製品化の背景とねらい

 家庭用空調機器は、ルームエアコンの1世帯あたり設置台数が 2台を超え、1家に1台の時代から1部屋1台の時代に移行しつつあります。 一方、高齢者に配慮した住居内温度格差の抑制、ダニ、カビ、 花粉などによるアレルギー症の増加に伴う空気の質そのものの改善への要求、 マンションなどの高気密住宅の増加に伴う結露防止対策の必要性など、 住居の空調に対するニーズは益々多様化しており、各部屋の空調はもちろん、 廊下、玄関、階段をふくめた住居全体の空調へと、住環境の快適さのニーズは 変化していくものと考えられます。

 こうした中で、ダクトを通じて冷・温風を送り出し住居全体の気流循環と 換気を行いながら空調する全館空調換気システムが注目されてきており、 需要も現在の年間3千システム程度から、97年度には7千システム、 2000年には4万システム近くへと増加することが予想されます。 しかしながら、従来の全館空調システムは、セントラル式の冷暖房機能中心の システムが多く、空気清浄や除湿、換気等の機能が十分でない、住居内の 均一な冷暖房が難しい、電気代がかかる、天井などの据付けスペース確保が 困難で、施工現場でのダクト設計に手間がかかる、といった課題があり需要も 限られていました。

 新製品は、こうした課題の克服と市場の開拓・拡大を狙い開発したもので、 優れた冷暖房・除湿能力、空気清浄能力を備え住居全館の空気制御を 行うことで、住居内の「空質」向上を実現するとともに、各空調機能の分散、 ユニットの小型化、配管ダクトの小径化などにより、戸建住宅はもちろん、 天井スペースの限られた集合住宅にも対応可能としています。


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