280万人のレシートデータから見る「米購買動向」調査
2025年の米市場を読み解く”価格・容量の変化”
「スマートレシート®」分析、平均価格が過去最高値を更新・購入は小容量化にシフト

2025-12-18
東芝デジタルソリューションズ株式会社


 東芝デジタルソリューションズは、東芝グループの電子レシートサービス「スマートレシート®」を利用する約280万人のレシートデータから得られる購買データを分析・統計化し、生活者の行動変容を可視化しています。
 2025年、日本の米市場は平均価格が過去最高値を更新するだけでなく、長引く価格上昇により消費者の購買行動にも変化が生じた一年となりました。そこで今回は、価格と容量変化に着目し2024年からの推移を分析しました。
 米平均価格(5kg)の上昇起点は2024年5月、2024年10月には主要指標全てで3,000円台を揃って突破しました。備蓄米の放出等により2025年4月からは一旦下降となりましたが、2025年8月から再び一部上昇に転じ、11月には全体平均価格約4,553円、銘柄米約4,709円と、ともに月次での過去最高値を更新しました。全体平均価格においては、前年同月比+31%、年初来+22%、上昇起点となった24年5月比では+111%という上昇結果となりました。

米5Kg 平均価格

10kg銘柄米が縮小、5kgブレンド米等・備蓄米が代替で容量構造に変化
 銘柄米、ブレンド米等、備蓄米いずれの商品種においても、購買量は5kg容量商品の割合が最も高い結果となりました。また、10kg銘柄米の減少が顕著で、その代替として5kgのブレンド米等や備蓄米が購買量を補完した形となりました。これにより、米の購買における容量構造が大きく変化した様子が伺えます。

銘柄米・ブレンド米等・備蓄米、商品容量別の購買量(重量)

5kg銘柄米が前年超え
 5kg銘柄米に注目すると、2024年と比較して11月を除きすべての月で購買量(数量)が前年を上回る結果となりました。こうした動きは、10kg商品の取り扱いが限られたことで選択肢が狭まり、5kg容量を選ぶ層が一定程度存在した可能性が考えられます。

5kg銘柄米、商品容量別の購買量(数量)

容量シフト鮮明、2kg・5kgが主流に
 容量別では、銘柄米の2kgが2024年上期から夏にかけて増加し、新米期にも一定の需要を維持しました。価格上昇局面において“容量を減らしてこまめに購入する”といった行動が広がっていることが容量別のグラフからも確認できます。一方、銘柄米の10kgは2024年秋以降の縮小が明確となり、2025年中盤以降ではさらに減少し極めて少ない水準にまで落ち込みました。
 また、ブレンド米等においても容量は5kgが中心となりました。特に備蓄米の放出が行われた2025年4月以降は、5kg商品が購買総量を下支えし、市場の平準化に寄与しました。これにより、5kg容量は価格上昇下における家計調整の受け皿として機能したと考えられます。

2kg銘柄米・ブレンド米等・備蓄米、商品容量別の購買量(重量)
5kg銘柄米・ブレンド米等・備蓄米、商品容量別の購買量(重量)
10kg銘柄米・ブレンド米等・備蓄米、商品容量別の購買量(重量)

データ備考
・対象期間:2024年1月1日~2025年11月30日
・対象店舗:「スマートレシート®」加盟店
・対象商品:米(2kg・5kg・10kg容量の銘柄米、ブレンド米等、備蓄米) ※パックご飯商品除く
・対象者:2024年、2025年のいずれにおいても2kg・5kg・10kg容量の米商品の購買がある消費者、かつ2024年1月1日以前からのスマートレシート利用者

 家計管理もラクラク!支出管理は「スマートレシート®

東芝テック株式会社が開発・運営し、東芝デジタルソリューションズ株式会社が運営を支援している電子レシートサービス「スマートレシート®」は、会計時に通常は紙で提供される購入商品の明細レシートを電子化し、電子レシートセンターでデータとして管理、提供するサービスです。お客様の手元に紙のレシートを残さなくてもスマートフォンで購入履歴をいつでも確認することができ、お客様の買い物における利便性の向上につながるとともに、加盟店における紙レシートの発行コスト削減や紙資源の使用量の低減に貢献します。

「スマートレシート®」の公式サイト:https://www.smartreceipt.jp/
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