ニュースリリース
東芝とアルパイン、山岳地域でのドローンの目視外長距離飛行の実証実験を実施
ドローンを活用した水力発電所のダム・河川のインフラ点検サービスの実用化を目指す株式会社 東芝
アルパイン株式会社
株式会社東芝(東京都港区、代表執行役社長 綱川智 以下、「東芝」)とアルパイン株式会社(東京都品川区、代表取締役社長 米谷信彦 以下、「アルパイン」)は、昨年9月に合意したドローンサービス事業の提携の一環で注1、東北自然エネルギー株式会社(宮城県仙台市、代表取締役社長 阿部聡 以下「東北自然エネルギー」)と共同で、水力発電所のダム・河川のインフラ点検サービスにおける実用化に向けたドローンの目視外長距離飛行の実証実験をこのたび実施しました。
水力発電所では、発電設備の安全を確認するために、定期的に巡視点検が行われていますが、豪雪地域では、雪崩による危険を伴うことから、ドローンを活用した安全な点検サービスが求められています。
今回の実証実験では、東北自然エネルギーが所有する新潟県の新下平発電所に通じる山岳道路において、除雪前における道路の安全確認注2を想定した目視外長距離飛行を行いました。山岳地域の飛行では、高低差が激しく、樹木などにより上空から道路を特定することが難しいため、三次元の地図情報から航路を設計することで、人によるコントローラの操縦無しで、100mの対地高度注3で、約6kmの自動飛行に成功しました。
将来的には、目視外での飛行距離を拡大し、ドローンで撮影したダム・発電所などの画像から、東芝の画像処理・機械学習などの技術を用いて損傷部分を特定するサービスを提供することで効率的な点検作業への貢献を目指しています。また、実証実験で得られたデータを活かし、産業用ドローンサービスの実用化に向けて、より安全な飛行技術の開発に努めてまいります。
両社は、今後もドローンを活用した国内外のさまざまな社会インフラ設備・施設の巡視・点検サービスの実用化に向けて、協力して取り組んでいきます。
- 注1
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2016年9月5日発表プレスリリース:東芝とアルパインが産業用ドローンサービス事業で提携。
https://www.global.toshiba/jp/news/corporate/2016/09/pr0501.html - 注2
- 発電設備の巡視点検は、冬期は雪崩による危険を伴うことから中断しているが、春先にはアクセス道路の除雪後に再開している。
- 注3
- 対地高度:飛行しているドローンから真下の地面までの高さ。