ニュースリリース

　当社は、DXの取り組みの一環として、様々なサービス提供事業者のスマートフォンアプリで鉄道に乗車することで、「サービス利用＋移動」の促進を検証する実証実験を4月25日から東京メトロ丸ノ内線（以下、丸ノ内線）にて行います。
　本実証実験では、当社が開発したプラットフォームを利用し、サービス提供事業者が手掛けるスマートフォンアプリで改札機を通過可能とする新たな仕組みを提供します。

　飲食、小売り、娯楽などの各種サービスを利用する際、多くの場合現地までの移動が発生しますが、EC・ネット通販の利用増加やリモートワークの定着など、コロナ禍における行動変容により、公共交通機関を利用しての移動が減少しました。特に、定期券の売り上げ減少は顕著に出ており、今まで定期券内で移動とサービスを利用していた層が、外出を控えている状況が想定されます。
　当社は乗車券のデジタル化技術を活用し、社会の様々なサービスのアプリに組み込める交通チケットオープン化プラットフォームを開発しました。本プラットフォームにより、サービスと乗車券をセットで提供することで、現状、移動頻度が少ない方にも「サービス利用＋移動」を促すことが可能となるかを検証します。また今後、本実験で得られるサービスと移動を組み合わせたデータの分析により、より効果的なサービス＋移動を利用者に提供することで新たなサービス需要、移動需要の創出を目指します。

　乗車券のデジタル化技術は、乗車券の固有IDをキーとして、全ての情報をクラウド等のセンターサーバにて記録・参照するシステムであるABT^※1と呼ばれる技術を使用します。
　本実証実験ではデジタル化した乗車券はQRコードを使用したQR乗車券になります。なお、ABTはQRコードに限らず、様々な媒体で利用可能です。

　本実証実験では、利用者は各サービス提供事業者のスマートフォンアプリにてQR乗車券を購入又は取得し、丸ノ内線を利用時、QR乗車券対応の改札機付近に設置されたQR乗車券読み取り用タブレットに、QR乗車券をかざして改札を通ります。タブレットが設置されていない駅では、駅係員が携帯端末でQR乗車券を読み取り、改札を通ります。

　当社は今後も鉄道における新しいサービスをご提供し、より便利で安心できる社会の実現に貢献していきます。

※1　Account Based Ticketing方式の略