カーボンニュートラル実現で業界をリードする企業へ
~脱炭素と投資効果の両立をめざす~

開催日時:2023年11月27日(月) 14:00~15:00

米Appleの今年9月の発表で、300社以上のサプライヤーが、「2030年までにApple製品の製造に100%クリーンエネルギーを使うことを確約」とされています。このような動きは加速しており、製造業を中心に「いかに温室効果ガス(GHG)を削減するか」が優先事項となっています。

一方、新しい取り組みのため、「どこから手を付ければいいか分からない」という声を多く聞きます。最初、東芝も同じ状態でしたが、コンサルタントによる客観的かつ定量的な経営・財務分析と東芝が長年エネルギー事業で培ってきた技術ソリューションを組み合わせることで投資効果を見据えた実践的な計画を策定することができ、GHG削減を効率的に進められ、収益にもつながる手応えを得ました。

今回、「どのようにGHG削減計画を策定するか」「GHGの見える化と、その先の対応策」などについて、東芝自身の経験と実践知に基づいて提供する具体的なソリューションをご紹介いたします。製造業として豊富な業界知見や技術ノウハウを有する東芝だからこそ可能になる、明日から検討・実践できるソリューションをご確認いただき、脱炭素で業界をリードする企業になる道筋を感じていただけると幸いです。

開催まとめ


日時

2023年11月27日(月) 14:00~15:00(終了)



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セッション1

カーボンニュートラルを実現したい製造業を中心とした大手企業の悩みを解決するGXコンサルティング


講演のポイント

  1. カーボンニュートラルの実現に向けて企業は対応を迫られているが、施策を実行していくことで企業価値を高める好機に変えることができる。
  2. お客様の課題・ニーズを起点に、計画策定から実行支援まで丁寧に伴走する“GXコンサルティング”と、東芝のこれまでの経験を活かしたソリューション提供による施策実行まで、包括的なご提案をする“GXサービス”

登壇者

田中 健太郎

株式会社東芝
Nextビジネス開発部 エネルギーマネジメントマッチング推進室 事業開発部 シニアマネジャー

~詳しく知りたい方~

ダイジェスト
 

※実際の講演内容を基に作成しております

日本では今後10年間に官民協調で150兆円を超えるGX投資を実現するために、20兆円のグリーントランスフォーメーション(GX)経済移行債を発行するなど、動きが非常に活発化しています。

企業が投資を呼び込むためには、国際的なイニシアティブに準拠した情報開示が非常に重要になってきます。TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)、CDP(Carbon Disclosure Project)、RE100(Renewable Energy 100%)、SBT(Science Based Target)といった枠組みに準拠し進めていくことが必要です。これらを進めていかない場合、短期的には資金調達のコストアップ、企業評価・ブランドの低下、また訴訟を起こされるなど様々なリスクをはらんでいます。中期的には規制対応が必要になり、また、長期的には経営自体の弱体化が起こるなど、カーボンニュートラルへの対応が急務となっています。

ただ、リスクがあるということは逆にチャンスでもあります。先日、日本経済新聞社から発表されたGX500というランキングがあり、東芝は10位に選ばれました。カーボンニュートラルに対する施策の実行などが評価され、このようにブランド価値の向上に変えることもできます。先程述べたような団体への参加や、様々な規制に対応することでピンチをチャンスに変えていくことが近年求められていると思います。

こうした背景もあり、最近お客様からカーボンニュートラル推進に関するご意見・お悩みをよくお伺いします。「カーボンニュートラルの投資判断が非常に難しい」「省エネ施策に手を付け始めたが、次に何をしたらよいか迷っている」「自分たちで進めてきたが実は自信がない」「上層部の方々へ稟議を通し次の施策へ移りたいけれども、なかなか承認してもらえない」など様々ですが、きちんとコストアップせずにやっていけるか、そのためにどういったロードマップを作っていけばよいか、というところで非常に悩まれている印象です。

お客様のニーズを紐解くと以下の3つが求められていると感じます。
円安や物価高、資機材の不足など外部環境の変化に翻弄されている。現実問題として今やらなければならない理由がない。または計画は策定したが、投資判断・承認がしにくいといったことが原因としてあげられ、蓋然性の高い外部シナリオ・定量的根拠のあるロードマップ・ロジカルな実効施策、この3つが求められている現状と考えます。

