日本では小型無人機飛行禁止法で、空港の敷地とその周辺がドローンの飛行禁止区域に指定されています。区域内へ侵入した目標の正確な検出・追尾は、適切な対応を判断する材料になり、重大な事故防止につながります。またドローンの検出情報と目撃情報の照合により、不審なドローンを発見する確実性を向上することができます。

ドローンと航空機の衝突が懸念される場面として、航空機が離着陸するタイミングが挙げられます。離発着の際は、航空機とドローンの高度が接近するため、衝突の可能性だけでなく事故の発生リスクも増大する恐れがあります。滑走路の更に遠方を見通すセンサを導入することで、不審な目標を早期発見し、リスクの回避が期待できます。

空港の管制・運用を担う部門と連携し、不審な目標の検出情報を速やかに共有できる体制を構築することで、滑走路の一時的な閉鎖等、事故を未然に防ぐ運用判断を早期に下せることが期待できます。検知情報には目標の到来方向や位置、ドローンらしさなど、目視だけでは確認が困難な情報が含まれており、空港の安全な運用に寄与します。