東芝グループ経営方針(課題と解決策)
証券コード:6502
東芝グループの課題

目標を達成する上での東芝の課題は2つの硬直性です。
東芝の中にある、起業家精神は次々と新しい領域に挑戦し多くの成功を収めてきました。しかし、時代とともに、多くの成功した事業はその事業の中に閉じこもる様になってしまいました。その事業を始めた時には、その事業単位が正しかった事業も、現在のデジタル化、サービス化する時代に合わなくなってきています。
これを内部硬直性と呼びます。
東芝の強みは、世の中に全くない技術を開発できる事です。東芝発の世界初が多く存在します。しかし、東芝が持つ多くのビジネスの種を生かしきれていないのが現状です。何でも自分でやろうとしてしまいますが、現代はエコシステム、プラットフォームの時代です。完全なる独自技術を自社のみで立ち上げるよりも、エコシステムを活用して、早期にビジネスを立ち上げる事で、企業価値の大きな拡大が見込まれます。これを外部硬直性と呼びます。
課題解決のための取組み



内部硬直性については、Software Defined Transformationにより解決していきます。
現在製品開発は縦割りで実施され、ソフトウェアはハードウェアの中に一体として、システムとして組み込まれて提供されています。
これをデジタルエボリューション(DE)の段階に持って行くためには、ソフトウェアとハードウェアを分離する事が重要です。
これにより、様々なアプリを追加していく事が可能になり、新たなサービスを産み出すとともに、ビジネスのリカーリング化、もしくは、SaaS化が進んでいく事になります。これらはビジネスの高収益化に大きく貢献します。
次にこのソフトウェアのレイヤーを標準化する事により、他社のハードと繋がることで、プラットフォーム化が可能になります。
これが出来ると、サービスは大幅に拡大し、ここで構成されるスケールフリーネットワークによりデータを中心にしたサービス展開が可能になります。これが第二段階のDXです。このビジネスは極めてアセットがライトで、スケーラブルなビジネスモデルになり、指数関数的な成長を可能にします。
更にその先には、プラットフォーム化されたさまざまなDXが出現し、複雑に絡み合ったなかから最適解を見つけ出す量子の世界であるクアンタムトランスフォーメーション(QX)が出現するのです。


東芝の強みは開発のダイバーシティにあります。
過去にも多くの領域で技術の掛け合わせにより、世の中に無い製品を生み出し、世に送り出してきました。しかしながら、これらのビジネスの種を生かし切れていません。
ポテンシャルの高い技術をより早期に確実に価値として顕在化していく方策を進めます。
外部との連携により、早期に価値の顕在化が可能と判断した場合には、その専門分野で事業拡大を目指す企業や、その分野の既存のプレイヤーといったパートナーの活用を検討します。
その結果、データ活用や、ファイナンシャルリターンなどのさまざまな価値を得ることができると考えています。
本ホームページには、業績見通し及び事業計画等も記載しております。それらにつきましては、各資料の作成時点においての経済環境や事業方針などの一定の前提に基づいて作成しております。従って、実際の業績は、様々な要素により、これらの業績見通しとは異なる結果となりうることをご承知おきください。