お客様との対話を通してそれぞれのお立場ごとに以下のようなニーズがあるということが見えてきました。

こうしたニーズを元に、現状東芝がお客様にご提供している価値を分類したものが以下の図になっています。

カーボンニュートラル実現に向けたロードマップ策定をしながら施策の実行支援まで皆様と伴走させて頂く、グリーントランスフォーメンション(GX)コンサルティング、そこから具体的なサービスであるCO2見える化・省エネ実行支援、また再エネ供給を提供しています。
また、東芝の中でも将来に向けてP2C(Power to Chemicals)、P2G(Power to Gas)また、CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)などカーボンニュートラルを実現するために非常に重要な技術を開発しており、こういった技術をお客様のご要望に応えながら、一緒に共創していくという活動もしています。

東芝が提供するGXサービスの特徴として、1つ目に経営視点の知見・戦略、2つ目にエネルギー業界の実績・知見、最後に製造業エンジニアリングノウハウ、これら3つを有していることがございます。
特に最後のエンジニアリングノウハウに関しては、長らく電力会社様と一緒に培ってきたエネルギーに関する知見を有しており、カーボンニュートラル施策との相性もよく、事業対応、運営する皆様に幅広く価値提供できる非常に強い特徴と考えています。

また、特に戦略策定においてはアクセンチュアの皆様と一緒に協働しながら、お客様に価値提供を実施しています。東芝が有するエネルギー業界の知見など、メーカーの強みに加え、アクセンチュアの皆様の幅広い業界知見を組み合わせ、戦略策定から価値提供まで包括提案を可能にしています。

今回は戦略策定についてもう少し詳しくお話します。
お客様のニーズから紐解いた外部シナリオの策定・ロードマップ策定・実行施策の構築の3つを具体的に進めていきます。

まずは、政治制度・ESGの潮流・電力需給・調達価格等、様々なデータから複数の外部シナリオを策定します。蓋然性の高いシナリオを選定して行く難しさもありますが、定量的な判断をもとに外部シナリオの策定を実施します。

次にロードマップの策定です。外部シナリオ毎に事業・財務影響を評価し、定量的な判断をもとにロードマップを策定します。

そして、インターナルカーボンプライシングや社員の業績評価手法など、実行力を高めるために最適な施策を構築していきます。ここまでを伴走支援させていただくことで、確実に効果を発揮できるよう、コンサルティングしていきます。

ここまで戦略策定の話をしましたが、これではペーパーワークで終わってしまいます。重要なのは具体的なソリューションに落とし込むことであり、ロードマップ策定から実際にGHG排出を減らしていくための施策を実行するところまでご一緒するのが東芝の強みになると考えています。

例えば、皆さんおそらく年に1回健康診断を受けられると思います。
私も最近少し体重が増えてまして(笑)
どうやったら体重を減らせるのか?調べれば『運動しなさい』『食事制限しなさい』『ジムに行きなさい』と解決策が出てくると思います。ただ、いつまでに何キロ痩せたいという目標に対してどのタイミングで何をすればよいのかを提示してくれたり、継続してやっていくためにモチベーションを上げてくれたり、伴走してくれる、いわゆるジムのトレーナーのような存在がいなければ、続かなかったり、実現が難しかったりするのかなと思います。
カーボンニュートラルにおいても同様で、しっかりと会社単位でやりきることができる、そのために伴走するのが東芝のGXコンサルティングサービスです。

まとめになります。
GXコンサルティングでは戦略策定からエンジニアリング、実行支援まで幅広い知見を生かし、お客様と並走させていただきながら、実ソリューションによる施策実行まで、包括的なご支援をさせて頂きます。

QA

Scope3のGHG排出量の算出方式の標準化をどう考えるか?

