ドローンを取り巻く現状
ドローンが社会にもたらす影響とは?
近年、技術の飛躍的な進歩によって空の産業革命が叫ばれており、空はドローンによる新たなサービスや価値が提供される領域になっています。ドローンの活用範囲は様々な分野に拡大し、商用利用や我々の暮らしに直結するインフラ機器として活躍するなど、必要不可欠な存在へと進化しています。
それにしても、ここ数年でドローンの普及が一気に進みましたね。様々な種類のドローンが登場して、機能も飛躍的に向上してる印象です。
ドローンの利用拡大に向けた法整備も進んで来ているよね。この間、学会に参加して委員会の取組みなどを聞いてきたけど、状況は日々変化しているみたい。
2022年12月からはレベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)も可能となる制度が開始されたと聞きました。今後は都市部などでも更にドローンが活躍しそうですね!
ドローンは幅広い分野で多くのメリットをもたらしている
ドローンの活用が進むと期待される分野の一例
建設分野
流通分野
防災・救急分野
セキュリティ分野
建設分野
流通分野
防災・救急分野
セキュリティ分野
ドローン活用に向けたルール・制度の整備が進み、更なるドローンの社会進出が期待される
空撮、土木測量、イベントにおけるパフォーマンス飛行や離島・山間部への物資配送など、既に私たちの社会の様々な場面でドローンが活用されています。レベル4飛行が可能となったことで、今後私たちの生活に密着した分野にもドローンの利用が進み、更に便利なサービスの享受が期待されます。
これまでもドローンは活用が進んできたけど、今後もっと私たちの生活にとって欠かせない存在になりそうね!でも、便利になっていく反面、気を付けなければならないこともありそう。
私たちの暮らす街の上空をドローンが飛び交う未来も近いですね!でもそうなると、思わぬ事故が生じてしまうような気がしますね…。そもそもどんなリスクが考えられるのでしょうか?
ドローンの利用拡大によって生じる課題は多様化して来ているだろうし、一度自分たちもドローンのリスクについて整理してみようか!
ドローンのリスクとは?
ますます社会での活用が進むドローン。私たちの生活に様々なメリットをもたらしてくれることが期待されます。その一方で気を付けなければならない「ドローンのリスク」とは?様々なケースを想定しながら考えてみましょう。
最近ニュースでもドローンによる事件や事故が報道されていますね。そもそもドローンのリスクとはどんなことが想定されるのでしょうか?
機体が持つ特有のリスクの他、それによって引き起こされる二次的なリスクも考えなければいけないね。ドローン自身は小さな存在だけど、場合によっては大きな被害を引き起こしそう。
なるほど、ドローン特有のリスクに着目する必要がありますね。飛行中に思いがけない方向に行ったり、落下するかもしれないと思うと、しっかり安全策を考えないと…。
そうね。その上違法な目的で使用されたり、落下してしまうことで更に二次的、三次的な被害が起こってしまうことも想定されるの。
ドローンの活用分野の広がりで、正の側面と負の側面が顕在化
空撮やモデリング分野ではこれまで以上に活用範囲が広がり、地形図作成用のデータ収集など高度化しています。流通の分野でも実際に官民共同のプロジェクトやPoCが盛んに行われ、山間部などアクセスが困難な地域では実際に物資供給が実現しています。その他農業や建設の分野では、広範の監視や点検など、セキュリティ・防災の観点でも広く活用されています。一方、重要なイベントやインフラ施設・空港などにドローンが侵入するケースが発生するなど、幅広い分野で多くのメリットをもたらす反面、人々やインフラに重大な悪影響を及ぼすリスクも含んでいます。
確かに!人の密集する場所や機密性の高い施設で事件や事故が起こったら、副次的な被害が多発してしまいますね!
実際に世の中では既に、様々な事件や事故が発生しているね。次は具体的なケースを見ていきましょうか。
ドローンに関わる事件・事故とは?
実際にはどんな事件や事故が起きているのか?ドローン対策が十分でない環境下で起きてしまっている、日本国内におけるドローンの事故トラブル件数の増加や、世界各国の具体的な事例なども見てみましょう。
日本国内におけるドローン関連の事故トラブルのうち国土交通省へ報告のあった件数は毎年度集計されていて、増加傾向にあることが分かります。
日本国内だけでも、年々事故やトラブルが増加傾向にあるのですね!報告があった件数ということは、報告されていないものもあるかもしれないということですよね。
今後ドローンの活用や一般への普及が進むと、更に件数が増えるかもね。ルールの理解不足や誤解などで、操縦者が意図せずにトラブルを起こしてしまうかも…。
悪意がなくても、事故やトラブルを誘発してしまうリスクですね。そうした事例が重要インフラや人口密集地などで発生すると、大きな被害につながりかねませんね。
実際に重要インフラやイベントでの事例は多々報告されているの。発見や対応が難しく、大きな影響が出てしまったものもあるわね。
ドローンが引き起こした実際の事故・事案
国内では…
2015年4月首相公邸
環境保護を訴える人物の操作する、放射能汚染土の入った容器を搭載したドローンが首相公邸の屋上に落下。我が国におけるドローン法整備が本格化する契機の一つとなった。
2019年11月関西国際空港
滑走路付近でドローンと思われる物体が目撃されたことにより、一時的に全ての航空機の離着陸が停止された。この影響により、到着便19便、出発便25便が遅延や目的地変更を余儀なくされた。
2021年2月栃木県足利市
山林火災現場で消火活動を行っていたヘリコプターが、何者かが操作するドローンにより、飛行を阻害された。結果的にヘリコプターの消火活動が1時間から2時間にわたり中断されることとなった。
海外では…
2018年7月ビュジェ原発
原子力発電所のテロに対する脆弱性を示す目的で、環境保護団体がドローンを飛行させた。環境保護団体によると、ドローンは原子炉隣の使用済み核燃料を貯蔵するプールの建屋に衝突したという。
2019年9月サウジ石油施設
サウジアラビア王国の国有石油会社サウジアラムコの石油施設が複数のドローンによる攻撃を受けた。同施設は一定期間閉鎖を余儀なくされ、石油生産量が減少、世界経済にも大きな影響が生じた。
2020年9月マンチェスター空港
マンチェスター空港を離陸直後、パイロットが航空機のすぐ近くをドローンが飛行する様子を目撃。飛行中の航空機とドローンがあわや衝突するという、重大事故になりかねない事案だった。
操縦者の悪意に関わらず、ドローンに拠る重大な事故は多数発生
政治的な抗議活動での悪用の他、操縦者の悪意に有無に関わらずドローンに拠る重大な事故は多数報告されています。日本国内の空港でも、滑走路付近にドローンらしき飛行体が目撃され、一定時間全ての航空機の離発着が停止されるなど、実際に起きた事件・事故の影響は重大です。世界的にも重要施設やVIPを狙った意図的なドローンの悪用も増加しており、ドローン対策の検討は急務となっています。
すでにこんなに事案が発生しているのか…。
こうした事案や重大な被害を未然に防ぐことができる有効なドローン対策も改めてまとめていきたいですね。
そうしたら、代表的なカウンタードローンシステムにどんなものがあるか、まとめていきましょうか。
対ドローン セキュリティシステム
東芝が提供する対ドローン セキュリティシステムが、不審ドローン対策への課題を解決します。