光応用・画像検査技術
光学・検査技術研究部

情報電気工学専攻 2020年入社 K.H.さん

光学技術を新製品の研究や開発に活用しています。先端的なセンシング技術や、製品の付加価値を高めるレーザ加工技術、製品品質を保証する自動外観検査技術の開発に取り組んでいます。

光応用・画像検査技術
光学・検査技術研究部
情報電気工学専攻 2020年入社 K.H.さん

光学技術を新製品の研究や開発に活用しています。先端的なセンシング技術や、製品の付加価値を高めるレーザ加工技術、製品品質を保証する自動外観検査技術の開発に取り組んでいます。

AIの力で人の目視検査を自動化する


学生時代の研究を生かして検査自動化に貢献


学生時代は情報電気工学専攻で、画像処理とAIを使って線虫の生死を判定する研究をしていました。線虫は薬学実験でラットよりも初期の段階で使われる実験動物で、生きているかを確認するにはピンで突いて反応を見るという侵襲的な方法が取られていました。これには熟練の技術が必要で時間もかかるため、画像処理とAIの力で自動化したいと思い、研究に取り組んでいました。
将来は研究を生かして人手では大変な作業をAIで自動化する仕事をしたいと考えており、そんな時に光学・検査技術研究部へのインターンに参加して、目視検査をAIで自動化する取り組みに魅力を感じました。また、先輩社員の人柄や職場の雰囲気も良く、ここで自分の専門を生かして働きたいと思い入社しました。
入社後1年目は、先輩社員がメンターとして毎日の進捗や仕事の進め方を確認していただき、安心して業務に取り組むことができました。最初は東芝マテリアル株式会社のセラミック製品の検査自動化を担当し、AIを使った自動外観検査の開発を行いました。実際に量産適用までつなげることができ、開発したものを生産現場で使っていただくことに喜びと達成感を感じました。2年目以降は他の生産拠点の検査自動化にも取り組んでおり、自動化需要の高さを感じています。


生産現場でAIを長期運用するための技術開発


光学・検査技術研究部は様々な社内生産拠点での目視検査自動化に取り組んでおり、画像から不良を判定するAIの開発だけでなく、不良を明瞭に撮影するための光学系やセンシング技術の開発も行っています。また、AIについては十分な精度を達成したから生産現場に適用して終わりではなく、長期的に高精度を維持する仕組みが必要であり、AIを運用するための技術も開発しています。
私は現在、このAIを運用する技術の開発に取り組んでいます。AIは検査装置の劣化や材料の変化が原因で、いつか必ず精度低下が発生します。生産現場においては不良品の流出に直結するため、早期に精度低下を検知し、AIモデルを再学習する仕組みを確立する必要があります。この仕組みをMLOps(*)と言い、精度低下を早期に検知するモニタリング技術や、AIモデルの再学習を非AI技術者でも簡単にできる技術を組み込んだMLOpsシステムを開発しています。開発したシステムは東芝マテリアル株式会社のセラミック製品のAI画像検査に適用を進めており、将来的には他の生産拠点にも展開を考えています。
*MLOps:Machine Learning + DevOpsの造語。機械学習のライフサイクルを管理する仕組み。


働きやすく学びの機会が多い職場


生産技術センターの仕事は東芝グループの幅広い領域の事業に貢献しています。そのため、国内外の様々な工場や研究拠点など、バックグラウンドの異なる様々な人とお話しする機会があります。AIが専門ではない人に開発した技術を紹介することも多く、そこが学生時代の研究と大きく異なるところであり、仕事の難しいところでもあると思います。最初は大変かもしれませんが、職場には面倒見の良い先輩が多く、困ったことは何でも相談できる環境です。こんなことを研究してみたいと思いついたらすぐに始められる仕組みもあります。日々先輩社員のアドバイスを貰いながら研究開発を進められるため、働きやすい職場だと感じています。
また、近年のAIの技術発展は非常に早く、毎年のように高精度な手法や新しいサービスが登場します。AI技術者としては世の中の技術トレンドを追って、自分の知識をアップデートしていく必要があり、社会人になっても勉強することは大切だと感じています。生産技術センターでは社内でだれでも参加できるAI教育を実施しているため、AIになじみがない人も入社後に学べる環境があり、社内のAI技術者も年々増えています。将来はAIを今よりももっと手軽に様々なタスクで活用できるように発展させたいと思っています。
また、就職活動では、具体的に取り組んでみたい仕事をイメージし、エントリーシートや面接で伝えました。必ずしもやりたい仕事に就けるわけではありませんが、自分の考えを伝えることは就職活動で後悔しないために大切なことです。是非、自分に合った職場を見つけてください。


ある日のタイムスケジュール


在宅勤務の場合

8:30 勤務開始
●メール/Teamsチェック
●本日のスケジュールとタスクを確認

9:00 打合せ資料作成
●事業部門との打ち合わせに向けての準備

11:00 (週一回)部門朝礼会議(オンライン会議)
●初めに10分ほどの雑談会をした後、部長から部門全員に共有したい連絡事項を確認する

12:00 昼休憩
●ペットの猫と遊ぶ

13:00 午後勤務開始

13:00 (週一回)グループミーティング(オンライン会議)
●グループの研究方針についてディスカッションや相談を行う

14:00 データ解析、プログラミングなど
●出社時に取得した画像を使って検査プログラムを開発

18:00 勤務終了

出勤日の場合

9:00 出勤
●メール/Teamsチェック
●本日のスケジュールとタスクを確認

10:00 事業部門との打ち合わせ(オンライン会議)
●検査自動化に向けた検討の進捗報告

12:00 昼休憩(食堂)

13:00 撮影実験
●実験室で事業部門からお借りした不良サンプルを撮影

17:00 実験結果の整理
●撮影した画像を確認し、実験結果を資料にまとめる

19:00 退社

休日はゴルフへ
休日は友人とゴルフをしに行きます。横浜を離れて、郊外の自然の中で体を動かすのはとてもリフレッシュになります。時々部門のゴルフコンペにも参加しており、仕事で関わりが少ない人や年齢の離れた上司とも仲良くなれるいい機会です。
平日の勤務終了後はペットの猫と遊んだり、テレビゲームをして過ごしています。ペットや小さな子供がいる家庭は家を空けづらいこともあるため、出社と在宅勤務を組み合わせたハイブリッド勤務の制度はありがたいです。

  • 記載内容は掲載当時のものです。