Scope3に関しては非常に難題が多く残っているのが現状です。
JEITAが実施する Green x Digitalコンソーシアムに東芝も参加させていただいておりまして、こちらで実際に進んでいる欧州の規格と照らし合わせながら、どのようにScope3を数珠つなぎして製品ごとに測っていくのかの試行がなされています。
実際に実証実験も進んでおり、各社ごとのGHG排出量をどのように次の会社に渡して行くかという仕組みが構築されつつあります。

先日のCEATECでもJEITAさんがセミナーを実施されておりまして、標準化に向け、目処が立ってきたところかと思います。

欧州を参考にしつつ、日本に必要な中小企業への対応をどのようにして行くかというところを、官民併せて検討して行くと言うところが現在地となっています。

どう考えるかというところに関しては、やはりここをしっかりと捉えながら、現状ですと削減した努力がなかなか反映されない状況下の中、そういった削減、努力がしっかりと反映される仕組みづくりに対して我々も協調、推進して行きたいと考えています。

CCUSのS(貯蔵)の課題となったことは何でしょうか。

最近メディアでも非常にCCUSに関しては触れられることが増えてきたかなと感じます。ただ、カーボンキャプチャーの所までは実際に進んでいる状況下ではありますが、ご質問頂いた通り、このS(貯蔵)に関しては日本含め世界中でまだ課題が非常に多いかと思っています。どこに埋めるのか、どこに貯蔵するのかという課題です。
貯蔵して行く先の調整や、それをどのように地中にいれていくのか、地中ないし他の所にどのように貯蔵できるのか、といった技術の開発が今色々なところでなされています。
我々もその課題に向けて色々な手が打てないかというところで様々な検討をさせていただいたり、現在進行形でこの課題を解決しようと動いているという現在地になります。

CNクイック診断は、GHG排出量以外、どのような観点がありますでしょうか?また、”どのくらいの期間かかるのか”と”診断される企業が具体的な必要な作業はどのようなものがあるか”も合わせてご回答いただけますと幸いです。

基本的にはご質問の通り、GHG排出量のところを中心として現在地を把握します。
こちらは、2週間から4週間程度を目途にご提案している状況になります。
どのようなデータがというところは、企業様の規模にもよりますが、それぞれの事業所・工場から取れているCO2データの状況であったり、全く取れていないのであれば会社の全体の中でどういった施策を打とうとしているのか、というところのヒアリングから入る必要性が出てくる為、先ほどお伝えした期間が少し伸びることもあります。
具体的に出していただくデータが、まだ全く揃っていない状況であったり、どう取ったらいいか分からないというところからですと、最初の一歩から一緒にやっていくということになりますので、クイック診断というよりは具体的に併走して行くところのフェーズから入って行くイメージになります。

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■GXコンサルティング

セッション2

電気/熱/CO₂排出量の可視化・シミュレーションによる製造現場最適化


講演のポイント

  1. 現状の自社のエネルギー使用状況等の可視化を起点に具体的な施策の検討までサポートするGXエンジニアリングサービスをご提供
  2. 東芝のエネルギー業界知見を活用し電気だけでなく“熱”の可視化まで実現
  3. 動力と生産側を一対にして相互影響を見ながら、瞬時ではなくて、ある期間に対して積分値に対する最適化の実行が可能

登壇者

杉森 洋一

株式会社東芝
Nextビジネス開発部 エネルギーマネジメントマッチング推進室 カーボンニュートラル技術部 シニアマネジャー

~詳しく知りたい方~

ダイジェスト
 

※実際の講演内容を基に作成しております

東芝ではカーボンニュートラル実現に向け,3つの効果的なソリューションとして,再エネ供給,このあとご紹介する省エネ実行支援/製造現場最適化,CO2見える化の提供と,全体としてどこから手を付けていくかを,お客様と並走しながらコンサルティングするGXコンサルティング,そして将来の打ち手として,ペロブスカイトやP2Cといった将来向けGXサービス商材など、カーボンニュートラル推進に必要となる各種コンサルティング、ソリューションを網羅的にカバーし、提供しています。

こうしたソリューションを有機的に繋ぎ効果的なカーボンニュートラル施策を検討していくわけですが、今回は省エネ実行支援/製造現場最適化を起点としたエンジニアリングサービスをGXエンジニアリングサービスとして紹介します。

各製造現場においては,いわゆる省エネ診断などでエネルギーの利用状況を確認し、その上で機器の清掃やこまめなオンオフ、待機時間の削減、あるいは省エネ機器への変更やエネルギー回収装置の追設など各種省エネ施策に取り組んでいると思います。
また、設備の運用状況の把握として,電気の使用状況の可視化サービス等はいくつかあると思います。しかしながら。多くのサービスは熱は対象となっていません。また電気の使用状況、実績を示してはくれますが,カーボンニュートラルに向けて具体の打ち手はどうする?という点についてはユーザ側で検討する形となっていると思います。

