人と社会に寄り添うデジタルを、官公庁の現場から
官公庁の大規模システム案件に取り組む、営業の後藤 優花。お客さまと社内外の関係者をつなぐハブとして、社会基盤を支える現場に向き合っている。大切にしているのは、課題を一人で抱え込まず、関係者全員の認識をそろえること。現場に密着した新規開拓営業と大規模システム推進の双方を経験してきた強みを生かしながら、案件を前に進めている。そんな後藤にとっての「デジタル」について語ってもらった。
お客さまと社内の技術者をつなぎ、案件の舵(かじ)を取る
私は、官公庁を対象にシステムの提案やその後のプロジェクト推進を行う営業を担当しています。現在携わっているのは、社会基盤に関わる基幹業務システムの刷新プロジェクトです。多くの加入者と職員に利用される大規模なシステムの刷新は、まさに社会に広く影響を与える仕事といえます。その分、提案する内容や仕事の進め方に対して高い精度と慎重さが求められ、日々責任の重さを実感しています。
プロジェクトの規模が大きくなるほど関係者は増え、認識にズレが生じやすくなります。私はこのズレを限りなく減らすことが、プロジェクト全体の意思決定の質とスピードを高めると考え、情報共有の進め方や伝え方にこだわっています。
例えば、社内の技術担当者や構築担当者、協力会社の方々といった多くの関係者に、お客さまの課題を共有するときは、前提条件や論点などを整理し、誰が見ても理解できる形にしてから行います。このひと手間を加えることで全員の認識がそろいます。こうして多くの関係者と議論を重ね、提案の精度を高めています。
このような仕事の進め方をするようになったきっかけは、過去の苦い経験です。以前、ある見積もりを一人で抱え込んで作成し、内容を見た技術担当者から実態が考慮されていないとの指摘を受けたことがあります。自分一人の判断だけで作業を進めていたことに気づいていませんでした。一人で進める判断には限界があり、その分だけ意思決定の精度も下がってしまいます。早い段階から関係者に共有し、知見を出し合いながら進めることが、結果として質もスピードも向上する。関係者と共に進める重要性を強く意識するようになりました。
いまでは情報共有の場を定期的に設け、認識を合わせ、連携しながら業務を進めることができています。さまざまな経験を積み重ねたことで、案件の状況やフェーズに応じて柔軟に動き、論点を整理し、プロジェクト全体の舵(かじ)を取りながら関係者をつなぐ役割を担えるようにもなりました。
このシステムの刷新プロジェクトでは、入札に向けた提案活動の一環として、お客さまと対話や意見交換を重ね、課題や要件について理解を深めていきました。参入障壁が非常に高い分野でしたが、チームで粘り強く取り組んだ結果、新規参入を実現できました。この取り組みは社内で表彰され、大きなやりがいと達成感につながっています。
このプロジェクトは道半ばです。これから数年かけて完遂を目指す中で、より高い精度と連携が求められるシーンも出てくるでしょう。長期にわたるプロジェクトだからこそ、一つひとつのプロセスを丁寧に積み重ね、営業として、さらに貢献していきたい。多くを学び経験し、自身の成長につなげたいと考えています。
営業としての基礎が築かれたのは、入社して最初に担当していた、音声技術を活用したコミュニケーションAI「RECAIUS」の新規開拓営業の時期です。多様なお客さまにアプローチし、会話の中から課題を引き出していくプロセスは、決して容易ではありませんでした。ただこのとき試行錯誤したことで、会話の背景にあるニーズを読み取り、提案につなげる力が磨かれたのは間違いありません。
現場に密着した営業と大規模システムの導入推進という、異なる営業のタイプを経験できたことで、個別最適と全体最適の両面から考えられる点が、自分の強みと感じています。
社会課題の解決へ。デジタルを使いこなす側であり続けたい
デジタルが身近にあふれる中で強く共感するのが、デジタル庁が掲げる「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」です。すでに多くの人が、スマートフォンが一つあれば物が買えてしまうキャッシュレス決済のような便利な機能を使いこなしているように、もはやデジタルは私たちの生活から切り離せないものになっています。私自身、仕事で提案内容を考える際にヒントを得るためにAIを使うこともありますし、プライベートでもデジタルツールを活用しています。
私は、デジタルには人や社会の意思決定や仕組みを変革する力があると考えています。そこで提案内容を考える際には、単に機能や利便性を高めるだけでなく、現場の負担軽減や環境負荷の低減といった視点を持ちながら、デジタルをどう活用するかを考えます。
大切なのは、デジタルを単に便利なツールとして受け身で捉えるのでなく、課題解決にどう生かすかを考えることではないでしょうか。利便性を高めることは重要です。でもそれに加えて、例えばAIを活用して職員の方々の業務をサポートしたりペーパーレス化して環境負荷の低減を図ったりするような、人にも地球にも優しいデジタルを実現する視点を大切にしたいです。
技術の進歩は目まぐるしく、また予期せぬ出来事が地球規模で起こり続けています。次の10年がどのような時代になるのか予測するのは難しいですが、少なくとも日本は、人口の減少や労働力の不足といった課題からは当面避けられそうにありません。こうした課題に対して、デジタルは大きな力を発揮できるはずです。さまざまな社会課題の解決にデジタルを役立てられるように、私はデジタルを使いこなす側であり続けたいと思います。「デジタルによって社会基盤をより良くする」。この想いを胸に、これからも自分にできることを着実に積み重ねていきます。
おすすめのデジタルツール
引っ越しを機に、夫の勧めで自宅にAmazon Echo(Alexa)を導入しました。当初は必要性に半信半疑でしたが、使ってみると、料理中にタイマーを設定したり、欲しい物を買い物リストへ追加したり、さらには外出の準備中に天気を確認したりとなかなか便利。手を止めずに声で操作できる手軽さを日々実感しています。いまではSwitchBotと連携させ、自宅のシャッターの開閉も任せています。朝は決まった時間に開けてくれ、夕方は日の入りに合わせて閉めてくれるので快適です。テレビやエアコン、照明も声やスマホアプリで操作でき、外出先からも動かせます。ちょっとした手間が省けるだけで暮らしの快適さが驚くほど変わりました。今では「もう戻れない」と感じるほど、生活に欠かせない存在になっています。
後藤 優花(GOTO Yuka)
株式会社東芝
ICTソリューション事業部
官公事業推進部
営業第二担当
入社後、音声技術を活用したコミュニケーションAI「RECAIUS」の新規開拓営業を担当。その後、官公庁向けの営業を任され、現在は社会基盤に関わる基幹業務システムの刷新プロジェクトに携わっている。
- この記事に掲載の、社名、部署名、役職名などは、2026年7月現在のものです。
- この記事に記載されている社名および商品名は、それぞれ各社が商標または登録商標として使用している場合があります。
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