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世界初、3Dテレビ向けクロストーク低減技術の開発

2011年5月

概要

当社は、3Dテレビ向けクロストーク低減技術を世界で初めて開発しました。液晶パネル、バックライト、シャッターメガネの特性に基づいてクロストークの発生量を正確に予測し、入力された3D映像を補正し、理想的な表現を実現します。技術の詳細は、米国ロサンゼルスで開催された国際会議SID2011で発表しました。

背景

シャッターメガネをかけるタイプの3Dテレビでは、液晶パネルが瞬時に応答しない場合に発生するクロストークが快適な立体視の妨げとなっています。クロストークを低減すれば、長時間3D映像を視聴しても疲れにくい快適性を実現できます。

特長

バックライトから発した光が液晶パネルとシャッターメガネを通って目に届くまでのプロセスを精密に再現し、クロストークの発生量を正確に予測し、クロストークのない理想的な見え方に近づくように3D映像を補正します。従来はバックライトの発光期間やシャッターメガネの開放期間を調整してクロストークを抑えてきましたが、今回、本格的なクロストーク低減技術を導入し、クロストークの低減効果をより一層高めることができました。

今後の予定

本技術は、テレビやPCなどシャッターメガネをかけるタイプの3D商品において利用可能です。2011年5月下旬発売予定のREGZA ZG2に、3Dテレビのクロストーク低減技術として世界で初めて搭載します。信号処理による補正を行い物理的にクロストークを低減する技術は限界まで到達しているため、今後は、人間の目に視認しにくくする画像フィルタ処理などを検討しています。