機械・システム

米国コーネル大学と病院向けエネルギーマネジメント技術の共同研究開始

2014年12月

概要

当社は、米国コーネル大学と、病院のエネルギーマネジメントと病院内での治療プロセスマネジメントを組み合わせた平常時および非常時に利用可能な新しい病院ソリューションに関する共同研究を米国において開始しました。

開発の背景

米国では2012年のハリケーンSandyの影響で停電になった病院も多く、災害時に機能する電源バックアップシステムの導入が求められていますが、エネルギーだけでなく災害時の医療サービスの継続提供やセキュリティの確保など複合的なソリューションが必要とされています。従来から非常用電源は利用されていますが、災害時の状況に合わせた医療能力の見積りや、災害時に継続させたい医療サービスを提供できる水準や期間の分析までは行われていませんでした。

本研究の概要

本共同研究では、コーネル大学グループ傘下の医療センターにおいて、エネルギーおよび治療プロセスに関する実データを収集します。収集したデータを基にエネルギー消費モデルを作成し、災害時の患者の動線や治療プロセスをシミュレーションし、エネルギーマネジメントシステムの制御アルゴリズムを開発し、検証を行います。コーネル大学は、大学保有の技術を生かした治療プロセスのモデル化とシミュレーションを担当します。当社は、収集したデータとシミュレーション結果を基に、当社が得意とするバッテリーシステムやエネルギーマネジメントシステムの制御アルゴリズムを開発します。

今後の展望

今後は、コーネル大学との共同研究を通じて、病院でデータを収集し、治療プロセスのモデリング技術、エネルギーマネジメント技術を開発し、平常時および非常時に幅広く対応できる病院ソリューションへの応用を検討していきます。さらに米国病院での実績を踏まえて、突発する自然災害へのリスク対応に関心が高まっている国内外の病院への展開を検討していきます。