これに対し、このGXエンジニアリングサービスは,東芝の発電プラント向けのエンジニアリング業務、機器供給、据付、試運転等を通して培ったエンジニアリング能力、特にヒートバランス技術、ノウハウを活用し,電気だけでなく,熱も合わせて扱うところが特徴となっており、両方を併せて現状の設備のエネルギー使用状況,CO2発生状況の可視化を行います。その上で、可視化により把握したエネルギー使用状況に基づき、設備の運用変更や機器の更新、追加等を行った場合の複数の機器・システム間での相互の影響、熱の融通などを含めたシステム全体でのエネルギーの最適化検討や、各種カーボンニュートラル施策の効果をシミュレーションし、より効果的な打ち手の検討を行っていくサービスとなっています。

サービスの具体的な進め方です。
まずは、製造現場の動力および製造設備をデジタル化/モデル化してデジタル空間上に再現し、そこにヒートバランス技術を適用して現状運用を再現し可視化を行うところから始めます。そこから各種施策適用時の運用状態をシミュレーションしていきます。各機器の接続状況を含めた対象とするシステム全体をデジタル空間上に再現することで各機器の運転状態が変わった際にシステム内の他の機器への影響を含めたシステム全体への影響をシミュレーションにより把握することが可能となります。

今回はデジタル化/モデル化を行った後、それがどのように可視化されるのかイメージを用いてご説明します。設備構成、各機器の接続仕様や特性に加え,その様な各種制約条件を組み込みドラッグ&アンドドロップによる簡単かつ直感的な操作で下図のようなモデルを構築します。

すると下図のように運用状況が可視化されます。

各種パラメータについて、横軸に時間を取り表示しています。
示すように冷水需要と電力単価の推移から、冷水を製造・貯蔵するタイミング、使用するタイミングなどを確認し、改善余地を探していきます。ここでは電力単価の安い時に冷水を製造・貯蔵しておくなど、可視化をすることで改善余地が明らかになってきます。

現状の設備運用状況、製品のCO2排出量を可視化した後は、省エネ、CO2削減、すなわちエネルギー最適利用に対する打ち手を検討していくシミュレーションパートに移ります。

まずはなるべくお金がかからない形、すなわち運用の改善等から検討を始めます。例えば、生産スケジュールの見直しや、制御ロジックの調整でロスを減らしたり、無くしたりすることが出来ないかと言った検討です。その結果ロスの削減を実現できた場合どの様な効果が見込めるか等を、施策検討、シミュレーション、効果確認と検討を繰り返していく流れとなります。効果確認後、その施策の難易度と効果を比較し、検討を更に具体に進めるか否かなどの意思決定も支援します。

さらに次のステップとして,少しお金のかかる施策、例えば各種設備を追設したり容量を変更したり等、設備の変更・増築などを検討します。これらも先程作成したデジタルツインモデル上で機器の追加や変更を行うことで定量的に効果を可視化・確認することが可能です。

まとめになります。東芝はGXエンジニアリングサービスとして、製造現場に対し、発電プラント向けのエンジニアリング能力、ヒートバランス技術を活用し、熱と電気を合わせた視点での現状の可視化、および時間軸を考慮した形でのエネルギー利用の最適化をシミュレーションすることで、より効果的な施策の検討を行っています。
いきなり工場全体と言った大きな範囲を対象とすると、情報の収集も相当に手間がかかりますので、まずは小さな気づき事項から検討を始め、効果を実感いただいたところで、より多くの関係者を巻き込みながら検討範囲を広げていくことをオススメしています。
まずは小さな気づき事項から.ご相談お待ちしています。

QA

東芝の提供するGXエンジニアリングの特徴、強みは何ですか?

当社は、発電プラント向けのエンジニア業務を行ってまいりました。
その中でエンジニアリング機器供給、据え付け進展など、エネルギー事業で培ったドメインのノウハウ経験を活用し、カーボンニュートラルは結局誰かが何処かで化石燃料を燃やしているところが発生源となっておりますので、こういったドメインのノウハウ,経験を活用して、お客様の課題を正しく深く理解して、適切に分析することができると言うことが1つです。それから、熱が既に電化されているところは再エネにしてしまえば、再エネの供給が難しい・簡単なんて言うのは置いておきまして、その部分のCO2は大きく減らせるわけです。熱を得るために化石燃料を燃やしているということが、どうしても引っかかってきますので、熱に対する対応は非常に重要になります。

当社のサービスは電気だけでなく、熱も合わせて扱うということが可能となっているのは2つ目のポイントであります。

それから3つ目として、動力と生産側を一対にして相互影響を見ながら、瞬時ではなくて、ある期間に対して積分値に対する最適化の実行が可能と言うところがやはり強みかと思っております。

何を最適化するのでしょうか?最適化するパラメータ(目的関数)は指定できるのでしょうか?

