機械構造・製造技術
機械構造・製造技術研究部

工学院機械系エネルギーコース 2022年入社 T.J.さん

製造性を考慮した製品構造の設計技術、設計の自由度を向上させる革新的製造技術を開発し、先端製品に適用しています。数値解析、信頼性、3Dプリンタ、精密加工、金型・成形など、設計・製造技術の研究開発に取り組んでいます。

機械構造・製造技術
機械構造・製造技術研究部
工学院機械系エネルギーコース 2022年入社 T.J.さん

製造性を考慮した製品構造の設計技術、設計の自由度を向上させる革新的製造技術を開発し、先端製品に適用しています。数値解析、信頼性、3Dプリンタ、精密加工、金型・成形など、設計・製造技術の研究開発に取り組んでいます。

挑戦と協力が広げる研究の可能性


自分の探求心を活かせる職場


学生時代は機械系の学科に所属していましたが、所属していた研究室ではレーザーやプラズマ・ビーム物理、超音速流体などを取り扱っており、研究内容も理学系寄りの内容でした。探求心をくすぐられる奥が深い研究テーマに対して、実験から数値シミュレーションに至るまで幅広いアプローチで研究に挑戦させていただき、非常に充実した経験になりました。

就職活動では、自分の専門である機械系の知見を活かしつつ、ものづくりに携われる職場を探していました。現在所属している機械構造・製造技術研究部は、その条件を満たす職場であったことに間違いないのですが、それ以上に、生産技術センター、さらには東芝全体に根付いた自由度の高い研究スタイルにも大きな魅力を感じました。会社説明会やインターンシップで、新しい研究テーマを提案する仕組みがあることや、主体的な研究を進めることを推奨する雰囲気があることを知り、「ここなら自分の探究心を活かしながらものづくりに貢献できる」と確信し入社を決意しました。

現在は3次元計測に関連する業務を担当しています。3次元計測は、さまざまな計測器を用いて物体の幾何学的形状を(x、y、z)の座標の集合で取得する技術で、製造技術の分野では、製品の寸法測定や形状誤差の検出・可視化に幅広く活用されています。学生時代とは異なる初めて触れる分野だったため、最初は不安を感じることもありました。ただ、上司や先輩方からのサポートは手厚く、図書室の蔵書や外部の講習会なども活用させていただけたので、徐々に知識を積み重ねることができました。今では、業務に少しずつ慣れつつ、計測技術を通じてものづくりの現場に貢献できる喜びを感じています。


計測データの確からしさを保証するデータ解析技術


現在は、主に3次元計測で得られる形状データの解析を担当しています。3次元計測では、計測データが設計基準に合致しているかを確認するだけでなく、そのデータが十分に客観性と信頼性を持っているかどうかを検証することも重要です。そのためには、数理統計学を用いたデータ解析や計測の不確かさの定量化が重要な役割を果たします。

学生時代に実験データの解析やシミュレーションのためにプログラムを自力で書いていた経験が、現在の業務でも助けになっていると感じています。特に、教科書や論文など各種文献を参考に、自力で実装しながら新しい解析手法を試すことも増えてきており、試行錯誤を重ねながら知識を磨いています。
また、原理原則にまで立ち返りながら緻密に議論を進める作業には充実感があり、学生時代の研究スタイルを今でも活かせているような気がします。少しずつではありますが、これらの取り組みを形にして特許出願や学会発表をする機会もでてきつつあります。こうした経験を通じて、部門の中で自分にできることを少しずつ広げていければと思っています。


生産技術センターでの研究


生産技術センターでは、さまざまな部門や事業所の方々と連携して研究を進める機会が多くあります。学生時代は個人で進める研究が中心でしたが、現在は多くの人と協力しながら進めることで、多様な視点や新しい知識に触れる機会が格段に増えました。

所内で半期に一度開催される「リサーチレビューデー」という催しでは、自分の研究内容を所内の他の研究者の方々に共有し、貴重なフィードバックをいただけます。このような場で得た意見をもとに、次の研究テーマにつながるアイデアが生まれたこともあります。自分一人では気づかなかった視点を知ることができるため、こうした交流の中で新しい知見を得ることで、研究の幅を広げていきたいと考えています。

これからも、自分の専門分野に加え、新しい分野にも挑戦し続ける姿勢を大切にしていきたいと思います。学生時代から培った「学び続ける姿勢」を忘れず、周囲の方々の力を借りながら成長していけるよう努めていきたいと考えています。


ある日のタイムスケジュール


出勤日

8:40 出勤
●メールチェック、1日のスケジュール確認
●文献/技術調査
会議が入りづらい朝のまとまった時間帯を活用して文献調査を行うことが多いです。所内に図書室があるほか、研究開発センターの図書館に依頼すれば論文を取り寄せでき、技術情報を手軽に取得する体制が整っています。

10:00 研究テーマの進捗報告①
副担当のテーマの進捗状況をグループ会社内の共同研究メンバと共有し、今後の進め方についてすり合わせます。

11:00 ソフトウェア開発メンバとの打ち合わせ
ソフトウェアの開発を他の部門と協力して実施しており、開発メンバとの打ち合わせを定期的に実施しています。

12:00 昼休憩
出社する同期が多く、たびたび食事を共にしています。

13:00 研究テーマの進捗報告②
主担当のテーマの進捗状況をグループ会社内の共同研究メンバと共有し、今後の進め方についてすり合わせます。

14:00 実験結果のデータ解析・資料準備
データ処理は自分でプログラムを組んで行うケースが多いです。

17:00 特許出願・学会発表に向けた準備
新しい技術を開発すると特許出願や学会発表の機会をいただけることがあります。

19:15 退社

一眼レフのカメラをボーナスで買いました。休日は写真を撮るために外出しています。これは6月に鎌倉のアジサイを見に行った時の写真です。

  • 記載内容は掲載当時のものです。