設備投資最適化ソリューション(WAOT)

設備の故障リスクをベースとした設備保全業務の高度化の実現を目指す
設備パフォーマンス管理(APM) ・設備投資最適化(AIPM)ソリューション

設備保全は事後保全から、定期計画保全、状態監視保全へと移行してきましたが、昨今では、経営的な視点からさらに効率性が求められており、リスク量をベースとした保全計画を立案するリスクベースメンテナンスへの期待が高まっています。リスクベースメンテナンスは効率化が見込める一方、必要とする情報処理が膨大であるといった課題があります。
設備投資最適化ソリューション(WAOT:APM&AIPM Optimization-model Template)は、設備パフォーマンス管理(APM:Asset Performance Management)と、最適な設備更新計画を策定する設備投資最適化(AIPM:Asset Investment Planning and Management)をもとに、リスクベースメンテナンスを実現します。

出典:電力広域的運営推進機関「高経年化設備更新ガイドラインの策定について」( 2021年12月) 図は当社が編集・加工を行っています。

ソリューション概要

設備投資最適化ソリューション(WAOT)は、設備の故障の確率と故障による影響度から「リスク」を算出する設備パフォーマンス管理(APM)とリスク設備更新コストを基に、膨大な組み合わせの中から最適な設備更新計画を策定する設備投資最適化(AIPM)を組み合わせたソリューションです。老朽化する設備のリスクを正しく評価し、設備点検の周期や修繕計画および投資の最適化を図ることで、設備保全業務の課題解決・高度化・デジタル化が可能です。

特長

設備交換の指標である
リスクを可視化

APMでは、「設備の故障による影響度」および「故障確率(劣化カーブ)」のリスク量を算出・可視化します。リスク量をベースとした設備交換の合理的な判断が可能です。

設備の交換時期や
工事スケジュールの最適化

AIPMでは、算出・定量化されたリスク量や制約条件を基に、設備の交換時期や工事スケジュールの最適化を行います。非効率な修繕、交換作業を減らし、有効な設備を長く利用することで、サステナブルな設備管理を実現します。

ビジネス課題に合わせた
計算モデルのカスタマイズ

設備リスク量の算出や、設備投資の最適化計算は、必要な計算式を柔軟にカスタマイズすることが可能です。お客様のビジネス課題に合わせた最適な計画を策定し、説明を求められた際にも算出方法を提示することが可能です。

ソリューション概要

IBM Maximo® Health & Predict – Utilities(HPU)を用いて設備のリスク量を算定するAPMソリューションと、最適化エンジン CPLEX Optimizer®(CPLEX)を用いた制約条件に基づく、適切かつ合理的な設備保全計画を策定するAIPMソリューションです。IBMパッケージの上にリスク計算・最適計画の計算に必要な計算式や最適化モデルをプリセットされたモジュールと、そのシステム開発プロセス・設計書群から構成されます。
お客様のビジネス課題に合わせた最適な計画を策定することを目標としており、必要な計算式を柔軟にカスタマイズすることで、お客様ごとに老朽化する設備のリスクを正しく評価し設備点検の周期や修繕計画および投資の最適化をすることが可能となります。

WAOTの概要
  1. リスク量算出機能
    設備情報/巡視・点検情報/不具合情報などのデータをEAMから受け取り、設備の故障確率および故障による影響度からリスク量を算出します。
  2. 設備交換計画最適化機能
    APMで算出・定量化されたリスク分析データを基に、設備ごとに交換することで低減されるリスク量を算出し、予算上限や準備可能な施工力、リスク基準などを制約として設定することで、設備交換年や工事のスケジュールを最適化することができます。シミュレーション結果を比較検討することで、より最適で説明性のある設備交換計画を策定可能です。
  3. UIテンプレート
    リスク量や設備交換計画を最適化した結果を可視化するテンプレートです。リスクマトリックスの表示や、最適化計算モデルを実行するために必要な制約条件の入力、各設備の取替年を一覧やグラフで表示することができます。