今回の場合ですとカーボンニュートラルというお題ですので、CO2排出量そのものですとか、燃料消費量を最小にするようなイメージで、それを目的関数として最適化計算を行っていく形となります。具体的には、各種施策のシミュレーションを実施するにあたり、CO2排出量や燃料消費量の値を最適にすることになります。
なので、施策の内容によって、最適化パラメーターも変わってきます。
簡単に言えば、CO2排出量ですとか、燃料消費量の最適化を行っていきます。

また、あれもこれも同時に最適化したいのようなご要望があると思うんですけれども、そういう場合は2つの関数と言いますか、数値の重みを式の形で表すことによって、複数の目的に対して最適となるような計算を行うことも可能となります。

施策の検討は誰が行うのでしょうか?可視化シミュレーションプログラムが施策を提案してくれるのでしょうか?

これに関してはプログラムがやってくれると我々としても非常に助かりますが、現時点では、我々のエンジニアが運転状況を見た上で判断しています。
このあたりに改善の余地がありそうだとか、人力で改善を探し、それに対して具体的な施策、運用改善とか制御パラメータの変更等から始まり、ヒートポンプを入れてみたほうがいいんじゃないかとか、こことここで熱交換ができるんじゃないか?みたいな形でシミュレーションのモデルにその条件を入れて、計算をして、その前後の状態を比較すると言う形で最適化を行っています。

ただ、我々としてもなるべくツールが出来たら面白いと思っており、AIの活用ですとか、量子コンピューターを使った最適化計算など、その辺りも今後の領域として発展させていきたいと考えています。

GXエンジニアリングにおいて、工場のデジタル化/モデル化が1つのキーと感じました。どんな再現をされたのか事例はありますでしょうか?また、工場のデジタル化/モデル化する上で、難しい課題はありますでしょうか?

弊社の拠点のいくつかについて検討しています。ただこの際、モデル化において必要なデータがそろっているというケースは非常に稀であると思っています。実際、社内の拠点に対しても、工場のメンバーにヒアリングしてこの辺が課題だと思うとか、この辺りを何とかしたいと言う情報までは入手できるのですが、その先のデジタルツインをつくっていくときのモデルのデータとなるとなかなか入手するに困難がありました。サービスを開始する前に、どのようなデータを持っているか、そのデータを基にモデル化が可能か、不足データを収集,推測が可能か、といった点をお客様と一緒に確認させていただいた上で、本サービスを提供できるというのが理想の形かと思っています。

まずは小さな気付きからあまり範囲を広げすぎず、少しずつ効果を実感していただきながら、関係者を巻き込んで、データ持ってる人をどんどん探して、それらを使ってモデル化して検討して可視化していく、と言うことをやっていければと思っています。
なのでぜひ、皆様と一緒にこの課題を解決させていただきたいと思っています。
よろしくお願いします。

講演でお話したサービスを確認する

■電気・熱・CO₂排出量可視化・シミュレーションサービス

次回予告

東芝では今後も東芝GXセミナーの開催を予定しています。カーボンニュートラル、GX(グリーントランスフォーメーション)に関する社会潮流から、東芝の最先端の取り組みまで広く深くご紹介します。次回の予定が決まりましたら、東芝のGXサービスWebサイトにてご案内いたします。乞うご期待ください!

関連コンテンツ

本セミナーで登壇した田中・杉森両氏のインタビュー記事「東芝のGXサービスが支える、カーボンニュートラルはじめの一歩 ~目指すは「環境対応と経済性の両立」Toshiba Clipで公開しています。以下をクリックの上、是非ご覧ください。

東芝のGXサービスのご紹介

脱炭素社会に向けたロードマップ作成から施策実行までカーボンニュートラルの実現を支援

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脱炭素社会に向けたロードマップ作成から
施策実行までカーボンニュートラルの実現を支援

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