
東京展示会を視察し、B社製センサーのサンプルを調達しました。同社から提示された仕様を当社の製造条件と照合し、今後、導入効果と費用を含めて採用可否を検証します。


NG例では「勉強になった」「すばらしい」といった感想が中心で、具体的な成果が分かりません。OK例のように、何を行い、次に何をするのかを示すと報告の目的が伝わりやすくなります。

情報の根拠や出どころが分からない

「問題ないと思います」「大丈夫そうでした」など、根拠が分からない表現にも注意が必要です。確認された事実なのか、報告者の予測なのかを判断できなくなるためです。

面談内容を報告する場合は、相手から実際に確認できた発言や依頼と、自分の見通しを分けて記載しましょう。

書き方
例文
NG
A社の佐藤部長にお会いしましたが、大変満足されており、問題ない雰囲気でした。受注もすぐに決まると思います。
OK
A社の佐藤部長と面談し、パッケージシステムXを提案しました。先方から「データ連携の遅延の改善が期待できる」との発言があり、次回は費用と導入スケジュールを提示してほしいとの依頼を受けました。


OK例では「受注できそう」という推測ではなく、確認できた発言と依頼内容を記載しています。判断の根拠となる事実を示すことで、読み手が状況を評価しやすくなります。

必要な情報が不足している

「最近増えている」「かなり多い」といった表現だけでは、問題の規模や変化の程度を判断できません。

数字を確認できる場合は、対象期間や件数、割合などを具体的に示しましょう。

書き方
例文
NG
最近、顧客からのクレームがかなり増えており、納期遅延もたびたび起きています。早急にシステムを改善する必要があります。
OK
調査の結果、前月までの直近3か月のクレーム件数は月平均10件でしたが、今月は45件に増加しました。うち20件は納期遅延に関するものでした。


このように比較対象となる期間や件数を示せば、読み手が状況の変化を具体的に把握できます。

報告書作成を効率化する方法

報告書を毎回一から作成していると、書き始めるまでに時間がかかるうえ、担当者によって記載内容や形式にばらつきが生じることがあります。

報告書のフォーマットや作成ルールをあらかじめ整備しておけば、作成時間の短縮や確認作業の負担軽減につなげやすくなるでしょう

ここでは、報告書作成を効率化する3つの方法を紹介します。

用途別のテンプレートを用意する

営業、出張、研修、トラブルなど、報告書の用途によって必要な情報は異なります。用途別のテンプレートを用意しておけば、書き始めやすくなり、必要な項目の記載漏れも防ぎやすくなるでしょう。

項目 書く内容の例
表題 何についての報告なのかが分かる簡潔な表現
概要 何が起きたのか、結論は何かを、3〜5行程度を目安に示す
詳細 5W1Hを意識して経緯や事実を整理する
今後の対策 誰が・いつまでに・何を行うかを示す


過去に社内で作成された報告書のうち、参考になるものをテンプレートや記入例として共有する方法もあります。テンプレートを活用することで、報告書の記載項目や形式をそろえ、作成工数を減らしやすくなります。

社内ルールを統一する

報告書の書き方が担当者ごとに大きく異なると、読み手は報告書ごとに構成や表現を読み解かなければなりません。

文体、項目の順序、日付や数値の書き方、事実と所感の分け方など、基本的なルールを社内や部署内で定めておけば、報告書の形式をそろえやすくなります。

たとえば、次のようなルールが考えられます。

  • 結論や概要を先に書く
  • 日付は西暦で統一する
  • 推測は事実と分けて記載する
  • 「最近」「多数」などの曖昧な表現は、確認できる場合は数値に置き換える

ルールを明文化し、テンプレートとともに共有しておくことで、作成者の判断負担や修正の手間を減らしやすくなるでしょう。

システムや生成AIを補助的に活用する

報告書に表やグラフを挿入する場合は、表計算ソフトや業務システムなどを活用し、提出形式に合わせて情報を整理すると作成作業を効率化できます。

生成AIを下書きや要約、文章整理などの補助として利用する方法もあります。ただし、生成AIの出力には誤りや不適切な内容が含まれる可能性があるため、そのまま報告書として提出せず、担当者が事実関係や数字、固有名詞などを確認することが重要です。

また、個人情報や機密情報を入力できるかどうかは、利用する生成AIサービスの契約内容やデータの取り扱い、社内の情報セキュリティルールによって異なります。入力前に、利用可能な情報の範囲を確認しましょう。

デジタル庁が2026年6月に改定した政府機関向けの生成AIガイドライン(2.0版)でも、利用できるデータの種類や禁止事項などの利用ルールを整備することや、個人情報・要機密情報の流出を確認・防止することなどが示されています。民間企業を直接対象としたルールではありませんが、生成AIを業務利用する際のリスク管理を考えるうえで参考になります。

参考:行政の進化と革新のための生成 AI の調達・利活用に係るガイドライン (PDF形式)(1.08MB)(デジタル庁のサイトに遷移します)

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報告書を効率よく作成するには、書き方を工夫するだけでなく、報告に必要な情報を整理・管理しやすい環境を整えることも大切です。

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