ニュースリリース

2023年9月22日

株式会社 東芝
東芝デジタルソリューションズ株式会社

　株式会社東芝（本社：東京都港区、代表執行役社⾧ CEO：島田 太郎、以下 東芝）の地域総括現法である東芝欧州社(本社：英国ロンドン、社長：熊谷　朋昭)と東芝デジタルソリューションズ株式会社（本社：神奈川県川崎市、取締役社長：岡田 俊輔、以下東芝デジタルソリューションズ）は、この度、量子技術の事業化を加速するため、英国・ケンブリッジのサイエンスパークに、「量子技術センター(Quantum Technology Centre)」を開所しました。東芝と東芝デジタルソリューションズは当拠点に対し、今年度より5年間にわたり約2000万ポンドの戦略投資を行い、当拠点を中心に、量子暗号通信をはじめとした量子技術の社会実装に貢献していきます。

　近年、量子技術への期待が増す中、量子技術によりさまざまなプラットフォームが産業の枠組みを超えてつながり、新たな社会価値を生む、QX(Quantum Transformation)への注目が高まっています。東芝グループは、量子技術のリーディングカンパニーとして、社会変革を目指し、量子技術を活用した製品・サービスの創出に取り組んでいます。量子暗号通信については、東芝の海外初の研究開発拠点である東芝欧州社・ケンブリッジ研究所にて、1999年に基礎研究を開始して以来、多くの世界初の技術を生み出すとともに、産業界への早期展開を目指し、関連業界とのパートナーシップを確立し、実証実験を行ってきました。2021年4月には、東芝デジタルソリューションズにて実証事業を開始し、2022年4月には英国通信大手のBTグループとともにロンドンにて量子暗号通信の商用メトロネットワークのトライアルサービスを開始^注1するなど、量子暗号通信の社会実装に向けた取り組みを国内外で加速させています。

　今般開所した「Quantum Technology Centre」では、東芝デジタルソリューションズが商用化を進める革新的な量子セキュアネットワークの技術開発を進めます。また、量子暗号通信の装置製造を行うための製造設備を有し、技術開発からから生産まで一貫した体制を整えます。さらに、「チップベース量子暗号通信システム^注2」や「ツインフィールドQKD^注3」など、量子を活用した先端技術の開発も支援するとともに、必要な人材投資を行っていく予定です。

　東芝および東芝デジタルソリューションズは、量子技術の産業界への早期展開を目指し、量子技術の研究開発や実用化を加速するとともに、パートナーやお客さまとともに量子産業のエコシステムの構築に取り組んでまいります。

＜Quantum Technology Centre概要＞
（１）所在地：          406 Cambridge Science Park, Milton, Cambridge CB4 OWW, UK
（２）開所年月日：   2023年9月22日